ウズベキスタン語で「オクヨル!(良い旅を!)」と見送られた私。
世界のワースト空港ランキングに入るタシケント国際空港では、列の横入りは当たり前な上、荷物検査はなんと4回!
全日程、どこに宿泊したかを証明する滞在証明書を提出して、やっとこさ中央アジアの旅を終えた。
ところで、ウズベク人たちはみんな大量のナン(パン)をビニールでグルグル巻きにして機内持ち込みにしてたけど、「日本人はやっぱ米!」のように「ウズベク人はやっぱナン!」なんだね!
そして日本へ帰国する前に私が向かった先は、人生初のソウル。釜山に続き、2度目の韓国だ。
仁川(インチョン)空港は羽田空港と並んで世界のベスト空港ランキング上位に君臨しているだけあって、清潔で近未来的、日本語の案内も多く、街までは空港鉄道が安くて快適だった。
韓国の原宿・明洞(ミョンドン)エリアに降り立つと大きなユニクロに迎えられ、「完全に日本だな」と思っていたら、ビリヤード場の看板には「ビリセード場」と書かれてたりしてなんか良い(笑)。
そして、バックパッカーの私はソウルでもホステルに泊まるのだが、カプセルホテルのように個々に分かれた寝床は、相部屋に慣れた旅人にとっては個室のようなプライベート感。Wi-Fiはサクサクだし、久々の水圧のある熱いシャワーにとてつもないありがたみを感じてしまう。
フリーの朝食にはトーストだけでなく“激辛のカップ麺”もあり、「韓国人はやっぱ辛ラーメンなんだ!」と嬉しくなって、私も勇気を出して朝から激辛に手を出してみたりして。
胃が温まったところで、私は明洞で人気のフォトジェニックスポットへ向かった。日本の女子も熱狂した「STYLENANDA PINK HOTEL(スタイルナンダピンクホテル)」である。ホテルといっても宿泊施設ではなく、ホテル風のインテリアが話題のコスメとアパレルのショップでカフェもある。
ガーリーな薄ピンク色の建物は、外も中もとにかくピンク尽くし。ピンクのコートを着たお客さんがさらにピンクの洋服を買おうとしているのだから、韓国女子のピンク好きは伊達じゃない。
ちなみに私はかわいらしいピンクが全く似合わない。ピンクは恋愛運をUPさせるというが、なるほど、普段、ピンクを身につけないから私にその運が巡ってこないわけだ…。
そんな私に、SNSを通じて小学校の頃の同級生からこんな連絡が入った。
「久しぶり! 何十年ぶり(?)。今、僕は仕事で韓国に住んでいるから、もしよかったら案内しようか?」
同級生と再会したソウルの夜。そして…
彼は小学生の時に座席が隣だった男の子。そういえば、授業中に回ってきた手紙に「好き」って書いてくれてたっけ。子供の頃の話とはいえ、そんなことを思い出してちょっぴり照れ臭い。まさか大人になって、こうして会うことになるなんてね(ネットの力はすごいのである)。
久々に会った彼には幼い頃の面影も少し残っていたが、すっかり紳士的な大人の男性になっていた。今は日系企業の支社長として勤め、韓国には3年、優雅なホテル暮らし。そしてまだ独身であった。
私も独身(旅人・ホステル暮らし)。「ソウルの夜景はふたりをどんな風に酔わせてくれるかしら…?」
私たちが向かったのは、あの有名曲でおなじみの江南(カンナム)エリア。大きな交差点には一世風靡(ふうび)したPSYのモニュメントがあり、静かに街を見守っていた。私はあの曲をブラジルでもラオスでも聴く機会があり、本当に世界中で絶賛されているのを肌で感じ、好きか嫌いかは別として旅の思い出ソングとして強く記憶に残っている。
お決まりの乗馬ダンスポーズで記念撮影をした後、自動回転串焼き機で焼くラム串「ヤンコチ」を食べに。
「ひとり暮らしが快適でね。長いとそれに慣れちゃって、自由すぎて楽でね~(笑)」
わかる! お互い、自分があまり結婚に向いていなんじゃないかという不安と、自由な暮らしが長いと自分の癖が強くなることを確信しながら、焼酎をグビっと。新橋で焼き鳥にかぶりつくオッサンのようなふたりである。
特に色っぽい展開はないが、懐かしい旧友とお互いの独身生活を慰め合う楽しい時間を過ごした。
翌日、二日酔いに効くという激ウマのクルクッパ(牡蠣のおかゆ)をかき込んで、急いでお土産を買いに走った。
すると、今日もまた薄ピンクのコートを着た女子がいっぱいで、とにかく街を歩けばピンク女子にぶつかった。
ピンクと縁のない私だが、せめてもの女子力UPのため「韓国といえば、お土産はパックでしょ!」とさまよっていたら、「ナニコレ! 怖!」。
なんと、全身大怪我をしたかのように、体中にパックを張り巡らされたマネキンが立っていた! 顔はもちろん、お腹や腕や腿、そしてなんとオッパイまで!
円形に胸を包み込むように貼られたパックは、ご丁寧に乳首に穴が空いてるのが気になるけど…。これこそ、オッパイカンナムスタイル…? いくら美乳のためとはいえ、家でこの姿になるのもなぁ(笑)。美容大国、意識高すぎでしょ。
勇気のない私はおとなしく顔面パックを買って帰りました!
【This week’s BLUE】 女子トイレにあった注意書き。こんな座り方する女子はいないと願いたい(笑)。
★旅人マリーシャの世界一周紀行:第181回「祝!同性婚合法化~世界最大級LGBTの祭典、シドニー『マルディグラ』が40周年!」
●旅人マリーシャ 平川真梨子。9月8日生まれ。東京出身。レースクイーンやダンサーなどの経験を経て、SサイズモデルとしてTVやwebなどで活動中。スカパーFOXテレビにてH.I.S.のCMに出演中! バックパックを背負う小さな世界旅行者。オフィシャルブログもチェック! http://ameblo.jp/marysha/ Twitter【marysha98】 instagram【marysha9898】