30代、40代、50代......。少しずつたるみ、衰えていく体に戦々恐々とする日々。そんな後ろ向きな毎日を打破するべく、日本一美しく、ちょっぴりSな現役薬剤師・福井セリナが、あなたの体のお悩みを解決します! 第51回のテーマは「生理前の妻のイライラ」です。
【今週のお悩み】妻が生理前になると感情の起伏が激しくなり、まったくついていけません......。すぐイライラして怒ったり、かと思えば、どよーんと落ち込んでいたり。こちらもだんだんムカついてきて、ケンカになってしまうこともあります。どうしたらいいんでしょうか?(37歳・会社員)
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生理前の女性の不機嫌......どう接していいかわからなかったり、ときには言い合いのケンカに発展したりして、困ってしまうこともありますよね。
でもそれは、奥さま本人のせいではなく、"ホルモンのせい"なんです! 女性は男性が思っている以上に、ホルモンに翻弄される体を持っています。
一昔前だと、「生理で具合が悪いなんて甘えじゃないか!?」なんて考えもありましたが、海外での研究の成果もあり、今では生理によって女性の体に実にさまざまな症状が現れることが分かっていて、それとともに女性の体への理解も、昔に比べれば深まりつつあります。
今回は、なぜ生理前になると心が不安定になるのか、そして、パートナーはどのように接するといいのか解説しますね♡
まず、生理前になるとホルモンバランスの関係で、人によっては怒りっぽくなったり、イライラしたり、逆にズーンと落ち込んだり、鬱っぽくなってしまう人が多くいます。
これを「月経前症候群」(通称・PMS)といいます。PMSには他にも食欲不振や頭痛、むくみなど、さまざまなツラい症状があります。
「若い頃は大丈夫だったのに、年を重ねるごとにPMSが重くなってきた」という人もいるんです。特に閉経が近づくと更年期障害といって、ホルモンによる心身の不調が現れやすくなります。
最近ではPMSが有名になってきたことで、旦那さんが治療をすすめるケースも多いんだとか。かといって、「治療したら?」「なんで病院に行かないの」なんて軽々しく言ってしまっては、またケンカになってしまうかも......。
体に関することはとても繊細なトピック。伝え方には工夫が必要なんです! 一案ですが、次のように声をかけてみてはどうでしょうか?
■PMSの存在を伝える
パートナーが生理前ではなく、心が安定しているときを見計らって、「最近こんな記事を読んだんだ」といって、PMSに関するサイトを見せてみましょう。「PMSとは」と検索すると産婦人科のホームページなどが、たくさん出てきますよ♡
そのうえで、「いつも生理前、少しツラそうじゃない? 簡単に治療できるみたいだから、一度、一緒に検査行ってみる?」と誘ってみましょう。
あくまでも、「一緒に行ってみよう」と寄り添うスタンスが大切! 女性自身も、PMSを自身の弱さだと勘違いして疾患だとわかっておらず、一人で悩みを抱えている人が多いんですよ。ぜひパートナーのみなさんから手を差し伸べてあげてください。
■生理前には体を温めるグッズを
日々の生活の中のちょっとした気遣いも嬉しいはず。
例えば「体の冷え」はPMSを悪化させてしまう原因になります。これからの寒い季節、女性にはなかなか厳しい環境なのです......!!
私の友人は、「生理前になると旦那さんがレンジでチンするタイプのカイロをいつも差し出してくれるんだ♪」と、嬉しそうに話していました。ツラいときの優しさってしみるんですよね~。たった1分のレンチンでヒーローになれちゃうかもしれませんよ♡
ほかにもPMSを悪化させる要因として、
・飲酒
・バランスの悪い食事
・睡眠不足
・運動不足
・カフェイン
などがあります。ぜひ生理周期に合わせて、体を気遣ってあげてくださいね。
<今週の教訓>そのイライラは"ホルモンのせい"かも!PMSを理解して、奥さまのヒーローに♡