ボストンのベジタブルレストランの、カリフラワーの唐揚げ。体にいいのか悪いのかわかりませんが、毎回頼んでます

『週刊プレイボーイ』で連載中の「ライクの森」。人気モデルの市川紗椰(さや)が、自身の特殊なマニアライフを綴るコラムだ。今回は、オススメの"万能食材"「カリフラワー」について語ってくれた。

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最近、私の食卓では「カリフラワー」が主役の座に上り詰めました。

日本では存在感が薄い食品かもしれませんが、もともと欧米ではよく食べられている野菜です。ブロッコリーと同様、ビタミンCやB群が豊富な上に、カリフラワーに含まれているビタミンCは加熱による損失が少ないという利点があります。

また、カリフラワーに多く含まれているカリウムは血圧を下げたり、むくみを解消する効果があるので、高血圧の改善や美容の面でもオススメですね。

さらに、低糖質低カロリーで食物繊維が豊富なことから、お米や小麦粉の代わりに使えば簡単にヘルシーメニューが作れます。

例えば、生のカリフラワーをフードプロセッサーやおろし器で粗めにおろして電子レンジで温めると、「カリフラワーライス」の出来上がりです。カレーライスのご飯の代わりに食べるとおいしいですよ。このカリフラワーライスは欧米では昔からあるものでしたが、最近は日本の大手スーパーでも見かけるようになりました。

また、小麦粉の代わりに使う方法としては、ピザ生地やホワイトソースへの応用があります。フードプロセッサーで細かく刻んで水気をきったカリフラワーに、卵などを加えて混ぜれば、ピザやトルティーヤの生地として使えます。また、ペースト状になるまでつぶしたカリフラワーをホワイトソースのかさ増しに使えば、低カロリー・低脂肪のソースの出来上がりです。

こうした料理にブロッコリーやグリーンピースを使うと青臭くなってしまいますが、カリフラワーって味にクセがないので、こんな使い方が可能なんですね。

私も、自分なりに新たなカリフラワーのメニューを考えるのにハマっています。一番簡単なのは、粗めにつぶしたカリフラワーを野菜と一緒に炒めて作る「カリフラワーチャーハン」。生の状態から炒めるところがポイントです。

また、私はマッシュポテトが大好きなんですが、ポテトの代わりにペースト状にしたカリフラワーを使えば、ヘルシーな「マッシュカリフラワー」が作れます。さらに、このカリフラワーペーストをジャガイモと合わせてニョッキを作ることもできますよ。

ちなみに、こうした"かさ増し系"の使い方はけっこう応用の幅が広く、合いびき肉にカリフラワーを混ぜたピーマンの肉詰めなどもおいしいです。

見た目にインパクトがあるのは、食べやすい大きさに切ったカリフラワーを唐揚げにする調理法。実は欧米のベジタリアン向けレストランなどでは定番のメニューです。

また、インド料理には、カリフラワーとジャガイモにスパイスで味つけした「アルゴビ」というドライカレーがあります。もともとカリフラワーはカレーとすごく相性がいいので、ゆでただけのカリフラワーにカレーをかけるだけでもおいしいですよ。

こんなふうに、丸ごとでも、刻んでも、ペーストにしても使えるカリフラワー。食感が自由自在なので、なんにでも応用の利く万能の食材だと思います。これから日本でもブームが来る予感がします。

私もそのうち、自宅でカリフラワーの栽培にも挑戦してみる......かもしれません。

●市川紗椰(いちかわ・さや)
1987年2月14日生まれ。アメリカ人と日本人のハーフで、4歳から14歳までアメリカで育つ。現在、モデルとして活動するほか、J-WAVE『TRUME TIME AND TIDE』(毎週土曜21:00~)、MBSラジオ『市川紗椰のKYOTO NOTE』(毎週日曜17:10~)などにレギュラー出演中。キャベツの芽が突然変異してブロッコリーになり、さらに突然変異してカリフラワーに。ポケモンの進化のようでカッコいいと思う

『市川紗椰のライクの森』は毎週金曜日更新!