独創的な料理を続々と開発している野島慎一郎氏

『週刊プレイボーイ』で「激ウマ!! バカレシピ研究所」を連載中のB級フード研究家・野島慎一郎(のじま・しんいちろう)さん。

今回の"バカレシピ"は、夏に買い込んだそうめんを冬向けにカスタムした「そうめんのあんかけホットサンド」!

* * *

【今回の食材】
・そうめん 100g ・バター 20g ・めんつゆ 適量 ・日清 水溶きいらずのとろみ上手 適量 ・刻みわさびチューブ 適量

助手 この前部屋の片づけをしていたら、夏のうちに買い込んだそうめんが大量に出てきたッス。でももう冬だし、いまさらそうめんとか無理ッス!!

野島 助手くんはまったく学習しないですね! 何回大量買いして余らせれば気が済むのか。

助手 でも量はともかく、冬にそうめんを余らせてるご家庭ってけっこう多いと思うッスよ。

野島 それは確かに。では今回はそうめんを冬向けにカスタムしたバカレシピを作りますか。

助手 よろしく頼むッス!

(1)とろみ! めんつゆを通常より若干濃いめに作り、鍋に移したら沸騰しない程度まで温めて火を止める。刻みわさびを溶かしたら、とろみ粉または水溶き片栗粉を入れてとろみをつけよう

野島 まずはそうめんをゆでます。そしてめんつゆを鍋に移し、刻みわさびを混ぜて温めたらとろみをつけましょう。

助手 前に使った日清のとろみ粉を使うんスね。

野島 で、ゆで上げたそうめんにバターを絡め、次に用意するのはホットサンドメーカー!

助手 2020年、バカレシピが激推ししていた調理家電!

(2)焼く! ゆで上げたそうめんの水を切り、全体にバターを絡めておく。続いてホットサンドメーカーにもたっぷりとバターを塗り、そうめんをのせてフタを閉め、強引に焼き上げよう

野島 ホットサンドメーカーにもたっぷりとバターを塗ったら、そうめんをドチャーッと豪快にのせてやりましょう。

助手 大量の麺がはみ出てるッスよ! 相変わらず雑!

(3)こんがり! 待ち時間は火力によって変わってくるが、表面に焼き色がついたら完成。ホットサンドメーカーにバターを多めに塗っておくと表面が揚げ物のような食感に仕上がるのでオススメ

野島 これを無理やり機械の中にねじ込み、強引にフタをしてこんがりと焼き上がるのを待ちます。おっ、早速バターのいい香りが漂ってきましたよ!

助手 まるでパンケーキを焼いているみたいなにおい! 中身はただのそうめんなのに!

野島 そろそろいいかな......おおっ、見事に表面がパリパリに焼き上がりました!

助手 あっ、こんな感じの焼きそばを出す中華料理屋を知ってるぞ! でもアレは中に具が入ってるけど、これは麺を焼いただけ! 本当にウマいのか!?

(4)完成!「そうめんのあんかけホットサンド」

野島 もちろんこのまま食べてもそんなに味はしません。そこで使うのがとろみをつけためんつゆのあんかけ。盛りつけてこれをたっぷりかけたら完成です。

助手 ウハッ! 想像をはるかに超えてウマいぞ!! 表面はパリパリなのに中はフワフワ。この食感はクセになるッス! しかもバターとめんつゆの味も抜群! 具がないのに圧倒的満足度! 冬向けというか、オールシーズン対応ッス!

(5)激ウマ! 焼き上がったら食器に盛りつけ、あんかけ状にしためんつゆをたっぷりかけてアツアツのうちに食べよう。表面はパリパリなのにフワッとした優しい食感とバターの風味が絶品!

野島 刻みわさびの刺激も最高のアクセントになりましたね。これはめんつゆ以外であんかけを作ってもウマそうだ。次はめんつゆとわさびの分量を入れ替えてあんかけを作ってみましょう。あとは具を入れてもいいかも。そうめんの中にもわさびを入れてみますか。

助手 ふざけんな! それはただの罰ゲームですから!

●野島慎一郎(のじま・しんいちろう) 
ライター、マンガ家、B級フード研究家。独創的な料理を続々と開発している。著書『世界一美味しい「どん二郎」の作り方』(宝島社)。YouTube『のじまちゃんねる』

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