今やアイドルから政治家まで"ととのい"にハマりまくり。エンタメ化した施設はどこも満員。しかし、来年は心と体に優しい自然派路線が新潮流とのウワサ。果たして、その真相とは――?【2023年サウナは「自然回帰」主義! ~Part3】
ほぼ一年中、ととのいっぱなし。エンタメ界のサウナ王が全国を回った中でナンバーワンと絶賛する、伝統と革新の最強県を語る!
■日本サウナの原点は織田信長にあり!?
芸能界屈指のプロサウナー・マグ万平さんに、オススメの自然派サウナを伺った。
「まずは、豊島園にある『庭の湯』。ここはブームが起こる前から、アウフグースやロウリュをしていました」
さらに、万平さんが絶賛するのは店名の由来にもなっている日本庭園。世界的な造園家、故・小形研三(おがた・けんぞう)氏によるもので、1200坪を有する。
「庭園を散策しながら四季を感じる外気浴は最高です」
自然回帰を標榜(ひょうぼう)する万平さんは、今注目している場所があるという。それが岐阜県。
「滋賀県にまたがる伊吹山麓は薬草の宝庫。織田信長がポルトガルから来日した宣教師の要望に応じて、東京ドーム11個分の土地に薬草園を開かせたという説があります。事実、地元の方々の薬草に対する知見は高く、良い施設も多いです」
万平さんが特にほれ込んでいるのが「恵みの湯」。
「2017年から自社の畑で無農薬ハーブを栽培し、いまやその種類は50以上。加工場やビニールハウスも隣接していて、"生ハーブロウリュ"のサービスや食事処のメニューにハーブを取り入れるなど、僕がやりたいと思っていたことをすでに確立しているんです」
薬草浴なら「田辺温熱保養所」だ。1804年、大垣藩医の江馬蘭斎(えま・らんさい)が考案、これをもとに1946年に開業。
「伊吹山麓で採れた薬草と無農薬自家栽培による薬草十数種類を調合し、煮立てて蒸気を生成。高さ4mの樽で薬草樽蒸しを行なう施設です。よもぎ蒸しや床蒸しもあって、オーナーがお客さんの体調や症状に合わせた薬草を調合、蒸気にして当ててくれます」
実は自然に恵まれた日本こそ、サウナ大国なのではないかと万平さんは語る。
「国土の70%が森林ですから、日本古来の"植物"との融合がこれからのサウナのカギになると思います」
●サウナ年間350回・マグ万平(まぐ・まんぺい)
サウナ大好き芸人。サウナ・スパプロフェッショナルの資格を取得。MROラジオ『マグ万平ののちほどサウナで』やテレビ、ラジオ、ネットなど、あらゆる媒体でサウナの普及に取り組んでいる