30代、40代、50代......。少しずつたるみ、衰えていく体に戦々恐々とする日々。そんな後ろ向きな毎日を打破するべく、日本一美しく、ちょっぴりSな現役薬剤師・福井セリナが、あなたの体のお悩みを解決します! 第31回のお悩みは「夏バテ」です。

【今週のお悩み】夏バテでなんだか最近、体がダルい日が続いています......。仕事は全然はかどらないし、休日は家でグッタリ。夏バテを招く、やってはいけない習慣や、おすすめ夏バテ対策があれば教えてください!(会社員・42歳)

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今年の夏は本当に暑い! しかも8~10月にかけて、残暑も長引くとか......、考えるだけでもキツいです。

そんななかで気をつけたいのが「夏バテ」。症状はさまざまですが、相談者さんのように体のダルさ、疲れやすさ、頭痛などを感じる人が多いようです。人によっては朝起きれなかったり、イライラしたり、やる気が出ないなどメンタルの不調が現れることもあります。

夏バテ対策、じつは間違っている人も多いんですよね。まずは夏バテにつながる「やってはいけない習慣」を紹介します。

<夏バテを引き起こすNG習慣>
①カロリーの高いものを食べる
②冷たい飲み物ばかり飲む
③寝ている間もガンガン冷房をかける

どれも夏にやりがちな行動ですよね。ほとんどの人に心当たりがあるのではないでしょうか。

じつは「夏バテの原因は胃腸にあり!」と言っていいほど、夏バテと内臓は密接な関係があります。暑い日にガッツリ系のカレーやラーメンを食べると元気がでるような気がしますが、これ、消化にかなりエネルギーを使うので、逆に体力をどんどん奪ってしまっているんです。

さらに②や③のような行動で体が冷えると、胃腸が活発に動くための適切な温度を下回ってしまい、はたらきが鈍くなってしまいます。体温がほんの1、2度下がるだけでも人体にとっては大打撃なんですよ!

また、やる気や幸福感につながる「セロトニン」というホルモンの9割は腸でつくられていることがわかっています。つまり、胃腸が疲れていると精神面にもよくない影響が出てしまうということ。"腸脳相関"という言葉があるほど、腸と脳って密接に関係しているんですよ。


では、どうしたら夏バテを予防できるのか? ぜひ取り入れてもらいたい習慣を解説していきますね?

1.一日のはじまりと終わりに「白湯」を飲む

暑い中、常に温かい飲み物を飲めとは言いません! ちょっとハードルは高いかもしれませんが、せめて朝一番と寝る前には白湯を飲んでみてほしいです。白湯は胃腸を温めて、動きを活発にしてくれます。しっかりと胃酸が分泌され、日中消化しきれなかったものの消化も進めてくれるので、朝起きたときに「今日はなんだか食欲が湧かないな......」ということも減るでしょう。

温かい飲み物を飲んでね♡

2.消化の悪いものを避け、バランスの取れた食事をとる

ガッツリ食べて体力をつけようと思って「焼肉、うな重、かつ丼だー!」なんてことをしていると、胃腸は疲弊して動きが鈍くなってしまいます。内臓が弱ると全身のエネルギー効率が一気に落ちるので、「食欲がない」「ダルい」だけではなく、頭が回らず仕事がはかどらなかったり、鬱々としてしまったりすることも......。少し食べすぎたなと思ったら、そうめんや、おかゆなど消化に良いものを一食取り入れてみるだけでも、消化のサイクルが改善されますよ。

3.寝る時は冷房の設定を「自動運転」にする 

睡眠中は基本的に日中よりも体温が下がるので、冷房をつけたままだと体が冷えてしまい、夏バテの症状につながります。おすすめのエアコン設定は「自動運転」モード。室温を設定温度にするのに一番効率的な運転をしてくれるので、部屋が冷えすぎることを防げます。また、夏でもタオルケットなど何か一枚かけること! お腹を出してエアコンの冷風にあたって寝るなんて絶対ダメですよ!

今週の教訓:夏バテの原因は胃腸にあり! NG習慣を避けて、華麗に夏を乗り切って♡


■福井セリナ(ふくい・せりな)
1994年5月23日生まれ、新潟県出身。
慶応大学薬学部を卒業。
現在は都内某所の薬局で現役の薬剤師として勤務中

【『福井セリナの「健康サディスティック♡」』は毎週月曜日更新!】