『週刊プレイボーイ』で「激ウマ!! バカレシピ研究所」を連載中のB級フード研究家・野島慎一郎(のじま・しんいちろう)さん。
今回の"バカレシピ"は、お湯を使わずチリトマトヌードルを極限まで濃厚にアップデートした「特濃! 限界突破チリトマト」。
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【今回の食材】
・日清カップヌードル チリトマトヌードル 1個 ・ホールトマト缶 2缶 ・さけるチーズ 1本
野島 助手くんって普通のラーメンと濃厚ラーメンがあったら、どっちを食べる?
助手 もちろん僕は濃厚一択ですね! 濃厚ラーメン最高!
野島 では今回はカップヌードルのチリトマトヌードルを、極限まで濃厚にアップデートさせるバカレシピに挑戦しましょう。
助手 うおお、それは楽しみ! さてはチーズでも溶かしてドロドロにするんですか?
野島 チーズも使いますが、今回はお湯を使わず、代わりに煮込んだホールトマトを使ってチリトマトヌードルを作ります。
助手 えっ! さすがに麺が柔らかくならないんじゃ......。
野島 普通に注いだら麺の隙間にトマトが入り込まず、すぐにあふれてしまいます。でもこうやってカップを押しつぶして麺を軽く砕き、隙間を広げることで麺をトマトにしっかり浸すことができるのです。あ、もちろんトマトを限界まで煮詰めて高温にすることも大事ですよ。
助手 ほんとだ! かなり中に入りましたね。こりゃ異次元レベルの超濃厚ラーメンを食べられそうだ! 至福ゥゥッー!!
野島 これで3分強待てば出来上がりなのですが、ここでさけるチーズをトッピングして、さらに濃厚アップデートします。さあ助手くん、チーズを溶かしながら食べてみて。
助手 なんじゃこりゃあぁっ!! ウメエエェェェッー!! 食べた感じはチリトマトヌードルなのに、トマトソースを大量に絡めたパスタよりも圧倒的に濃厚!! 超濃厚になるとは思ってたけど、想像をはるかに超えてきた! たったのひと口食べただけで、ここまでトマトを感じられるなんてヤバすぎる!!
野島 ズズズッ......。ウハッ! こんなにトマト感が凝縮された食べ物なんてほかにないんじゃなかろうか。むしろトマトそのものよりも味が濃いかもしれない。溶けたチーズもうまい!
助手 でも、トマトとチーズの濃厚さのなかにも、チリトマト本来のピリ辛感をちゃんと主張してるのがすごい。トマトを煮込むのもお湯を沸騰させるのとそこまで手間が変わらないし、これは家で絶対またやるわ!
野島 さて、今回はまだ終わりませんよ。ここで、お湯で作った通常のチリトマトヌードルと食べ比べてみましょう。
助手 ひえっ、おったまげた!これ、ただの醤油ラーメン味じゃん! トマトどこ行った~!
野島 いつもはトマトの甘みと酸味が前面に出てるけど、実はベースの味がしっかりしているってことがよくわかりますね。
助手 勉強になりました!
●野島慎一郎(のじま・しんいちろう)
ライター、マンガ家、B級フード研究家。独創的な料理を続々と開発している。笑えるレシピを60本収録した『世界一美味しい「どん二郎」の作り方』(宝島社)が好評発売中