『週刊プレイボーイ』で「激ウマ!! バカレシピ研究所」を連載中のB級フード研究家・野島慎一郎(のじま・しんいちろう)さん。
今回の"バカレシピ"は、餃子をパイシートで包み焼きしてサクサク化させた「日高屋餃子の包み焼き」!
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【今回の食材】
・日高屋 冷凍生餃子 5個 ・パイシート 1枚 ・とろけるチーズ 2枚 ・とんこつ辛味噌(エスビー食品) 適量 ・卵黄 1個
野島 餃子って焼くのはもちろん、水餃子も揚げ餃子もウマいけど、もっと無限の可能性を秘めていると思うんですよね。そこで今回作ってみるのが「パイ餃子」。餃子をパイシートで包み焼きして皮をサクサク化させた餃子を作ってみます。
助手 餃子ってもともと皮で包まれてるからな。それをさらに包み焼きするとか頭悪すぎ!
野島 ちゃんと包み焼きしたときに激ウマ化するように作りますから。まず使うのは日高屋の店舗で買える冷凍餃子。これ、コスパがいいんですよ。
助手 ほかの冷凍餃子じゃダメなんスか?
(1)辛味噌! 日高屋の冷凍餃子を袋から取り出し、とんこつ辛味噌を皮にたっぷり塗る。量が多いとだいぶ辛口になるが、チーズとパイ生地のまろやかさで中和されるのでガッツリ塗ろう
野島 大丈夫だけど皮は薄めがいいんですよ。なので日高屋の餃子が最適! で、冷凍餃子を取り出したら表面にとんこつ辛味噌を塗っていきます。
助手 おお、大ヒット中のやつだ。絶対相性完璧じゃん!
(2)包む! あらかじめ解凍しておいたパイシートとチーズを餃子が包めるくらいにカットし、餃子とチーズをクルクルと包むように丸めていく。クロワッサンのような見た目になればOK
(3)塗る! パイにツヤを出すため、卵黄に少量の水を加えたもの(卵液)をよく混ぜてからパイの表面に塗ろう。この手順は省略しても問題はないが、見た目がおいしそうに仕上がる
野島 続いてとろけるチーズも用意し、パイシートで餃子と一緒に巻きます。クロワッサンのような形にするイメージね。
助手 確かに、餃子は先端以外隠れちゃってるから、見た目はほぼパンッスね。
(4)焼く! (3)をクッキングシートの上などに並べ、トースターに入れて表面がきつね色になるまで焼く。トースターの強さによって焼き時間は異なるが、180℃で20分以上じっくり焼こう
野島 あとはトースターでじっくりと焼き上げますよ。
助手 焼きたてパイの甘い香りが漂ってきたッス! でもこの時点で餃子要素はゼロ。本当に激ウマに仕上がるんスか?
(5)完成!「日高屋餃子の包み焼き」
野島 パイシートはマジでどんな食材も寛容に包み込んでくれるんで安心してください。ほら、できたので食べてみて!
助手 パイで包まれているから手で直接つまめるのがいいッスね。どれどれ......ヌオオッ! サクッとかぶりついた瞬間に口の中で肉汁が大洪水!! 餃子の皮とパイは違和感なく一体化してるし、とんこつ辛味噌とチーズで完全に味が決まってるのもお見事......これ、新種のおつまみ餃子大爆誕じゃん! 感動的なウマさッス!
野島 たとえるなら中華風ミートパイって感じでしょうか。最初は餃子のあんだけ取り出して直接パイ生地で包もうとしたんですけど、そうすると肉汁でパイのサクサク食感が損なわれちゃったんです。餃子をそのまま包むことで、皮が肉汁のバリアになってくれました!
助手 パイ餃子、これははやるかもしれないッスね!
野島 今回はとんこつ辛味噌とチーズを使いましたが、別の味でバリエーションも増やせますしね。名古屋の赤味噌なんかもアリだし、激辛わさびを使えば助手くんへの体罰にも使える!
助手 ロシアンたこ焼きみたいなことを企画するんじゃない!
●野島慎一郎(のじま・しんいちろう)
ライター、マンガ家、B級フード研究家。独創的な料理を続々と開発している。著書『世界一美味しい「どん二郎」の作り方』(宝島社)。YouTube『のじまちゃんねる』