独創的な料理を続々と開発している野島慎一郎氏

『週刊プレイボーイ』で「激ウマ!! バカレシピ研究所」を連載中のB級フード研究家・野島慎一郎(のじま・しんいちろう)さん。

今回の"バカレシピ"は、ローソンの和スイーツ「どらもっち」のもちもち食感を限界突破させるべく餅で挟んだ「どらもっちのバター餅サンド」!

* * *

【今回の食材】
・切り餅 3個 ・どらもっち あんこ&ホイップ 1個 ・バター 10g

野島 この前ローソンの「どらもっち」っていう和スイーツを食べたらウマくてびっくりしちゃった。ただのどら焼きかと思ったら、生地が超もっちもち!

助手 あれは和菓子のようだけど思いのほか洋風感強めで、いい意味で裏切られたッス!

野島 そう。ホイップクリームやカフェラテクリームなどを使ったり、自由度が高いんです。ゆえに、アレンジ適性も高い!

助手 おっ、今回はどらもっちを使って何を作るんスか?

野島 もちもち食感を限界突破させるべく、どらもっちを餅で挟んでみようかと思います!

助手 もはや別物じゃん!

(1)切る! 餅を包丁で半分の厚さに切る。使用するホットサンドメーカーが三角形タイプの場合はさらに細かく切り、パズルのように形を合わせていく。餅は溶けるので、だいたいでOKだ

(2)バター! ホットサンドメーカーを温め始めたらバターを塗り、全体に広げていく。底面だけでなく上面にもバターをたっぷりと塗っておこう。この手順はなるべく手早く済ませよう

野島 ちゃんとどらもっちの生地と一体化させますよ。まずは餅を包丁で半分の厚さに切り、続いてホットサンドメーカーを温めてバターを溶かしたら、餅をのせてバター餅化させます。

助手 それ絶対ウマいやつ!

(3)のせる! 溶けたバターの上に餅を並べ、その上に「どらもっち」をのせる。さらにその上から再び餅を並べて重ねよう。ホットサンドメーカーが熱い場合はいったん加熱をやめても問題ない

(4)焼く! あとはホットサンドメーカーを強引にプレスし、10分程度焼けば完成。はみ出た部分をカットして美しく整えよう。調理時間は使用する器具によって異なるため適宜調整しよう

野島 三角形のホットサンドメーカーを使う場合は餅をさらに細かく切り、パズルのように組み合わせましょう。そこにどらもっちをのせたら、上からさらに餅をのせ、強引にプレスして焼き上げます。そりゃーっ!

助手 うわっ、隙間から膨らんだ餅がどんどん出てきてますやん! 棺桶からスライムが出てきたかのようなグロテスクな光景......これ、ホラー映画かよ!

野島 よし、きっと焼けたので開けてみますよ。パカッ!

助手 ギャアッー!! これ、見た目は完全にアウト!! 一部爆発しちゃってるし!

(5)完成!「どらもっちのバター餅サンド」

野島 裏面は大丈夫だ! ひっくり返して、ドロドロになった部分はカットすればいいし、かわいい皿にのせればまだ戦える! 結局、食器がかわいければすべてごまかせるんですよ。

助手 確かに見た目は整ったけど、料理人として最低の発言!

野島 ほら、熱いうちに食え!

助手 あっ......これ完全に進化してますやん! もちもち感がブーストされてるだけじゃなくて、表面のカリッとした食感も最高だし、バター風味もどらもっちの味を引き立ててるッス! バターは多めが大正解。これこそ「見た目はアウトだけど味は完全保証」ってやつッスね。めちゃくちゃウマいッス!

野島 よかったー、今回も大成功ってことで! じゃあ後片づけはよろしくね。こびりついたバターをベロベロ舐(な)めるのも至福だぞ。......あっ、そういや試作のときに舐めた後、まだ洗ってなかったかもなあ。

助手 ウゲーッ! アンタの唾液まみれのホットサンドメーカーで焼いたのかよ。やっぱり味も完全アウトだわ!

●野島慎一郎(のじま・しんいちろう) 
ライター、マンガ家、B級フード研究家。独創的な料理を続々と開発している。著書『世界一美味しい「どん二郎」の作り方』(宝島社)。YouTube『のじまちゃんねる』

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