30代、40代、50代......。少しずつたるみ、衰えていく体に戦々恐々とする日々。そんな後ろ向きな毎日を打破するべく、日本一美しく、ちょっぴりSな現役薬剤師・福井セリナが、あなたの体のお悩みを解決します! 第13回のお悩みは「加齢臭」です。
【今週のお悩み】最近、妻に「加齢臭がキツい」と指摘されてヘコんでいます。自分でも「ちょっと枕が臭うかも?」と思ったことはあるのですが、そこまでとは思いませんでした。何か良い対策はありませんか?(42歳・会社員)
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来ました、加齢臭! 「職場の人に噂されていたら......」なんて考えるとヒヤヒヤですよね。
自分から発せられるニオイって、なかなか気づけないもの。相談者さんの場合は奥さまが教えてくれたということで、かなりラッキーですよね!
「指摘してくれる人がいないかも......(泣)」という人も安心して♡ 自分に加齢臭の可能性があるのか、チェックできるリストがあります。15項目のうち7つ以上当てはまっている人は、残念ながら加齢臭が出てしまっている可能性があります。早速やってみましょう。
□40歳以上である
□自分の寝室に入ったとき、ニオイが気になる
□「おじいちゃん(おばあちゃん)のニオイがする!」と言われたことがある
□肉類を多く食べる
□揚げ物が好き
□アルコールをよく飲む
□タバコを吸う
□紫外線を浴びることが多い
□健康診断でLDLコレステロール値が高め
□野菜や果物を食べる機会が少ない
□自分は運動不足だと思う
□顔のテカリが気になることがある
□多忙である
□ストレスを感じることがよくある
□睡眠が十分ではないと感じる
どうでしたか? 7項目以上当てはまった人は、しっかり対策していきましょう♡
加齢臭の原因は明確で「ノネナール」という成分にあります。40歳を過ぎたころから、人の皮脂は若いころと比べて含まれる成分がガラッと変化してくるんです。この皮脂自体は無臭なのですが、皮膚の上で酸化してしまうことで、加齢臭特有の古い油のようなニオイを発する「ノネナール」に"変身"してしまうのです......。
油っぽいものをよく食べる人や、運動不足でコレステロール値の高い人は皮脂、つまりノネナールの原料が分泌されやすいので要注意! また、紫外線やストレス、不眠などは皮脂の酸化を促す物質が体内で増える原因になります。
この時点で、かなり「ドキッ」としている人が多いのではないでしょうか? 大丈夫、今回も対策をしっかり解説していきますからね。
すべきことはズバリ、この4つ!
①減油食
②ストレスをためない
③ビタミンC・ビタミンEを積極的に摂る
④朝シャンプーをする
①減油食は、文字どおり「油を減らした食事」のこと。ニオイ成分・ノネナールの原料となる皮脂を減らすには、これがイチバンです。特にお肉の油は皮脂になりやすいので気をつけてください。逆に、お魚の油はコレステロール値を下げてくれるDHA(ドコサヘキサエン酸)が含まれています。サンマやイワシなどの青魚に特に多く含まれているので、積極的に摂って大丈夫です。
②ストレスをためると、皮脂がノネナールへの変身を促す「酸化物質」が体内で発生してしまいます。あなたの周りで「最近ニオイが強くなったな......」という人がいたら、もしかすると睡眠不足や多忙で相当ストレスがたまっているのかも。1日の終わりにはお風呂にゆっくり浸かり、まったりする時間を作りましょう。寝る前にスマホを見るのはやめて、たっぷり眠るようにしてくださいね。
③ビタミンC・Eは「抗酸化物質」といって、体のあらゆるものの酸化と戦ってくれるビタミンで、皮脂の成分がノネナールに変身するのを防いでくれます。酸化は内臓やお肌でも起こっているので、加齢臭対策だけではなく全身のアンチエイジングにもなりますよ。リンゴ、バナナ、キウイなどのフルーツや、ブロッコリー、ジャガイモにも多く含まれています。サプリで摂るのも楽チンです。
④"朝シャン"は物理的な対策としてはかなりおすすめ! 皮脂って、寝ている間にたくさん分泌されるんです。頭皮からは特に皮脂が出るので、髪の短い男性はそのまま外に出て紫外線にあたり、ニオイがブワッと出てしまったり......。なので朝、家を出る前に皮脂を流しておくのがいいでしょう。最近は加齢臭用のシャンプーやボディソープも売っているので、調べてみてくださいね。