『週刊プレイボーイ』で「激ウマ!! バカレシピ研究所」を連載中のB級フード研究家・野島慎一郎(のじま・しんいちろう)さん。
今回の"バカレシピ"は、「日清豚ラ王」に足らないヤサイ要素の代わりに、コンビニ食材でニンニクマシマシの油そばにアレンジした「最強ニンニク! 豚ラ王まぜそば」!
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【今回の食材】
・日清豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク 2個 ・セブンプレミアム つまみにんにく ・ハートチップル ・鶏つくね串 ・チューブにんにく
野島 二郎系カップ麺ブームがずっと続いていたけど、「日清豚ラ王」はすごい! これが二郎系カップ麺の答えだと断言できるくらい完璧すぎるカップ麺!
助手 あっ、1個400円弱するやつだ! 気になってたけど、高くて買うのを躊躇(ちゅうちょ)してるうちにどこの店でも売り切れちゃって、未食ッス!
野島 今の技術ではこれが限界っていうところまで作り込まれているんですよ。足りないのはヤサイ要素くらい。
助手 カップ麺であのヤサイマシマシ感を出すのはさすがに難しいんでしょうね。
野島 だからモヤシを足したりするのもアリなんだけど、いっそヤサイが足りないことを受け入れて、コンビニ食材を足してニンニクマシマシの油そばにアレンジしたら最強に激ウマ化したので今回はそれを作ります。
助手 ウハッ! 最高ッス!
野島 まずはつくね串とセブンの「つまみにんにく」を用意し、どちらも粉々に砕きます。つまみにんにくはニンニクの丸揚げなので、アレンジ適性が高い!
助手 それをトッピングするだけでもウマそうッス!
野島 豚ラ王は2個分使い、熱湯を注いだら湯切りをします。
助手 豚ラ王だけで800円近くかかっているというバカっぷり。店で食ったほうが安い!
野島 まあまあ。店では出てこないくらいパンチの効いた油そばにしますから。続いて砕いた具材とチューブにんにく、液体スープ、アブラ増し袋を混ぜ合わせます。液体スープもアブラ増し袋も1袋でOK。お好みで後から追加しましょう。
助手 僕は絶対アブラマシマシにするッス!
野島 仕上げにハートチップルを麺の周りに盛りつけます。
助手 ハートチップルが不思議とチャーシューに見えてくる!
野島 安上がりなのにニンニク感とジャンクな要素をマシマシできるんですよ。肉っぽさは砕いたつくねが補ってくれます。
助手 っていうかこれ、臭えぇぇっー!! 目に染みる!! 体中の粘膜を攻撃されている感覚ッス! 花粉症より凶暴だ!!
野島 でも味は最高ですよ?
助手 ゴワゴワ麺にニンニクと肉がガッツリ絡んで、食べた瞬間に体がカッと熱くなるッス! でも味は濃すぎなくて口の中でニンニクの強烈なうま味が炸裂! 確かにこれは店では食えない! 手が止まらねー!!
野島 あ......助手くん。今日はもう帰ってもらっていいかな。あまりにも口が臭すぎて......。
助手 アンタがこれを食わせたからだろーが!!
●野島慎一郎(のじま・しんいちろう)
ライター、マンガ家、B級フード研究家。独創的な料理を続々と開発している。著書『世界一美味しい「どん二郎」の作り方』(宝島社) 。YouTube『のじまちゃんねる』