独創的な料理を続々と開発している野島慎一郎氏 独創的な料理を続々と開発している野島慎一郎氏

『週刊プレイボーイ』で「激ウマ!! バカレシピ研究所」を連載中のB級フード研究家・野島慎一郎(のじま・しんいちろう)さん。

今回の"バカレシピ"は、どん兵衛をラーメン業界ではやりの昆布水つけ麺に魔改造した「どん兵衛の昆布水つけ麺」!

* * *

【今回の食材】
・日清のどん兵衛 きつねうどん 1個 ・乾燥昆布(羅臼昆布) 10g ・食べ応えある厚切り豚バラ焼き(ファミマル) 1パック ・味玉 お好みで ・メンマ お好みで

野島 流行の移り変わりが早いラーメン業界で、最近は昆布水つけ麺がはやってるんですよ。

助手 それ醤油、塩味どちらでも麺のポテンシャルを最大限にアップする大発明ッスよね。

野島 この昆布水をバカレシピでも使いたいと思っていろいろ試してみたところ、どん兵衛を昆布水つけ麺に魔改造したら超絶激ウマになりました!

助手 どん兵衛の麺、最強伝説! じゃ、早速作ってみてもらいましょ!!

(1)昆布水! 1リットルの水に10gの昆布を入れ、ひと晩浸した後に容器から昆布を取り出せば昆布水の完成。昆布はだし昆布と明記されているもの(真昆布、羅臼昆布など)を使用すること (1)昆布水! 1リットルの水に10gの昆布を入れ、ひと晩浸した後に容器から昆布を取り出せば昆布水の完成。昆布はだし昆布と明記されているもの(真昆布、羅臼昆布など)を使用すること

(2)つけ汁! レンチンした「厚切り豚バラ焼き」と、どん兵衛の粉末スープを器に入れ、熱湯を注いでつけ汁を作る。お湯は通常の使用量(410ミリリットル)の半分を目安にしつつ、お好みで調整を (2)つけ汁! レンチンした「厚切り豚バラ焼き」と、どん兵衛の粉末スープを器に入れ、熱湯を注いでつけ汁を作る。お湯は通常の使用量(410ミリリットル)の半分を目安にしつつ、お好みで調整を

野島 まずはどん兵衛の粉末スープを使ってつけ汁を作ります。器に粉末スープとファミマルの豚バラ焼きをレンチンして入れ、熱湯を注ぎます。

助手 肉は焼豚じゃないんだ。

(3)湯切り! どん兵衛を粉末スープ抜きで作り、熱湯を注いで5分後に湯切りする。ざるを使用すれば手っ取り早いが、包丁でフタに穴を開ければカップ焼きそばのように湯切り可能だ (3)湯切り! どん兵衛を粉末スープ抜きで作り、熱湯を注いで5分後に湯切りする。ざるを使用すれば手っ取り早いが、包丁でフタに穴を開ければカップ焼きそばのように湯切り可能だ

野島 そう。焼豚よりも脂分が多い豚バラ肉と一緒につけ汁を作ることで、どん兵衛のスープがつけ麺の汁に近づくんです。あとは麺とお揚げが入ったどん兵衛のカップにも熱湯を注ぎ、5分待ったらフタに包丁などで直接穴を開けて、カップ焼きそばの要領で湯切りしましょう。

助手 これはバカレシピではおなじみのテクニックッスね。

(4)仕上げ! (3)に冷水を入れて捨てるのを3回繰り返して麺を冷やしたら、昆布水を注げば完成。お好みでメンマや味玉なども用意を。もちろんシメはつけ汁の昆布水割りで、どーぞ! (4)仕上げ! (3)に冷水を入れて捨てるのを3回繰り返して麺を冷やしたら、昆布水を注げば完成。お好みでメンマや味玉なども用意を。もちろんシメはつけ汁の昆布水割りで、どーぞ!

野島 続いてお揚げをつけ汁に移したら麺を冷やします。これも近年定番化した冷やしカップ麺商品のように、カップに冷水を入れて捨てるのを3回くらい繰り返せば十分冷たくなります。

助手 おお、どん兵衛が完全につけ麺になったッス!

(5)完成!「どん兵衛の昆布水つけ麺」 (5)完成!「どん兵衛の昆布水つけ麺」

野島 あとは麺にあらかじめ作っておいた昆布水を注げば完成。お好みで味玉やメンマのトッピングもオススメです。

助手 それじゃまずは麺をそのまま食べてみるッス。......ってこれ、麺の喉越しのよさにビビるわ! 昆布水をまとってとろみがついた、どん兵衛の麺。繊細すぎかよ!!

野島 ささ、これをつけ汁に浸して食べてみて。飛ぶぞ!

助手 ブハッ!! 思わず笑っちゃったッス! これ、完全に店で食べる昆布水つけ麺じゃん! どん兵衛のかつおだしのつけ汁に昆布水が混ざって、うまみが爆発ッス!! ウメエェーッ!!

野島 フワッと柔らかい食感の麺だからこそ、昆布水やつけ汁のウマさをどっぷり堪能できるんです。ちなみに今回は東日本版のどん兵衛を使ってますが、別の地域のものを使えば少しずつ違う味を楽しめます。

特に北海道版のどん兵衛は利尻昆布だしが採用されているのでW昆布のうまみが最強なんです。って話をしてたら食いたくなってきたな。よし、連載の経費で北海道まで買い出しに行くか!

助手 そんなの許されるわけねえだろ! ネットで買え!

●野島慎一郎(のじま・しんいちろう) 
ライター、マンガ家、B級フード研究家。独創的な料理を続々と開発している。著書『世界一美味しい「どん二郎」の作り方』(宝島社)。YouTube『のじまちゃんねる』

【『野島慎一郎の激ウマ!!バカレシピ研究所』は毎週金曜日更新!】