30代、40代、50代......。少しずつたるみ、衰えていく体に戦々恐々とする日々。そんな後ろ向きな毎日を打破するべく、美しくちょっぴりSな現役薬剤師・福井セリナが、あなたの体のお悩みを解決します! 第6回のお悩みは「腰痛」について。

【今週のお悩み】慢性的な腰痛に悩まされています。仕事は主にデスクワークで、ただ座っているだけ。力仕事をしているわけでもないのに、なんででしょう......? マッサージに行って一時的にはよくなるんですが、数日経つとまた痛くなってくるんです(49歳・会社員)

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今回の相談者様には、とても共感しています。というのも、1年ほど前まで私もかなりの腰痛に悩まされていて、3回もぎっくり腰になっちゃったので(笑)でも、いくつかの方法を取り入れて今ではすっかり克服しました!今回は私が実践していた腰痛改善方法をご紹介しますね♡

腰痛はさまざまな要因が絡み合っていることが多いですが、大まかに分けると2タイプあります。

①筋肉の炎症による痛み
②神経の圧迫による痛み

①は腰の筋肉の使いすぎからくる、筋肉の炎症による痛みです。②は背骨のずれや椎間板が飛び出すことによって、神経が刺激されてしまうことによる、痛みやしびれ。一般的に「ヘルニア」と呼ばれているものですね。

今回の相談者さんは、「マッサージに行くと一時的によくなる」ということなので、おそらく①の筋肉タイプでしょう。②神経タイプだと、いくら筋肉をもみほぐしても原因が神経なので改善しないんです。

では、筋肉タイプの痛みはどうして起こってしまうのか? それはズバリ、筋肉の使いすぎ!

相談者さんはデスクワークとのことですが、まさにこれが原因だと思います。長時間座っているだけで、運動しているわけじゃないのに......って思うかもしれませんが、実は"座った姿勢を保つ筋肉"をすごく使っているんです。座っているだけでも、長時間となれば姿勢を維持するための筋肉に負荷がかかっている状況だということを覚えておきましょう。さらに、動きがないことで血流も悪くなって、筋肉の疲労回復に必要な栄養や酸素も行き渡らなくなってしまいます。加えてデスクワーク時は交感神経が優位になりやすいので、全身がやや緊張状態に偏っており、普段よりもさらに凝り固まりやすい状況です。これを毎日繰り返していては、痛みはなかなか治らなくて当然でしょう。

そこで、ぜひやってもらいたい対策が3つあります。「腰痛い......」が口グセの人は、今日から取り入れてみてくださいね。

1.ストレッチ
2.筋膜リリース
3.水分補給

1つ目はストレッチ

1.体育座りをして、片方の脚を膝を内側にして曲げ、倒す

2.両手を前につき、もう片方の足を同じ方向に伸ばす

3.上体を手をついた前方に倒すようにして、脚の裏側の筋肉~お尻の筋肉を伸ばす

2つ目の筋膜リリースは、専用のローラーを使って行うストレッチのこと。「筋膜リリース ローラー」などで検索するとたくさん出てきますよ。これの使い方を知らない人は、令和の波に乗り遅れていると言っても過言ではない!(笑)。個人的にはすごく効くイチ押しの方法なので、騙されたと思って試してほしいです。

筋膜とは筋肉を包んでいる薄い膜のようなもので、これがこり固まったり、筋肉にくっついたりすると、筋肉の柔軟性もなくなってきてしまうんです。やり方は、このローラーを腰や背中の下に置いて寝て、ゴリゴリゴリゴリするだけ。たま~にマッサージに行くよりは、これを日々やるほうが得策だと私は思います。

3つ目は水分補給。腰痛対策と水分補給ってなかなかリンクしづらいと思いますが、じつはこれ、メチャメチャ大事なんです。筋肉がこるってことは、その部分の血行不良をおこしているということ。その血行不良の大きな原因の一つに、水分不足があるんです。

私、気づいたんですけど、世のおじさま方ってお水飲まなくないですか? 私の父もそうなんですけど、なんでなんだろう(笑)。NHK大河ドラマの『青天を衝け』を見ていたら、徳川斉昭が「武士は水分をとるな。常にカサカサでいるべし」みたいなことを言っていたけど、そういうことですかね?(笑)

現代の日本を支えるおじさまたちには、「令和版武士道」でとにかくこまめにお水を飲んでいただきたいです! お酒を飲むときはアルコールの代謝に水分がたくさん使われてしまうので、同時に水も摂るように。特にオススメなのは、「ミネラル入り麦茶」。ミネラルが筋肉の疲労回復を助けてくれますよ♡

今週の教訓:令和版武士道! 世を支えるおじさま方は、みずみずしくあるべし♡


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