30代、40代、50代......。少しずつたるみ、衰えていく体に戦々恐々とする日々。そんな後ろ向きな毎日を打破するべく、日本一美しく、ちょっぴりSな現役薬剤師・福井セリナが、あなたの体のお悩みを解決します! 第47回のお悩みは「朝の目覚めが悪い」です。
【今週のお悩み】目覚めがとにかく悪くて、毎朝憂うつです。体が重く、なかなか布団から出られなかったり、会社に着いても眠いような、眠くないような......とにかくダルいんです。どうしたらスッキリ起きられますか?(42歳・会社員)
早朝からシャキシャキ動いて、機嫌の良い人っていますよね~! 「なんで、朝からそんなに元気なの!?」って聞きたくなります。
そもそも、なぜ目覚めが悪くなってしまうでしょうか? それは「睡眠の質が悪いこと」が大きな要因です。睡眠の質を高めれば、目覚めが良くなり、体の調子も良く、メンタル的にも前向きな気分で一日をスタートできます。
睡眠の質は"幸せホルモン"とも呼ばれている「セロトニン」の量と深い関係があると言われています。セロトニンは日中に体を目覚めさせたり、頭の回転を良くさせたりと、とても重要なはたらきをしてくれています。
そのセロトニンは夜になると「メラトニン」というホルモンに変化していきます。メラトニンは"睡眠ホルモン"とも呼ばれていて、自然に眠りを促してくれたり、睡眠の質を高めてくれるはたらきがあります。
つまり、睡眠の質を高めるためには「日中にセロトニンをたくさん作っておくこと」が大切!
ここからは、セロトニンを作るための習慣、つまり朝目覚めの良い人たちがやっている5つの共通点を解説します?
1.セロトニンの原料を食べ物で摂る
セロトニンの原料に「トリプトファン」という栄養素があり、次のような食材に含まれています。日中に積極的に摂るようにしてみましょう。
・バナナ
・お米などの穀類
・チーズなどの乳製品
・大豆製品
・ナッツ類
2.日光を浴びながら、軽い運動をする
セロトニンの原料を摂っても、分泌や合成ができなければ、意味がなくなってしまいます。太陽の光はセロトニンの分泌を活性化してくれるので、朝起きたらカーテンを開けて、陽の光を浴びることはとても大切です。
また、リズム運動もセロトニンの分泌を促してくれます。日中は外で階段を昇ったり、ウォーキングをしたりと、一定のリズムのある運動をやってみましょう。
懐かしのラジオ体操も実はとても理にかなったものなんですよ♡
3.お風呂は、40度未満のお湯にしっかり浸かる
40度以上のお湯に浸かると交感神経が高まってしまい、睡眠に向けて体をリラックスさせるためのバスタイムのはずが、覚醒状態になってしまいます。
アツアツのお風呂が大好きなオジさまも多いですが、ぜひ「熱すぎず、ぬるすぎないお湯」を心がけて、一日の疲れを癒やしてくださいね?
4.食事は就寝の3時間前までに済ませる
寝る直前に食事をすると消化器官が動き、睡眠中でも内臓が動いている状態になってしまい、体がきちんと休まりません。眠りの質が下がってしまうので、食事は寝る3時間前を目安にとり終えるようにしましょう。
SNSを眺めたり、つい仕事のメールをチェックしたり......。これから体を休めようとしているのに、たくさんの情報に晒されることで交感神経が高まってしまいます。スムーズに入眠するためにも、スマホは触らないことをおすすめします。