30代、40代、50代......。少しずつたるみ、衰えていく体に戦々恐々とする日々。そんな後ろ向きな毎日を打破するべく、日本一美しく、ちょっぴりSな現役薬剤師・福井セリナが、あなたの体のお悩みを解決します! 第46回のお悩みは「天気の乱れによる不調」です。

【今週のお悩み】年を重ねるにつれて、二日酔いがキツくなってきました。お酒をたくさん飲んだ翌日は仕事にならないこともしばしば......。悪酔いも頻度が増えてきたような気がします。ドラッグストアで二日酔い・悪酔い対策によさそうなドリンク剤が売っていますが、あれって意味あるんですかね? 対策として使える市販薬があれば教えてください!(38歳・会社員)

* * *薬剤師・福井セリナが二日酔い対策の漢方薬を紹介薬剤師・福井セリナが二日酔い対策の漢方薬を紹介

コロナはまだまだ収束していませんが、今年は3年ぶりに行動制限のない忘年会シーズンを迎えることになりそうですね。お酒を飲む機会がある人も多いのではないでしょうか?

前日に飲みすぎて、グロッキー状態で翌朝を迎える......。想像しただけでもツラい! なんとしてでも避けたいものです。

二日酔いや悪酔い対策としてよく見聞きするのが、飲んだ前や後にウコン成分の入ったドリンクやサプリを飲むというもの。

でも、実はこれらの製品、効果が証明されていないものがほとんどなんです。その証拠に、市販されているもののパッケージをよく見ると、明確に「二日酔いに効く!」と書いていないものばかり。

二日酔いのメカニズムについて話す福井二日酔いのメカニズムについて話す福井

自己流の二日酔い対策が「あまり効いていないような......?」と思っている方は、まずは基本的な対策から試してもらいたいです。

と、その前に二日酔いのメカニズムを簡単におさらいしておきましょう。

▼そもそも、なんで二日酔いになるの?
アルコールが肝臓で分解される際にできる「アセトアルデヒド」が体に溜まることで吐き気やめまいなどの症状が起きます。また、お酒を飲むと利尿作用&アルコールの分解に大量のお水を使うので、体が脱水状態になり、こちらも不快な症状に繋がります。脱水状態が続くと尿でアセトアルデヒドを排出することもできなくなり、負のループに。

<二日酔い対策のキホン>

1.チェイサーの"神"になろう

二日酔いの一番の敵は、水分不足! 理想としてはお酒と同じ量のお水を飲みたいところですが、そういうわけにもいきませんよね、わかります。なので、「お酒を2杯飲んだらお水を1杯飲む」を目安に、ちょこちょこお冷やを頼みましょう。これだけでもかなり違うと思います。

2.タンパク質やビタミン類を積極的に摂ろう

アルコールを分解してくれる酵素は、タンパク質でできています。肉や魚、大豆製品など、タンパク質を多く含む食品をとることで、肝臓のはたらきが良くなり、アルコールの代謝も進みます。とくに大豆に含まれる植物性たんぱく質は、体内で合成することのできない「必須アミノ酸」を含んでいます。

また、代謝のはたきを助けるためには野菜などに含まれるビタミン類も必要です。お酒を飲むときは以下のようなおつまみを積極的に食べるようにしてくださいね♡

▼アルコールの分解を助けるおすすめのおつまみ
・酢の物
・煮物
・サラダ
・刺身
・冷奴

「そんな生やさしい対策じゃ不安! 二日酔いに効く薬はないのか~!」という人は、二日酔いへの効能がきちんとある市販薬を試してみてもいいかもしれません。

二日酔いは対策できますよ♡二日酔いは対策できますよ♡

<二日酔い対策におすすめの市販薬>

・五苓散(ごれいさん)...酒飲みの間では知らない人はいない(?)、超有名な漢方です。体の水分代謝を高めて、アセトアルデヒドを排出してくれます。

・我神散(がしんさん)...私の愛用品です。内臓の働きを高めて、二日酔いの吐き気をしずめてくれます。

持病や、他に飲んでいるお薬がある人は主治医の先生や薬剤師に相談したうえで服用してくださいね。

<今週の教訓>市販のドリンクは効果が証明されていないことも! キホンの対策をしつつ、効能に「二日酔い」があるお薬を♡

効能に「二日酔い」があるお薬を飲みましょう効能に「二日酔い」があるお薬を飲みましょう

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