パジャマに着替えた彼女が作ったきちんと夕ごはん!

こんな彼女にごはんを作ってもらいた~い! 男の妄想を写真で叶えるミニドラマ『パジャマレシピ』。お料理おねえさん・大森麻里が、朝と夜の毎回違ったシチュエーションでアナタの彼女を演じちゃいます。

彼女が語りかけてくるor彼女に語りかける…それぞれの恋愛シチュエーションをその日によって体感ーー。紹介するレシピは朝晩のメイン食材は同じでコンビニでも買えるもの。簡単&クイックメニューで料理の幅も広がって、恋愛ムードを楽しみながら女子ウケしそうな料理男子にもなれちゃうぞ!

きちんと系の彼女がおつきあいしているのは、会社の先輩から紹介されたIくん。何度かふたりで食事をして、ゆっくりと関係を進めてきて、やっとお泊まりするような仲になったけど…。

「まずはビールでいいかな?」大学時代の先輩に誘われた席で紹介された、先輩の後輩だという彼女は細くて華奢(きゃしゃ)で透き通るような白い肌で…僕の第一印象は、単純に“かわいいな”って。先輩との会話を邪魔することなく、自然に僕らの間で微笑みながら、適度に参加して。そんな彼女の性格も含めて、いいかもって。

それからラインを交換して、ふたりでごはんを食べに行くこと3回。その夜は横浜にいて、みなとみらい駅まで帰る途中に「付き合ってもらえますか?」と、彼女の顔を観覧車の華やかなイルミネーションが照らす中で思い切って言ってみた。「最近忙しそうだったけど、少し落ち着いたの?」それで今、こんなふうに心配してもらえる彼氏の立場に無事に落ち着いたわけだけど。

「注いであげようか?」僕が彼女の横顔に見とれて(余談だけど、すごく鼻筋からあごのラインがきれいなんだ)、缶を開けることを忘れていたら、甲斐甲斐しく世話を焼いてくれた。

もっとも、彼女はお酒を飲まないし、あまり宴席とかにも顔を出さないらしく、注いでも泡だらけになったり、逆に慎重すぎて泡が立たなかったり…そんな慣れてない感じも初々しくて。どっちかといえば、惚れている側としては何も気にならないのがほんとのところ。ちなみに今日は、慎重に注ぎすぎて泡が立たないバージョンだ(笑)。

何気ないことが嬉しい付き合い始めだから…

彼女はお茶っていうのも、シブいというか、なんかほっとする(笑)。「そうそう、先輩と今日は取引先へ行ったあとにランチしたんだけどIくんとどう?なんて聞かれちゃって」彼女にすごく甘えたい派の僕としては、ふたりでいる時の姿を言われたら恥ずかしいわけだが、そこも彼女はちゃんとしてる。うまいこと僕を立ててくれたみたいで、小心者としてはひと安心。「そろそろごはん作るから着替えてくるね」

……トイレに行くついでに、ベッドルームのほうが気になって…別にエッチな気持ちがあったからとかじゃない。でも当然じゃないかな。さりげなくを装っても、ぎこちなくて、ドキドキしつつ、そんなラブラブな期間ってことで。

「やだ、なんでいるの(笑)」トイレから出ると、着替え終わって顔を上げた彼女が恥ずかしそうに見ていたけど、ちょっと気まずいような、でもこのままそういう雰囲気にしちゃってもいいかな、なんて。

キッチンに立つ彼女の背中を見ながら…

柿の種をビールで流し込みながら、料理をする彼女の背中を見ていた。テキパキと手を動かす手際の良さは、最近通っているクッキングスクールのおかげらしいけど、元々、料理のセンスがあるんだと思う。キッチンから豚肉の焼ける音と、甘じょっぱい香りが漂ってきて、「できたよ~」とお盆を手に彼女がダイニングに来た。

「先週の教室で豚肉とさつま芋の炒め物を作ったんだけど、それをもう少し簡単にアレンジして作ってみたんだ」帰り道に寄ったスーパーで買った大学芋はデザートかと思ってたら、意外なメニューに「へえ~っ」と正直、感心。でも実は、そんなに芋は好きじゃない。おいしいのかなぁ…って、少し不審そうな表情が出ちゃったのは僕のミス。

いたずらっぽい笑顔を浮かべた彼女が「大丈夫、おいしいから!」ホッ…。ふっくら炊き上がったごはんとなめこの味噌汁、ほうれん草のおひたし、出汁たっぷりの玉子焼き、そして豚肉と大学芋の炒めもの。一汁三菜的なきちんとした夜ごはんに愛情を感じたりして。こんなできすぎた彼女とつきあえてるなんて、今しあわせな自分がコワいっていうか。こんな不安も贅沢なのか?

■恋愛レシピ44 豚と大学芋のバター醤油炒め(材料)豚薄切り肉…100g塩こしょう…少々酒…少々大学芋(冷凍)…100gバター…15gAしょうゆ…大さじ1Aみりん…大さじ1A酒…大さじ1/2A生姜(すりおろし)…1片分万能ねぎ(小口切りになっているもの)…適量

(作り方)1.豚肉は塩こしょう、酒をふっておく。大学芋は解凍する。2.Aを全て混ぜ合わせる。3.フライパンにバターを熱し、豚肉を炒め、色が変わったら大学芋を加えて炒め、2を加えてさらに炒め合わせる。

出演:大森麻里 オフィシャルサイトhttps://mariomori.amebaownd.com/

撮影:唐木貴央、早川善博(料理) ヘアメイク:大田奈々恵 編集協力:渡邉裕美