施術を担当してくれた「悟空のきもち」ヘッドマイスターのミッキーさん

「布団に入っても眠れない」「寝不足で疲れが取れず朝からボーッとしている」「1日中、眠くて仕事に集中できない」――。

睡眠に関する悩みやストレスを抱えている人はきっと多いはず。そんな人たちから注目されているのが「悟空のきもち」だ。

ここは日本初の“頭の揉みほぐし”専門店「絶頂睡眠」という特殊施術で脳内を快感に導きつつ、あっという間に寝落ちさせ、そして目覚めとともに頭をスッキリさせてくれるという。現在、その人気はすさまじく、全5店舗は常時満席。リピート率はほぼ100%で、キャンセル待ちはなんと28万人強(2018年5月時点)!

そんな「悟空のきもち」の原宿神宮店が新フロアをオープン。体験取材会を開催するというので出かけてきた! 日本一予約の取れない「絶頂睡眠」とは一体、どんなものか!?

* * *

場所は東京・原宿の裏通り。オシャレな若者たちの間をかきわけ辿(たど)り着くと、高級マンションのような建物が…。ドアを開けると聞こえてくるのは『スター・ウォ―ズ』のテーマ曲! 壁には巨大な歯車、むき出しのパイプ、そして怪しげな脳のオブジェ。奥のモニタ―ではSF映画のような映像が流れ、非日常の世界へ誘う。

この原宿神宮前店は「アトラクション睡眠」がコンセプト。テーマパ―クのような感覚で施術を受けられるよう、遊び心あふれる演出が様々にされている。

オープンしたばかりの新フロアは「睡眠宇宙船」がテーマ。「脳と旅立ちの研究所」と呼ばれるエントランスを抜け、美人ヘッドマイスター、ミッキーさんに案内されてフロアへ行くと、そこは黒を基調としたミステリアスな空間。星屑のように散りばめられたLEDライトがムードを高めてくれる。

「脳と旅立ちの研究室」がコンセプトのエントランス。凝った内装は、有名テーマパークの設計を手がけるデザイナーによるもの

モニターに映し出されるミステリアスな映像も期待感を高めてくれる

個室が並んだ「睡眠宇宙船」の内部。“無重力のように浮いて落ちる感覚”を体験できる?

体験したのは30分コース。個室へ導かれ、椅子に腰掛けると施術スタート。顔にタオルが掛けられ、まずは背中、肩、腕などをほぐした後、いよいよ頭へ--。

頭頂部に始まり、前髪の生え際や側頭部、目の周辺、後頭部まで。手の平でゆっくりと頭皮全体を包み込んだり、絶妙な力加減の指先で部分部分を押したり…。

う~ん、実に心地いい。この指の技術は、現代人に多い不眠やストレスなどを解消し、頭を癒やすための安全で効果的な手技として、「悟空のきもち」の代表者が考案したものだそうで、21通りの動きがあるという。

「あれ? 俺、いまどこにいるんだっけ?」

ヘッドマイスター・ミッキーさんの絶妙な手技により眠りの世界へ誘われ…

手技に頭を委ねているうち、だんだんと意識がぼんやりとしてきた。「あれ? 俺、今どこにいるんだっけ?」。突然、謎の自問自答が始まった。眠っているのか、起きているのか、もはや自分でもわからない状態だ。

ただ不思議なのが、頭を触れられている感覚がしっかりあること。熟睡の一歩手前。意識が飛びそうで飛ばない。朦朧(もうろう)としている感じ。そしてそのギリギリの状態が、とても気持ちいい!

夢うつつなままでいると、やがて遠くから「お疲れさまでした」の声が…。「えっ!? あれれれ?」。顔の上のタオルはいつの間にかとられ、すぐ目の前には笑顔のミッキーさんが!

5分くらいでお眠りになってました。気持ちよさそうでしたよ。いびきもかかれてましたし

えっ? いびき? そこまで熟睡してた意識はないんですけど。いつの間にか寝落ちをしていたのか…。 まさに自分が「睡眠宇宙船」に乗り込み、星野鉄郎のごとく眠りの銀河を彷徨(さまよ)っていたことに気づく。

起き上がってみると頭の中が妙にスッキリ。視界も広くなり、肩や首のコリもほぐれた気が。

頭皮が相当、ぶよぶよでしたね。デスクワークの方には多いんですけど、皆さん、頭皮が凝って、むくんじゃうんです。それを揉(も)みほぐして、老廃物を流しました」

なるほど、そのせいか。この後、仕事がまだあるんだけど、 このままいい気分で突入できそうだ――。

後編では、誰でも10分で眠りに落とす超絶テクニックの秘密、そして予約の裏ワザなども教えてもらった! 

■悟空のきもち https://goku-nokimochi.com/

(取材・文/大野智己、撮影/五十嵐和博)