独創的な料理を続々と開発している野島慎一郎氏

『週刊プレイボーイ』で「激ウマ!! バカレシピ研究所」を連載中のB級フード研究家・野島慎一郎(のじま・しんいちろう)さん。

今回の"バカレシピ"は、ガーリックマーガリンをパンに極限まで吸収させ、ペヤングにオシャレに添えた「スポンジガーリックペヤング」!

* * *

【今回の食材】
・ペヤングソースやきそば 1個 ・ガーリックマーガリン 適量 ・サンドイッチ用パン 2枚

野島 今回はペヤングでオシャレなバカレシピを作りますよ。

助手 オシャレなペヤングってなんだ!? でも楽しみッス!

野島 まずはペヤングを普通に作ります。そして用意するのはフランボワーズと白ワイン、トリュフ少々と......ああっ、なんか全身がかゆい、かゆい......!!

助手 あれっ、普段使わないような食材を用意したからか、野島さんの様子が変だぞ!?

野島 ボンビー! 大好きな助手くんのためにニンニクを5倍の値段で買ってきたのねん! 喜べ! サイコロを10個振って出た目の数だけオシャレな食材を捨ててやる!

助手 桃鉄の貧乏神かよ!

野島 ハッ! 手元に残ったのはガーリックマーガリンとサンドイッチ用のパンだけだ。私はいったい何をしていたんだろう。

助手 しょうもない寸劇はいいから、残った食材で何か作れ!

(1)溶かす! ガーリックマーガリンを適量とり、耐熱皿に移して電子レンジで温めて溶かす。高温にする必要はないので、ある程度溶けたらレンジから取り出し、箸などで混ぜて液状にしよう

(2)吸収! サンドイッチ用のパンを6等分にカットし、溶かしたガーリックマーガリンを極限まで吸収させる。耳を落とした食パンでも代用可能だが、8枚切りなどの薄いものを使用しよう

野島 でもこの組み合わせは最高ですよ。ガーリックマーガリンを溶かし、サンドイッチのパンをひと口大にカット。そして溶けたガーリックマーガリンを極限まで吸収させましょう。

助手 スポンジのようにガーリックマーガリンを全部吸収してしまったッス! パンってこんなに液体を吸収できるんスね。

(3)焦げ目! 熱したフライパンにガーリックマーガリンを吸収させたパンを入れ、両面を軽く焼いて焦げ目をつける。表面を焦がすことでガーリックをパンの内部に封じ込めることができる

(4)ペヤング! 完成したペヤングにパンを盛りつけたら完成。パンでペヤングを巻くようにして食べよう。サクッとした食感とともに瞬間的にあふれ出るガーリックマーガリンが激しくウマい!

野島 パンを軽く焦がし、ペヤングに添えて完成です。

助手 食欲を刺激する強烈なニンニク臭! 見た目はアウトだけど、これぞバカレシピの真骨頂という感じッスね。

(5)完成!「スポンジガーリックペヤング」

野島 このパンで麺を包むようにして食べてみてください。

助手 ジュワッー!! ゲホッゲホッ!! こりゃヤベエェッー!! 噛んだ瞬間に口の中が溶けたガーリックマーガリンの大洪水! ガチでニンニクで溺死するかと思ったッス!!

野島 いつものペヤングの味が口の中に入ってきたと思ったら、噛むと一気にブーストされるニンニクアブラマシマシ感。ジェットコースターのようなスリルとスピードが最高でしょ。

助手 パンの存在も焼きそばパンみたいで全然ペヤングの邪魔をしないし、もちろんニンニクとアブラとペヤングは最強の組み合わせだし、これはアリ! しかしスリルも料理のスパイスに使うとは思わなかったッス。

野島 これを危険な場所で食べるとさらに激ウマ体験できますよ。よし助手くん、ぶっとびカードを使って東尋坊駅に行って、断崖絶壁の崖の上でこれを食べてきてください。

助手 自殺の名所でペヤングを食うやつがあるか! っていうか桃鉄ばかりやってないで、もっとマジメに仕事しろ!!

●野島慎一郎(のじま・しんいちろう) 
ライター、マンガ家、B級フード研究家。独創的な料理を続々と開発している。著書『世界一美味しい「どん二郎」の作り方』(宝島社)。YouTube『のじまちゃんねる』

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