食費は自炊で安く抑えるべし!

生活が変わる春、生活を変えたくなる春だから、心機一転、自分のお金の使い方を見直したい!

そこで前編に続き、手取り15万円、25万円、35万円に分けて目的別のマネープランを徹底シミュレーション!

■実家暮らしのうちに自己投資をしておく!

全体としてみると、やはり実家暮らしに勝るものはないのだろうか。引き続き、税理士でファイナンシャルプランナーの森井じゅん先生にシミュレーションしてもらった(ちなみに妻や子供がいると計算が複雑になるため、今回は男性ひとりバージョンで統一している)。

「実家暮らしは、今はいいかもしれませんが、いつまでも親に頼っているわけにはいきません。親が定年になるかもしれないし、突然、亡くなってしまうこともあるでしょう。そのとき相続した家を維持できるかもわかりません。

だから実家暮らしでも、余裕のある今のうちに貯金をしておくとか、自己投資をするとか、何か目標を決めておかないと、ただ遊んで暮らすだけになってしまいます。

また、よく『実家暮らしの男性と結婚すると大変だよ』と言われることがあります。それは、生活費のことがよくわかっていないため、実家にいる感覚でお金を使ってしまい、すぐに生活が苦しくなることが多いから。そうならないために、実家暮らしでも、自分の手取りでひとり暮らしをするとどんな生活になるかシミュレーションしてみては?」

食費を抑えるならとにかくお米を炊け!

■食費を抑えるならとにかくお米を炊け!

では最後に、食費や水道光熱費などを少しでも安く抑えるテクニックを節約アドバイザーの和田由貴さんに教えてもらおう。

「食費は自炊で安く抑える。そのためには、お米を炊く習慣をつけること。家にご飯があれば外食しないで帰ろうと思うし、お昼もプラスチック容器にご飯を入れて持っていけば、コンビニなどでワンコイン以下の惣菜を買うだけで立派なお弁当になる。

水道光熱費では、家の中で使われているエネルギーの3分の1はお湯を沸かすコスト。できるだけお湯を使わないことが節約になる。例えば、お湯を沸かして保温しておく電気ポットを使っていると、月の電気代が1千円近く高くなることもあるので、その都度電気ケトルなどを使用したほうがいい。

それから炊飯器も、10時間保温すると、炊飯1回と同じくらいの電気代がかかるので、まとめて炊いたらラップして冷凍し、食べるときに電子レンジで温めたほうがいい。

また、一般的に普及しているトイレのタンクは『大』だと約12リットル流れますから、『大』と『小』をきちんと使い分けることでだいぶ変わってくるし、ユニットバスタイプだったらトイレの水道の栓を止めて、お風呂の残り湯を手桶でタンクに入れて使うと全然違うでしょう」

新入社員でなくても、引っ越しをしなくても、“新生活”を始めることはできる。この春、今の自分の生活を見直してみるのもいいのでは?

(取材・文/村上隆保 イラスト/はまちゃん 撮影/村上庄吾)

●森井じゅん公認会計士/税理士/ファイナンシャルプランナー。森井会計事務所代表。米国ワシントン州公認会計士。企業経営、税金問題から日常の家計簿チェックまで幅広い話題に対応する