30代、40代、50代......。少しずつたるみ、衰えていく体に戦々恐々とする日々。そんな後ろ向きな毎日を打破するべく、日本一美しく、ちょっぴりSな現役薬剤師・福井セリナが、あなたの体のお悩みを解決します! 第12回のお悩みは「胃もたれ」です。
【今週のお悩み】すぐに胃もたれしてしまうので、若いときほど食べられなくなりました。焼肉にいくとカルビを2、3枚食べただけで、気持ち悪くなってしまうんです。(46歳・会社員)
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わかります! 私も10代のころよりアブラっぽいものが食べられなくなりました。しっかり大人になっているんだなと、ポジティブの捉えるようにしています(笑)。
胃もたれの原因はさまざまですが、主なものはこちらの2つ。
①胃のぜん動運動の低下
②肝臓のはたらきの低下
①「胃のぜん動運動」とは、腸へ食べ物を送り出すために胃が波打つように動くこと。年を重ねて運動量が減ると筋肉量も落ちていきますが、それとともに内臓の血流も悪くなり、内臓機能の低下とともにぜん動運動も低下してしまうんです。
②「肝臓のはたらきの低下」が胃もたれの原因って、意外ですよね。炭水化物は口(唾液)、たんぱく質は胃(胃液)で消化がスタートするんですが、脂肪は口と胃ではほとんど消化されずにスルーされて、小腸まで届きます。そこで肝臓から分泌された「胆汁酸」に出会い、消化が始まります。
脂肪が小腸で消化されている間は「消化管ホルモン」が分泌されて胃の動きが弱まるようになっているので、小腸での消化に時間がかかると、胃に残っているお肉のたんぱく質などがなかなか胃から出て行かず、胃もたれしてしまうんです。
胃のぜん動運動も、肝臓のはたらきも加齢と共にどうしても衰えていってしまうので「若い頃より胃もたれしやすくなった」っていうのは自然なことなんです。10代、20代は胆汁酸ガンガン出てますから......。
「肝臓に負担をかけないように脂質やアルコールを控えて!」と言ってしまえばそれまでですが、「やっぱり焼肉やラーメンは食べたいし、お酒も飲みたい!」という声が聞こえてきます......(笑)。
対策として、市販薬の「ウルソデオキシコール酸」はおすすめです。脂肪を消化する胆汁酸そのものとしても働くし、肝臓にはたらきかけて胆汁酸の分泌を促してくれるので、胃もたれ対策にはもってこい。食前と食後、どちらで飲んでもいいですが、相談者さんの場合は食べている最中に気持ち悪くなってしまうと思うので、食前がいいと思います。
あと基本的なことですが、暴飲暴食は控えること。また、胃腸をはじめ内臓のはたらきを良くするために、血流を良くするのがとても重要です。しっかり湯船に浸かったり、サウナに入ったり。そして一番大切なのは、水分をしっかりとること! お酒を飲むときは、お水も一緒に飲みましょう。 私は朝イチに白湯を飲んで、内臓を温めていますよ♡
今週の教訓:暴飲暴食はダメ! 胃だけじゃなく肝臓にも優しくしてあげて♡