シオミ博士がオススメする「今買うべきクルマ」のひとつ、トヨタ「クラウン」(税込価格460万6200円~718万円7400円)、目標値引き額は25万円。15代目は2018年6月に登場。トヨタの「コネクティッドカー」第1弾モデル。エンジンは3.5L、2.5L、2Lの3種類を用意

平成最後の決算が目の前に迫っている。今年は特にお買い得なんだとか。自動車ジャーナリストのシオミ博士が、プロだけが知る極秘ネタをご開帳!

■今年の決算はなぜ超狙い目なのか

──日本で新車が最も売れるといわれる3月が間もなくです。なぜ3月にクルマが飛ぶように売れるんでしょうか。

博士 一年間で最も新車市場が活発になるのは"期末"である3月。一年の総仕上げなので、各自動車メーカーは企画を立て、億単位の支援金を販売店に拠出します。それが値引きや下取り価格のアップの資金となるわけです。

──実際、3月はどれぐらいの数が売れるんですか。

博士 昨年3月は66万台の新車が売れています。この数字は最も売れなかった月の約2倍です。

──しかも、今年の3月決算は特に狙い目とか?

博士 10月に消費増税が予定されています。その駆け込み需要を見越してメーカーがお買い得な企画を展開するでしょう。つまり、支援金を例年以上に用意するはず。

──最高じゃないですか!

博士 ただし、期末の成績にカウントされるのは3月に登録したクルマのみ。納車までに要する期間を考慮すると、この記事を読んでいるタイミングはギリギリかも(苦笑)。

──新車を狙っている人はディーラーにダッシュすべし!

博士 いやいや、闇雲(やみくも)に突撃すると、それは"カモ"にされるだけ。値引きは交渉の仕方によって大差がつくんです。複数のライバル車との競合を伝えながら、粘り強く交渉するのが秘訣(ひけつ)です。

──交渉の中身というのは?

博士 車両の値引きだけではなく、カー用品のサービスや、下取り車の価格アップ、クレジットの金利の値下げなど、交渉すべきことはたくさんあります。もちろん、セールス担当も人間ですから、明るく楽しく交渉するのが大幅値引きを勝ち取る最短ルート。

──交渉のスケジュールってどんな感じですか。

博士 2月から3月は必ず週末にフェアを開催しています。なので、金曜日に交渉をスタートし、翌週の土曜、日曜あたりに決める。本命、対抗の見積りを取り、競合をあおりながら条件を詰めます。

──交渉時のポイントは?

博士「好条件なら購入する」いう意思表示をする。決算期に購入するかどうかわからない客に時間を割きたいセールス担当はいませんから。

──セールス担当と馬が合わない場合はどうすれば?

博士 クルマを購入すると、しばらくはそのセールス担当と付き合うことになる。なので、まず購入したいクルマを決めたら、カタログをもらいに販売店に足を運び、試乗することをオススメします。

──それはどうして?

博士 雑誌やネット、カタログと、実際に乗るとでは印象が大きく違います。と同時に、セールス担当との波長が合うかどうかも試乗で見極められます。波長が合わないと、せっかくの新車購入が台なしになることもあります。

──なるほど。さらに裏技とかありませんか。

博士 発注してから製造される車種よりも、在庫がある車種のほうが大幅値引きを勝ち取れる傾向が強いです。

週刊プレイボーイ増刊『クルマプレイボーイ』(2月21日発売)『決算直前! 専門家が徹底指南! 今買うべきクルマはコレだ!!!』より

●自動車ジャーナリスト・シオミ博士
関西学院大学卒業後、山陽新聞社、自動車専門誌『NAVI』編集長を経てフリーに。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員