『週刊プレイボーイ』で「激ウマ!! バカレシピ研究所」を連載中のB級フード研究家・野島慎一郎(のじま・しんいちろう)さん。
今回の"バカレシピ"は、通常のラ王の麺を焦がすアレンジをした「香ばしさ爆アゲ! こんがりラ王つけ麺」!
* * *
【今回の食材】
・ラ王 醤油味×1 ・ラ王 味噌味×1 ・携帯バーナー(調理用)
野島 昨年はウマいカップ麺がたくさん発売された1年だったなあ。この日清ラ王の「焦がし醤油」「焦がし味噌」もそう。
助手 これ、スープが香ばしくてウマかったッス!
野島 麺はさんしょうを練り込んだもので、このスパイシーさはお見事! でも、どうせなら麺からも香ばしさを感じられたらなおよかったかなと。そこで今回は通常のラ王の麺を焦がすアレンジをやってみようかと。
助手 えっ、あんたどうかしてるだろ! つーか、どうやって麺を焦がすんだよ。
野島 ガスバーナーを使えば簡単にできますよ。安いものなら意外と1000円くらいで買えちゃうし、あると便利。
助手 へえ! それは安い!
野島 何よりガスバーナーを手に取ると脳内にドーパミンが分泌されまくる感覚になれるのがいい。あああっ......何かを燃やしたい燃やしたい燃やしたい!!
助手 完全にヤベーやつ!! 早く調理始めろよ!!
野島 まずはスープを入れずにラ王を作り、5分たったらフタに穴を開けて湯切りします。
助手 前にも使った手法ですね。スープはどうするんです?
野島 今回はつけ麺アレンジにしようと思うので、適当な食器に入れ、適当な量の熱湯を注いで、つけ汁にします。
助手 全部、適当かよ!
野島 不安なら濃いめに作っておけばOK。後で熱湯を足せばいくらでも調節できるから。で、次はいよいよ湯切りした麺をバーナーで炙(あぶ)ります。いくぞ! 燃えろよ燃えろ~よ! 炎よ燃~え~ろ~! はい、助手くんも歌って!
助手 キャンプファイアじゃねえんだから!! ああっ、麺がパチパチいいながら真っ黒になっていく......。焦げたにおいもすごいし、さすがにやりすぎだろ!! 食べ物で遊ぶなって!!
野島 これ、焦がしすぎかな? って感覚でも大丈夫なんですよ。さて、できたので食べてみてください。
助手 あっ、イケる!! スープを焦がした通常のラ王より香ばしさがアップして、麺の食感がイイ! 外はカリカリなのに中はモチモチをキープしててウマい。これ、高級中華料理店のおこげが体験できる焦がしじゃん!!
野島 つけ麺アレンジなのもいいでしょ。通常のラーメンより、麺のウマさを感じられるんです。
助手 でもこれ、焦がし加減はテクニックが必要な気がします。目安の時間はあるの?
野島 うーん、まあ適当でいいんじゃない?
助手 適当要素、多すぎだろ!!
●野島慎一郎(のじま・しんいちろう)
ライター、マンガ家、B級フード研究家。独創的な料理を続々と開発している。笑えるレシピを60本収録した『世界一美味しい「どん二郎」の作り方』(宝島社)が好評発売中