サーモス社の燻製器。インドア派の「燻製イスト」にぴったり
『週刊プレイボーイ』で連載中の「ライクの森」。人気モデルの市川紗椰(さや)が、自身の特殊なマニアライフを綴るコラムだ。今回は"第3次燻製ブーム"について語る。

* * *

この連載でも、燻製(くんせい)について何度かお話ししたことがありますが、今ではキャンプブームと相まって燻製がはやっていますね。

私が最初に燻製にハマったのは、7年前。肉類やチーズ、ちょっとハメを外してめんたいこやポテトチップスなど、今振り返るとオーソドックスな食材を使用していました。

その後、ダイエットのために燻製を利用する第2次燻製ブームもありました。そのときはササミやちくわ、ナッツなど、ダイエット食材をいろいろなソミュール液(スパイスや砂糖などを混ぜた塩水)に漬けて満足感を出す燻製を研究しました。

そして今は第3次燻製ブーム。燻製できるものはなんでもやっちゃえという感覚で、これを私は"進化系燻製"と呼んでいます。

例えば、トマトは水分管理が面倒ですが、香りと甘さの両方が出る不思議な味わいになっておいしかったです。あとは厚揚げ。味噌漬けのチーズのような味わいになりました。また、アメリカではポピュラーですが、トウモロコシにバターを塗って丸ごと燻製したものもおいしいですね。

さらに、料理を丸ごと燻製することもできます。カレーのルーを燻製した燻製カレーは、最近ではおしゃれカフェのメニューにもあったりしますね。私はマカロニアンドチーズやカルボナーラ、グラタンを燻製してみました。チーズに香ばしさと苦味が出て、大人っぽくなっていい感じです。

チーズがいけたということで、チーズケーキもやってみたんですが......。ちょっとパサついたものの、割といけました。調味料も燻製できます。オリーブオイルや塩、醤油は一般的になりましたが、ぜひタバスコを燻製してみてほしいです。辛味にスモーキーさが加わり、奥深い味になります。

そんなふうに家の中にあるあらゆる食材を燻製した末に、私が今試みているのは、アルコールなどのドリンクにいかに燻製を取り入れるか。スモークしたレモンをレモンサワーやウーロンハイに使ってみたりしています。

自分でも「いいのかな?」と思いながらやってみたのが、水。燻製した水を凍らせて、ウイスキーのロックなどに使います。われながら「ここまで来てしまったか」と思いつつも、意外とおいしかったです。さらに、燻製塩をコップの縁につけるのもオススメですよ。

燻製器もたくさん出ていますが、オススメの商品もご紹介しておきます。室内で使えるのがサーモスの「イージースモーカー」。魔法瓶の技術を応用した製品で、短時間で燻製できる上に煙が出ないのでキッチンでも使用できます。

FUMOという簡便なハンドタイプのスモーカーもあります。香りを楽しむだけならこれで十分です。また、SOTOというアウトドアブランドの燻製器は、大きくて屋外で使用しなければならないんですが、食材をつるせたりもしていいですね。

使用するチップに関しては、私はサクラなどの甘い香りのものより、オークをよく使います。ただし、チップは食材やソミュール液との相性もあります。奥深い世界なので、皆さんもぜひチャレンジしてみてください。

●市川紗椰(いちかわ・さや)
1987年2月14日生まれ。アメリカ人と日本人のハーフで、4歳から14歳までアメリカで育つ。現在、モデルとして活動するほか、J-WAVE『TRUME TIME AND TIDE』(毎週土曜21時~)にレギュラー出演中。市川紗椰初の鉄道本『鉄道について話した。』好評発売中! ナッツを唐辛子オイルに漬け込んで燻製したものを、サラダなどにかけると満足感がある。Official Instagram【@sayaichikawa.official】

『市川紗椰のライクの森』は毎週金曜日更新!

serial_ichikawasaya.jpg