30代、40代、50代......。少しずつたるみ、衰えていく体に戦々恐々とする日々。そんな後ろ向きな毎日を打破するべく、日本一美しく、ちょっぴりSな現役薬剤師・福井セリナが、あなたの体のお悩みを解決します! 第33回のお悩みは「夜、必ずトイレに起きてしまう」です。
【今週のお悩み】就寝後、1~2回は必ずトイレに起きてしまいます。日中はそんなこともないのに、なんででしょう? 慢性的な睡眠不足でキツいです...... 。何か対策があれば教えてください!(会社員・47歳)
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毎晩トイレに起きてしまうと、ぐっすり眠れた感じがしなくてツラいですよね。夜、排尿のために1回以上トイレに起きなくてはいけない症状を「夜間頻尿」といいます。
この夜間頻尿の原因の一つが、加齢による「夜間多尿」。夜間に出る尿が1日の尿量(成人だと1~1.5L)の3分の1以上になることをいいますが、これによって必然的にトイレに起きる回数が増えてしまうのです。
通常は起きている間に5~6回に分けて1日分の尿が出るのですが、これが日中出しきれないと、夜起きてしまうというわけです.......。これはなぜなのでしょうか?
年を重ねると、筋肉量が減ることで体の下のほうの水分を押し上げる力が弱くなり、下半身に水分が溜まりやすくなります。夕方になると足がむくんでくることって、ありますよね。そして夜、横になると水分が体の上のほうに上がってきて、血液にもどって全身をめぐり、尿として排出されてしまうのです。
あと、これは私もビックリしたのですが、年を重ねると立っているときに腎臓の位置が低くなることがあるそう。そうすると腎臓がきちんと機能しなくなり、日中に尿が作られにくくなってしまいます。
ここからは、明日からできる簡単な対策を3つ紹介します。できるものから取り入れてみてくださいね♡
①脚を鍛えるストレッチ
スクワットで下半身の筋力をアップ! 基礎代謝が上がって太りにくくもなって一石二鳥♡
②15時以降は利尿作用のあるものは飲まない
コーヒーや緑茶、ビールなどは利尿作用があるので夕方以降は控えましょう!
③日中、定期的に横になったり足を上にあげてブラブラする
できれば横になって下半身に水分が溜まるのを防ぎましょう! オフィスワークなどで横になれないという人は、座ったまま足を上にあげてブラブラするだけでも大丈夫。
日中もトイレが近かったり、急な我慢できないほどの尿意に襲われたりする場合は前立腺肥大などの病気も疑われるので、早めの受診を!