30代、40代、50代......。少しずつたるみ、衰えていく体に戦々恐々とする日々。そんな後ろ向きな毎日を打破するべく、日本一美しく、ちょっぴりSな現役薬剤師・福井セリナが、あなたの体のお悩みを解決します! 第36回のお悩みは「爪の色がおかしい」です。
【今週のお悩み】足の爪の色が、黄色っぽいというか白っぽいというか......、とにかくくすんだ汚い色になっていることに気がつきました。若い頃はもっとキレイだったような?(会社員・40歳)
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この相談をいただいたとき、私のおじいちゃんの爪を思い出しました......!
爪って、じつは「健康かどうかがわかるバロメーター」と言われるほど、健康状態が出やすい部位。加齢によるものもありますが、隠れた病気のサインが出ていたりするので、日常的にチェックしておくのはとっても良いことなんですよ!
栄養不足だったり、逆にいらないものが体内にあふれていたりすると、爪の色が悪くなります。爪に現れやすいもので特に有名なのが鉄分不足。色だけでなく、爪がもろく割れやすくなったりスプーンのように爪が反り返ってしまう人も......。
栄養不足だけでなく、病気が隠れていることもあります。考えられる原因を色別に見ていきましょう。
■黄色くなっている場合
・カンジダなど
かゆみや湿疹を伴う場合はカンジダなどの細菌が繁殖している可能性があります。
・黄色爪症候群
爪が伸びにくく、ぶ厚くなるのが特徴。リンパの流れが極度に悪くなる珍しい病気で、先天的なものが何かのきっかけで現れるケースが多いと言われています。
・肝臓や胆管の病気
健康な人であれば、肝臓で脂肪分解のために胆汁を生成し、胆のうで蓄え、胆管、腸を経て排出しています。しかし、このプロセスのどこかで何らかの病気があると、排出がうまくいかず、皮膚や粘膜・爪が黄色くなる、いわゆる「黄疸」がおこります。
■白っぽくなっている場合
・爪水虫(爪白癬)
カビの一種です。自然に治ることはあまりないと言われています。自分で治そうとせず病院でお薬を処方してもらいましょう。
爪の色だけでこれだけの病気のサインがわかるんです! 爪、なかなかあなどれませんよね。これらはどれも病院を受診することで改善できるものです。心当たりのある人は早めに受診してくださいね。
最後に、細菌やカビの繁殖を防ぐ方法をお伝えします。
まず、細菌やカビに感染しないためには、足を蒸れさせないことが大切! 彼らは湿気が大好物です。なるべく通気性の良い靴を選ぶようにしましょう。
どうしても革靴を履かなければならないなら、麻や木綿素材の靴下がおすすめです。湿気をとってくれるので蒸れにくく快適ですよ♡
また、たくさんの人が利用するプールや温泉などで感染してしまうこともあります。特に硬くなったかかとを気にして軽石などでゴシゴシと擦る人がいますが、角質を傷つけ感染のリスクを上げてしまうのでやめましょう! 泡で優しく洗ってくださいね。