30代、40代、50代......。少しずつたるみ、衰えていく体に戦々恐々とする日々。そんな後ろ向きな毎日を打破するべく、日本一美しく、ちょっぴりSな現役薬剤師・福井セリナが、あなたの体のお悩みを解決します! 第44回のお悩みは「ささいなことでイライラしてしまう」です。
【今週のお悩み】近頃、家族のちょっとした一言だったり、部下の態度だったり、ちょっとしたことでイライラしてしまうことが増えました。前まではこんなこと無かったと思うのですが、ささいなことで怒ったり、落ち込んだり......。感情の起伏がはげしくなったような気がします。(会社員・49歳)
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年齢を重ねるにつれて体力も落ちてきて、精神的にも......となるとツラいですよね。そのイライラ、もしかしたら「男性更年期」かもしれません!
男性更年期はイライラの他にも、性欲や集中力の低下、全身のだるさや疲労感、不眠などの症状が現れることがあります。女性の更年期と似ていますよね。
いったい、なぜ男性に更年期が......? そのカギは、男性ホルモンである「テストステロン」。テストステロンには、
・筋肉や骨を強くする
・性機能を正常に保つ
・行動力や判断力を高める
分泌の最盛期は20代と言われていて、年を重ねるにつれて徐々に分泌量が下がってくるのですが、40代以降で極端に下がってしまうことで、更年期の症状が現れることがあります。
女性がホルモンバランスの乱れでイライラしたり、鬱っぽくなってしまうことがあるのと同じで、男性もテストステロン量の変化でイライラしてしまうことがあるんです。
また、ストレスや疲労もテストステロンの分泌を妨げてしまうと言われています。
つまり、そのイライラは自分のせいではなく、"ホルモンのせい"! 「自分の器が小さいんだ......」とか、自分を責める必要はまったくありません!
では、どうすればテストステロンを増やすことができるのか? 日常生活の中でできる習慣を紹介しますね♡
1.趣味で"競い合う"
スポーツでも、ゲームでも、なんでもOK! 競い合ったり、仲間と交流することでテストステロン量がアップすると言われているんですよ。
2.筋トレをする
「筋トレをするとテストステロンが増える」というのは有名ですよね。無理をしてジムに通ったりしなくても大丈夫。
日々の生活のなかで、エレベーターではなく階段を使ったり、ジムのトレーナーさんがやっているようなYou Tube動画をみながら自宅トレーニングをしてみたり、軽めな筋トレから始めてみましょう。
3.睡眠は最低7時間はとる
テストステロンの分泌量は睡眠中にもっとも増えると言われています。睡眠不足はテストステロンの低下に直結してしまうので、要注意です!
4.食事で健やかな体づくりを
体づくりの基本は、なんといっても食事! 私たちの体は食べたもので作られています。
とくに意識してもらいたいのが、タンパク質。タンパク質を摂ると、コレシストキニンと呼ばれる、満腹を感じさせてくれるホルモンが分泌されます。飢餓状態ではうまくテストステロンが分泌されないので、満腹感を感じることはとっても大切です。
魚や鶏肉、豚肉、牛肉など、良質なタンパク質をバランス良く摂りましょう。
そして、玉ねぎや、納豆・オクラ・山芋などのネバネバ食材、レバーや牡蠣は、テストステロンの分泌を促したり、似たはたらきをしてくれるので、積極的に食べましょう!