私が世界125ヵ国をまわった中でも、最も美女遭遇率の高かった国はスロバキア。ウクライナやベラルーシなど東欧はスラブ系美人が多いことで有名ですが、スロバキアの美女は「ふんわり優しい系」が多い印象でした。
さて、今回の「旅人でも簡単に作れるおうちで世界飯」第36回は、そんなスロバキアの国民食「ブリンゾヴェー・ハルシュキ」を作りたいと思います。
ブリンゾヴェー・ハルシュキとは、羊乳のフレッシュチーズ(ブリンザ)をジャガイモと小麦粉でできたニョッキ(ハルシュキ)に絡めた料理。
ベラルーシ料理のドラニキといい、美女が多い国の国民食はジャガイモ料理の印象が強いです。
スロバキアはウクライナ、ハンガリー、オーストリア、チェコ、ポーランドに囲まれている小さな国。
首都ブラチスラバの見所は、小高い丘の上に佇む「ブラチスラバ城」や、旧市街でひときわ目立つ「ミハエル門」、マンホールから顔をのぞかせるおじさん「チュミル像」など。
旅人の間では正直「何もない」と言われたりしますが、かわいらしい街並みにほっこりさせられます。
私が訪れた当時はクリスマスマーケット時期(季節外れでごめんなさいね)。旧市庁舎や各国の大使館が面している「フラヴネー広場」には、屋台やスケートリンクなどが設置されとても賑わっておりました。
アイススケートを楽しむ人たちを眺めて改めて思ったのは、スロバキアの女性はお顔もかわいいい上に足も長いということ。何を食べたらこんな体型になるのだろうか。
私はその秘訣を探るため(?)、ブラチスラバ城下にあるスロバキア伝統料理を扱うレストランを訪れました。17世紀の洞窟を利用した、岩壁に囲まれた雰囲気のあるお店。
私はそこでブリンゾヴェー・ハルシュキと出会いました。またメインにはラムレッグを注文しましたが、付け合わせはジャガイモのシュトゥルーデル。やっぱりイモ推しでした。
超個人的な調査により「やはり美女はジャガイモ料理を食べている」という結果に落ち着きましたので、さっそくブリンゾヴェー・ハルシュキを作ってみたいと思います!
ちなみにスロバキアにはハルシュキを成形する専用の調理器が存在します。日本の大根おろし器のような丸い穴がいくつか空いたもので、生地を茹でる際にはその穴からボトボトと落とすようにして使用します。
調理器がない場合もスプーンですくっては落としていく「すいとんスタイル」や、まな板に生地を乗せて包丁で切り落としていく方法で作ることができます。
私の持っているおろし器は丸穴タイプではなかったのですが、ふと目に入ったイ◯アのカトラリースタンドにちょうど良い丸穴が空いているのを発見。代わりにそれを使ってみたいと思います! それではレッツクック!
<材料> 約1~2人分
・ジャガイモ...中1個
・小麦粉...50g程度
・卵...溶き卵1/4
・塩...小さじ1/4
・羊のチーズ...大さじ4程度
・牛乳...大さじ2程度
・ベーコン...お好みで
<ワンポイントメモ>
・フレッシュな羊のチーズは手に入りにくいので、フェタチーズ、カッテージチーズ、クリームチーズで代用可。私はペコリーノ・ロマーノと言う羊のチーズを削りました。
・ジャガイモの大きさによって水分量が変わるので、生地が水っぽければ小麦粉を加えて調整します。
<調理>
1.ベーコンを細かく切りフライパンでカリカリになるまで焼き始める。同時に鍋で湯(分量外)を沸かし、ジャガイモは皮を剥いてすりおろす。
2.ボウルにすりおろしたジャガイモ、小麦粉、塩、卵を入れ、もったりした状態まで混ぜたら、沸騰した鍋に生地を少しずつ落とし茹でていく。あればおろし器などの丸穴から押し出し、なければスプーンで少しずつ落とすか、生地をまな板に乗せ包丁で削ぎ落としていく。(生地が湯の中で溶けてしまうなら柔らかすぎなので粉を加えて調節します)
3.浮き上がってきたらお湯を切り、熱々のうちに牛乳で溶いたチーズと絡める。
4.器に盛り付けたら、カリカリに焼いたベーコンを乗せてできあがり。お好みでパセリなどをトッピングしてもOK!
★YouTubeで実際の料理シーンも見てみてね!
<実食>
専用調理器ではありませんでしたが、アイデア調理器でそれなりにハルシュキの形に近づくことができました。またチーズも羊にこだわりペコリーノ・ロマーノを使用したのでそれっぽい臭みもあり、晴れて「旅人風・ブリンゾヴェー・ハルシュキ」の完成です。
見た目はチーズリゾットのような感じでしょうか。その中からひとつハルシュキをすくい上げ口に運ぶと、「うん! モチモチ!」まさにニョッキに近い。さらにベーコンとともにいただくとカルボナーラのような味わい。黒胡椒をかけても合いそうです。
東欧らしい素朴な料理という印象ですが、スロバキアらしさを堪能できました。ちなみにスロバキア人は国民性も素朴で穏やか。女性は謙虚さも兼ね備え、大和撫子的な性格が日本人男性とも相性が良いとか。この国を旅すると、そんな天使のような女性に出会うかもしれません。
●旅人マリーシャ(旅人まりーしゃ)
平川真梨子。旅のコラムニスト。バックパッカー歴12年、125ヵ国訪問。地球5周分くらいの旅。2014年より『旅人マリーシャの世界一周紀行』を連載。Twitter【marysha98】 Instagram【marysha9898】 YouTube【https://www.youtube.com/channel/UCe2ihHJ1MXHEZgpdmglzWew】