ナポリの観光名所サンタルチアにやってきた! 海に突き出た要塞の名は「卵城」!
ナポリ
はブーツのような形をしたイタリアのちょうど足首辺りの位置(スネ側)。私は次に泊まる宿のチェックインまで、カフェで時間をつぶすことにした。

イタリアでコーヒーと言えばエスプレッソで、1杯1ユーロ程度。濃厚で苦いそれに、砂糖をたっぷりと入れて堪能するのが流儀である。

特にナポリは「エスプレッソの聖地」とも言われ、バール(古き良き喫茶店的なカフェ)の文化が根付いているイタリア人の生活には欠かせないものだ。そんな中、ラテ狂の私はいつもの癖でカフェラテを頼んでしまったのはミスだったかな......。

一息つきながら、さらにイタリアのコーヒー文化について調べると、「カフェ・ソスペーゾ(保留コーヒー)」というナポリならではの風習を見つけた。

それは、貧しい人が無料でコーヒーを飲めるように、余裕のある人が先に2杯分の代金を支払うというもの。後からお金に困った人が来て「カフェ・ソスペーゾありますか?」とたずねると、その1杯を出してくれるというのだ。

ナポリ人は困った人を放っておけない気質だというが、なかなか粋な習慣だと思う。

「ガッレリア・ウンベルト1世」のアーケードを眺めながらコーヒーをいただく。浮いてるみたいに撮れたラテ

私の隣のテーブルではスーツ姿のビジネスマンがカフェミーティングをしているが、目が合うとこちらにウィンク(さすがイタリア男性!)。

「も、もしかしたら、カフェ・ソスペーゾしてくれたりして!

なんて、旅人は淡い期待を抱いてみたけど、私が頼んだのはエスプレッソじゃないし、それにどうやらカフェ・ソスペーゾは現代では衰退しているみたいだ。

私は3ユーロを支払い店を出て、ナポリの高級リゾート地区サンタルチアに向かった。

太陽の光でキラキラと輝く紺碧のナポリ湾。サンタルチア港にはたくさんのボートが停泊し、遠くにはヴェスヴィオ火山が悠然と佇んでいた。

ヴェスヴィオ火山が見える絶景卵城と海岸沿いのパノラマ景色

「これが、ナポリか......」

"ナポリを見てから死ね"ということわざがあるだけのことはある。このパノラマの絶景は確かに気持ちがいいわ。

サンタルチア地区もけして安全ではないが、私のナポリの第一印象を180度覆すほど、ここはまるで別の街のように美しく華やかであり、かつ穏やかな雰囲気だった。

ワンピースの裾をなびかせた美女たちや、雑誌『LEON』に出てくるような襟を立てたちょいワルオヤジ古い?)が風を切って歩く(いや、実際襟は立ててないのかもしれないが、もはや全男性の襟が立っているように見える)。

ウェディングドレスに身を包み撮影をする人や、港沿いの店で優雅にワインを飲むセレブ。海に突き出すように佇む中世の要塞「卵城(たまごじょう)」の脇では、ビキニで寝そべる女性の姿もある。

ウェディングドレスの後ろ姿と気になる道路標識ボートやヨットで優雅に遊ぶセレブたち
宿にチェックインすると、スリランカ人のスタッフがエスプレッソでおもてなしをしてくれた。私は女子の都合(ダイエットね)でコーヒーに砂糖は入れない派ですが。う、苦いぜ......!

さて、私がナポリに来た第1理由は、日本から出張で来ている友人にお金を借りるため。アルメニアで財布を盗まれた私を心配してくれたその友人とは、近くのカフェで待ち合わせ。

すると、テラス席のテーブルに財布とバッグを丸出しで置いているではないか。

「お久しぶり! とりあえず、このバッグ危ないから! これじゃソッコー盗られちゃうよ。強盗に遭う前にお金貸してください(笑)

ナポリで落ちあうことに感動する間もなく、まずは貴重品管理について思わず指摘してしまう私。そして図々しくもお金を借り入れると、すぐ仕事に戻らなければならないという友人の背中を見送った。

懐に余裕ができた私は、リゾートエリア界隈を闊歩。カフェ・ソスペーゾでもしてやろうかね」なんつって。しかしサンタルチアの辺りに貧乏そうな人など見当たらなかった。

卵城。たまごじょう。イタリア語でカステロ・デル・オーボ

再び腹が減ると、結局ナポリではピザの食べ比べをしたいと思うわけで。

目星をつけた店は、プレビシート広場にあるサン・フランチェスコ・ディ・パオラ聖堂の裏路地にある老舗ピッツェリア「Pavia」

プレビシート広場のサン・フランチェスコ・ディ・パオラ聖堂

観光地の賑わいから外れた道は小便臭く落書きがあり、人通りもないため昼間とはいえちょっぴり怖い。

気を引き締めて向かうと、家族経営だろうか、小さなピッツェリアでは父親と息子らしき男たちが開店準備をしていた。

イタリア語しか話さないせいか、それとも職人気質なのか、私の注文に無言で頷くとピザを作り始めた。その様子を興味深く見つめていると、強面の男が私を手招きした。

思いがけず訪れた、ピザ窯への誘いだ。目の前の窯で焼かれていくピザの熱と香りに包まれながら、出来上がりを待つ楽しさは格別!

揚げたナスをトッピングして、耳にリコッタチーズが入った焼きたてピザはとても美味しかった。

ちょっぴりコワイ裏路地に潜む老舗ピッツェリア「窯の近くへおいでよ」と裏路地ピザ屋のオヤジたち焼きたていただきまーす!

しかし、やっぱりひとりで1枚食べきるのはツライ。イタリアの「ピザはひとり1枚」のルールは私にとってはなかなかハードルが高く、半分が限界だ。

残すのはもったいないので誰かに分けてあげたい。ピザこそ「ピザ・ソスペーゾ(保留ピザ)」しても良いのではないだろうか。

胃に"ピザのスペース"がない。そんな私は、残りのピザをかわいいボックスに入れてもらい、自分の夜食用に"保留ピザ"したのであった。

老舗ピッツェリアのピザをお持ち帰り

【This week's BLUE】
夜の卵城もロマンチックよなぁ。

●旅人マリーシャ
平川真梨子。9月8日生まれ。東京出身。レースクイーンやダンサーなどの経験を経て、SサイズモデルとしてTVやwebなどで活動中。スカパーFOXテレビにてH.I.S.のCMに出演中! バックパックを背負う小さな世界旅行者。オフィシャルブログもチェック! http://ameblo.jp/marysha/ Twitter【marysha98】 instagram【marysha9898】

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