30代、40代、50代......。少しずつたるみ、衰えていく体に戦々恐々とする日々。そんな後ろ向きな毎日を打破するべく、日本一美しく、ちょっぴりSな現役薬剤師・福井セリナが、あなたの体のお悩みを解決します! 第15回のお悩みは「春のメンタル不調」です。

【今週のお悩み】新年度がスタートしたのですが、なんだか気分が落ち込んでいます。これといった悩みがあるわけではないのですが、なんとなく心が疲れているというか......。休日も無気力になってしまい、せっかく暖かくなってきたのに引きこもりがちです(39歳・会社員)

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今はそうでもないのですが、私も学生時代は春にみんながソワソワし始める感じが苦手で、なんだか気分が落ちたりすることがありました。実は春に気分が落ち込む人は多いんです! なので自分を責めなくても大丈夫。いつものように、しっかり対策を練っていきましょう。

年度始めの4月は環境が大きく変わるので、うつなどメンタルヘルスの不調を訴える人が多くなる季節。新しい人との出会いや環境の変化は、わくわくしたり楽しい気持ちになる反面、心や脳には大きな負担がかかっています。

加えて春は気温のアップダウンが激しいですよね。たかが気温、されど気温。寒暖差は免疫力の低下や内臓へのダメージにもなり得ます。特に影響を受けやすいのが「自律神経」。このバランスが乱れると、脳に影響してストレスの処理がうまくいかなくなります。だから「みんなはお花見で楽しそうなのに、自分はなんて暗いんだろう......」なんて、落ち込む必要はないんです。

かといって放っておくのも心の健康にはよろしくはありません。メンタル不調が慢性的になっていくと、いよいよ体に影響が出てきてしまいます。だるさや、人によっては吐き気やめまい、不眠になる人もいらっしゃるので、自分の心の異変に気づいたら、しっかり対策してあげましょうね。

春のメンタル不調を予防するには? そして、不調を感じはじめたらどう対処したらいいのか? ここからは、ポイントを4つ紹介していきます。

①ひとりになれる時間を確保する
春は新しいコミュニティができて、本来はゆっくりできるはずの休日になにかと予定が入ったりすることもあると思います。でも、ひとつくらい断ったって実際のところ大丈夫(笑)! 心休まる"ひとり時間"を意識的に作ってみましょう。

私なんて一人の時間が好きすぎて、予定もないのに誘いを断ることもあります(笑)。あまり良いことだとは思っていませんが、それくらい自分の時間を大切にしても良いという構えを持つことは、心を軽くする材料になります。

②十分な睡眠をとる
睡眠時間の確保は脳や神経を休めるのに一番の薬です。寝ている間に成長ホルモンやメラトニンといったストレスを緩和してくれるホルモンが活発に働くので、睡眠時間はできる限り多めにとりましょうね。

③寒暖差対策をする
寒暖差に対応するのって、人間の体や脳にとって想像以上に大変なことなんです。朝、「今日は暖かいな?」と思って薄着で外出するにしても、春の気温は気分やさんなことをお忘れなく。ストールやジャケットを持っていくようにしましょう♡

④悩みを誰かに話してみる
日本では「人に弱みを見せてはいけない」「人様に迷惑をかけてはいけない」みたいな精神が、特に男性社会でいまだに根付いているように感じます。誰にも相談できないというのは人によってはとてもつらいことですよね。

一方、欧米では身近な相談相手としてカウンセラーに話を聞いてもらうことは、ごくごく当たり前のこと。「彼氏とケンカした」「友達とうまくいかない」とか、みんな本当にちょっとしたことでカウンセリングに行くんです。

日本にも「カウンセリングルーム」といって、公認心理士などの資格を持つカウンセラーが話を聞いてくれる場所があります。「心療内科はちょっとハードルが高いかも」という人にもオススメ! 人に悩みを打ち明けるのは、はじめこそ勇気がいりますが、関係のない人だと遠慮なく話せるので、心がラクになりますよ。客観的な意見ももらえます。

「公認心理士」「カウンセリングルーム」などで検索して、近くのスポットに一度行ってみてはいかがでしょうか。

今週の教訓:春のハートブレイクは弱さなんかじゃない! つらいときは思い切ってカウンセリングに飛び込んじゃおう♡

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