独創的な料理を続々と開発している野島慎一郎氏

『週刊プレイボーイ』で「激ウマ!! バカレシピ研究所」を連載中のB級フード研究家・野島慎一郎(のじま・しんいちろう)さん。

今回の"バカレシピ"は、幼い頃、大量に作って食べたいと思った「ねるねるねるね」をアレンジした「ねるねるころね」!

* * *

【今回の食材】
・ねるねるねるね ブドウ味 5個 ・チョココロネ 2個

野島 助手くん、これ覚えてるかな? 1986年に発売された知育菓子「ねるねるねるね」。

助手 わっ、懐かしい! 魔女が出てくるCMだったのをよく覚えてるッス。

野島 最近久しぶりに買って食べてみたんだけど、本当に昔から全然変わってない。練れば練るほど色が変わって、こうやってつけて......ウマいッ!!

助手 ♪テーレッテレー!

野島 幼い頃はコレを大量に作って食べたいと思ったものですよね。今回はそんな夢を叶(かな)えるバカレシピを作ります。不思議と「ねるねるねるね」を使ったアレンジ料理ってないんですよ。

助手 普通考えないって! まあでも面白そうッス。どんなのを作るんですか?

野島 コロネに詰めて「ねるねるころね」にしようかと。

助手 ダジャレかよ! アンタそれ名前だけで考えただろ!

(1)抜く! コロネを焼くところから作るのは大変なので、市販のチョココロネを用意。スプーンを使って中身に詰まったチョコを抜いていく。気分は「池の水ぜんぶ抜く大作戦」だ

野島 失礼な。「ねるねるねるね」は滑らかなクリーム状になるからパンとの相性がいいんだ。それじゃ作り始めましょう。といってもコロネから作るのは大変なので、今回は市販のチョココロネを買ってきました。これの中身を抜いていきますよ。

助手 スプーンで抜くのはまあいいとして、抜いた中身を捨てちゃうのはもったいないッスね。

(2)食べる! 抜いたチョコクリームはもったいないのでそのまま食べてしまおう。コロネの形を崩さず奥のほうからチョコクリームを取り出すのは意外と難易度が高い。丁寧に食べ進めよう

野島 捨てるなんてとんでもない。中身は全部食べちゃいましょう。

助手 ウエェェッ。食べすぎて口の中が甘ったるい......。

野島 チョココロネの抜け殻ができましたね。続いて「ねるねるねるね」を作ります。今回使う「ねるねるねるね」は5個分!

(3)練る! 「ねるねるねるね」を錬成。5個分のねるねるねをまとめて練る「大人練り」が快感である。30年昔から変わらず、練れば練るほど色が変わり、こうやってつけると、ウマい!

助手 ボウルで作る大量のねるねる! あっ、粉を混ぜたら色が変わってきた! これ大さじで食うとテンション上がるわ!

野島 食べすぎないで!! そしたらスプーンで「ねるねるねるね」をコロネの中に入れてください。つけて食べる用のキャンディは一緒に盛り付けましょう。

(4)入れる! 空洞になったコロネに錬成した「ねるねるねるね」を入れて完成。30年以上にわたって練って舐める以外に食べ方が存在しなかったのが不思議なくらい、パンとの相性が、イイ!

助手 作り方は貧乏くさいけどパステルカラーのコロネってかわいいな。作り方さえ見せなければ女子受けしそう!

野島 味もしっかり合うんですよ。さあ食べてみてください。

(5)完成! 「ねるねるころね」

助手 おおおっ......けっこうイケる! チョココロネを想像して食べると全然違う味がしてビビるけど、爽やかな酸味がコロネ自体の甘みとマッチして、お互いの味を高め合ってる感じ!

野島 あまり似た味の菓子パンってないから好きな人はハマる味かと。商品化狙ってみる? われわれがねるねるを練りますので。

助手 ねるねるの一番楽しいところを奪っちゃダメだろ!

●野島慎一郎(のじま・しんいちろう) 
ライター、マンガ家、B級フード研究家。独創的な料理を続々と開発している。笑えるレシピを60本収録した『世界一美味しい「どん二郎」の作り方』(宝島社)が好評発売中

【★『野島慎一郎の激ウマ!!バカレシピ研究所』は毎週金曜日更新!★】