30代、40代、50代......。少しずつたるみ、衰えていく体に戦々恐々とする日々。そんな後ろ向きな毎日を打破するべく、日本一美しく、ちょっぴりSな現役薬剤師・福井セリナが、あなたの体のお悩みを解決します! 第23回のお悩みは「ひどい寝汗」です。

【今週のお悩み】最近、部屋が暑いわけでもないのに寝汗がひどいんです。朝起きると布団や部屋着がグッショリと濡れてしまっていて......。気持ち悪くて夜中に目覚めてしまい、着替えることもあるくらいなんです(会社員・40歳)

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寝汗とともに起きるあの不快感......イヤですよね。

そもそも「汗」とは、みなさんご存知のとおり人間の体に備わった体温調節機能のひとつ。とくに睡眠時は日中の活動時に比べ、身体を休ませるために体温が自然と少し下がるようになっているんです。

相談者さんのように「部屋が暑いわけでもないのに汗をかく」ということは、睡眠時にうまく体温が下がらず、「汗」が体温調節機能として働いたわけです。自然と下がっていくはずの体温がなぜ下がらなかったのか? その理由は主に「ストレス」だと言われています。

強いストレスを感じると、自律神経が乱れてしまいます。自律神経には日中活動しているときやストレスがかかったときに活発に働く「交感神経」と、睡眠中やリラックス時に働く「副交感神経」があります。

この2つはシーソーのように切り替わって身体のいろんな機能をコントロールしてくれているのですが、ストレスを感じると交感神経が優位になってしまい、睡眠時なのに身体は活動中のような"アゲアゲ状態"に......。必然的に体温も高いままになり、それを何とか下げようと汗をかいてしまうんですね。質の良い睡眠をとるための機能なのに、汗ダクダクでかえって不快感MAXになってしまうという悲しい状況(涙)。

ここからは具体的な対策をお伝えしますね。

①ストレスの要因を取り除く
ストレス要因が例えば仕事なら、できる範囲で業務量などを調節してみては? どうにもならない場合は、毎日30分でもいいので「本を読む」「お風呂に浸かる」「音楽を聞く」などの"リラックスタイム"を設けましょう。スマホは交感神経を活発化してしまうから、ダメですよ!

②アイス枕や冷却ジェルシートを使う
頭部を冷やすだけでも、全身の体温を下げることができます。私もなかなか寝付けない夜にやったことがあるのですが、かなり快適に眠れましたよ! 枕に保冷剤を忍ばせるだけでもOK♡

③季節に合わせて寝具を変える&パジャマを着る
一年中同じ寝具を使っていませんか? 収納の場所もとるし、あんまり寝具を増やしたくないな......と思うかもしれませんが、季節にあった寝具を使うことって、実はとても大切なんです。夏はタオルケットや薄いかけ布団に変えたりして、身体に熱がこもらないようにしましょう。あとは、ちゃんと「パジャマ」を着ること! 綿やリネンなどの通気性の良いパジャマを着ると、熱がこもるのを防げます♡

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これらの対策をしてもなかなか治らない......という人は、「男性更年期」の可能性も。女性に比べると稀ではありますが、更年期の男性ホルモンの低下が原因で異常な発汗を起こす人もいます。その場合は、ランニングなどの有酸素運動や筋トレがおすすめ。テストステロンという男性ホルモンを増やすことができますよ!

<今週の教訓>寝汗グッショリはストレスの現れかも! リラックスタイム&物理的対策で快適な睡眠に♡

【『福井セリナの「健康サディスティック♡」』は毎週月曜日更新!】