『週刊プレイボーイ』で「激ウマ!! バカレシピ研究所」を連載中のB級フード研究家・野島慎一郎(のじま・しんいちろう)さん。
今回の"バカレシピ"は、冷凍肉まんをガッツリと肉増しした「ガッツリ! 肉巻き肉まん」!
* * *
【今回の食材】
・冷凍肉まん ・セブンプレミアム 炭火で焼いた牛カルビ焼き ・セブンプレミアム 国産生姜の豚の生姜焼き
野島 あれ助手くん、大量の肉まんを買い込んでどうしたの?
助手 季節が変わってコンビニから肉まんが消えちゃう前に買いだめしてるっス。
野島 過剰な買いだめが問題になってるなか、コンビニ肉まんをそんなに買い占めしているのは助手くんくらいでしょうね。冷凍肉まん買っておいたら?
助手 いやぁ、冷凍肉まんって生地のふかふか感、肉汁や具材とか全体的なボリュームが物足りないんスよね。
野島 だったら今回は冷凍肉まんを使ったバカレシピを作りますか。ガッツリと肉増ししてやりますよっ!
助手 僕の肉欲求を全部満たすレベルで頼むッス!
野島 それではまず冷凍肉まんをレンチンしますが、一緒にコンビニ惣菜の牛カルビや生姜(しょうが)焼きなども用意して温めます。
助手 どっちも大好きなやつ!
野島 材料を全部温めたら、肉まんをまな板の上に移してペチャンコに潰します。
助手 オイッ! さっき言った、ふかふか感どーすんだよ!
野島 新たな肉まんに作り変えるため、生地の状態に戻しているのです。中身に肉が入った生地なんて最高じゃない。チーズが入ったピザの耳みたいで。
助手 なるほど、そう考えると贅沢(ぜいたく)な感じが出てくるッスね。
野島 そして生地の上に牛カルビをたっぷりのせて、さらに生地の下には生姜焼きを敷いたら完成です。あとは肉まんの生地で牛カルビを包んで丸め込み、さらにそれを生姜焼きで包んで豪快にかぶりつきましょう。
助手 肉まんで作った生地で肉を巻き、さらにそれを肉で巻く......もはや何がなんだかわからん! とりあえず、肉!!
野島 ちょっと食べにくいですけどガブリといってみて。
助手 あっ、これすげえ! 見た目はもはや肉まんじゃないのに、ちゃんと肉まんを食べている気分を味わえるし、カルビで中身が肉増しされてる感じもするし、生姜焼きで巻いてるのも肉々しさを激しく増幅させてるッス! ぶっちぎりにウマい!
野島 3種類の食べ物がちゃんと肉まんとして一体化するんですよね。手が汚れちゃうのは難点ですけど、まあ食べ終えたら手洗いすればいいですから。
助手 これはリピート確定ッス!! ところで、ほのかにしょっぱい味がするのも絶妙なアクセントになってるけど、何か隠し味を使ったッスか?
野島 それはさっきオシッコして手を洗わなかったからだ。どうせ食べた後に洗うと思って。
助手 そんな手で料理すんな!!
●野島慎一郎(のじま・しんいちろう)
ライター、マンガ家、B級フード研究家。独創的な料理を続々と開発している。著書『世界一美味しい「どん二郎」の作り方』(宝島社)。YouTube『のじまちゃんねる』