独創的な料理を続々と開発している野島慎一郎氏
『週刊プレイボーイ』で「激ウマ！！ バカレシピ研究所」を連載中のＢ級フード研究家・野島慎一郎（のじま・しんいちろう）さん。
今回の"バカレシピ"は、ご当地グルメ「武蔵野うどん」のインスパイアバカレシピ「ファミチキとメンチカツの肉汁うどん」！
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【今回の食材】
・ファミチキ ２個 ・メンチカツ １個 ・冷凍うどん １人前 ・長ネギ １／２本 ・めんつゆ 適量
野島 そろそろ年越しそばのことを考えないと！ ってことで今回はうどんを使ったバカレシピを作りますよ。
助手 そこでそばを作らないのが本当にあまのじゃくッスね。
野島 僕の地元には"肉汁"と呼ばれる肉を煮込んだつけ汁でハードなコシの麺を食う「武蔵野うどん」というご当地グルメがあるんですが、そのインスパイアバカレシピを思いついたんですよ。もちろん今回のはそばでも代用可能なので！
助手 それならいいッスね。
（１）潰す！ ファミチキをひと口大にカットし、メンチカツは豪快に叩き潰して平べったい状態にする。せっかくなので嫌いなやつの顔でも思い浮かべ、一年のストレスを発散してやろう
野島 まず用意するのはテイクアウトしたてのファミチキとメンチカツ。ファミチキはひと口大にカットし、メンチカツは握りこぶしで思いっ切り叩き潰（つぶ）します。おりゃっ！ 熱っ！ あっつい、あっつい、あっついわ！
助手 うっせぇわ！ って、ネタの挟み方も年の瀬っぽくなってまいりましたな。
（２）焼く！ 長ネギは２～３ｃｍ幅のブツ切りにし、トースターで表面に焦げ目がつくまで焼き上げる。ネギの辛味が苦手な人はあらかじめ軽くレンチンして温めてから焼くとよい
（３）つゆ！ めんつゆをお湯で割り、（１）と（２）をすべて入れればつけ汁の完成。お湯は直前に沸騰させてアツアツのまま注ぐこと。メンチカツはつけ汁の中でほぐしてしまって構わない
野島 続いてブツ切りしたネギを焼いたら、ファミチキとメンチカツと一緒にめんつゆに入れます。これでつけ汁の完成ね。
助手 めちゃくちゃ簡単！ っていうか、揚げ物の油と衣がプカプカ浮いててヤベー！
（４）ゆでる！ 大きめの鍋でお湯を沸かし、冷凍うどんを５秒程度くぐらせる。これがバカレシピの秘技「５秒ゆで」。半解凍された麺をアツアツのつけ汁につけてほぐしながら食べるべし！
野島 あとはうどんをゆでるだけなんですが、実はこれが最大のポイント。用意するのは冷凍うどんで、チルド麺や乾麺のうどんは推奨しません。やっぱり武蔵野うどんといったらコシの強さがキモですから。
助手 そうスか？ チルド麺や乾麺でもしっかり冷やせば十分コシが出ると思いますけど。
野島 カッカッカッ。まだまだ甘いな助手くんよ。まあ見てなさい。大きめの鍋でお湯を沸かしたら、冷凍うどんを入れて一瞬ですくい上げる！ 冷凍うどんに秘技「５秒ゆで」を駆使することでゴリゴリにコシのある麺を実現できるのです！
助手 それ、コシが強いっていうか麺が凍ってるだけじゃん！！
（５）完成！「ファミチキとメンチカツの肉汁うどん」
野島 この麺をアツアツのつけ汁に浸せばギリギリ食えるくらいに戻るんです。これがマジで激ウマですから、食べてみて！
助手 あっ、最初は少し食いにくいけど、本当にコシ最強なうどんって感じで食えるッスね。しかもつけ汁、激ウマすぎかよ！！ 豚と鶏の肉汁でコッテリまろやかでネギの甘みもいい感じ。煮込んでないのにじっくり煮込んだ肉汁みたいな完成度。 これは普通に推せるわ！
野島 ぜひ皆さんもお試しください。っていうかこれ、乾麺うどんを５秒ゆでしたらもっとハードな食感を味わえるのでは！？ 助手くん、早速やってみて！
助手 それは絶対バリバリで食えねえわ！ わかるだろ！
●野島慎一郎（のじま・しんいちろう）
ライター、マンガ家、Ｂ級フード研究家。独創的な料理を続々と開発している。著書『世界一美味しい「どん二郎」の作り方』（宝島社）。ＹｏｕＴｕｂｅ『のじまちゃんねる』
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