よく人を困らせるマイメロを困らせる市川よく人を困らせるマイメロを困らせる市川
『週刊プレイボーイ』で連載中の「ライクの森」。人気モデルの市川紗椰(さや)が、自身の特殊なマニアライフを綴るコラムだ。新年1回目の配信は、今年の干支である兎のキャラクターについて語る。

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皆さま、明けましておめでと兎(う)ございます。2023年最初の一週間、いかがお過ごしでしょうか。去年は元日に振り袖を着て生放送に出演するなど、お正月らしいイベントもあった私ですが、今年は新年らしい予定もなく普段と変わらない日々を送っていると思います。

お正月らしい予定がないからなのか、このコラムではほぼ毎年、干支(えと)の動物にちなんだ話をしています。今年は卯(う)年! いつか飼いたいとたくらんでいる動物の一種です。

ピクピク動く鼻とクリクリの目、コロンとしたボディやモフモフな耳と尻尾はもちろん、自分の糞(ふん)を食べる効率的かつ狂気じみた習性にも惹ひかれます。普遍的なかわいさからか、兎(うさぎ)はキャラクターも多いので、2023年は兎キャラを愛(め)でることにします。

まずはサンリオを代表する兎キャラクター、マイメロディ。公式の設定では兎ではなく「女のコ」ですが、兎に近いフォルムなので選出します。癒やしのルックスでおなじみですが、公式ツイッターを見る限り、ややめんどくさいコの可能性大です。

パジャマらしき姿で「あなたと おはなししたく なっちゃったの・・」や、「なみだポロポロながれるまま... なきたいときだって あるよね。」といった意味深な投稿や、「がんばって!って、いわれるより がんばったんだねって いわれるほうが はげみになるの。」のような厚かましいつぶやきなど、同じクラスだったら仲良くならなかったにおいがぷんぷん。

しかし、TOKYO FM『マイメロディとひみつのお部屋』でリスナーの真剣な相談を「う~んわからないけど〇〇さんはすてきだよ♡」と無責任に処理する感じは憎めません。

名作アニメ『おねがいマイメロディ』シリーズもオススメ。「マイメロと仲良くなりたい」と書かれたクロミちゃんの日記のページを破って鼻紙にしたり、クロミのお気に入りのダメージジーンズをダサく補修したり、マイメロさんの無神経な性格がたっぷり見られるこの作品。

敵(全裸の男)がウサミミの刑に処されたり、マイメロママが「女の敵は女よ」と穏やかな口調で教えてくれたり、素晴らしくカオスな作品なので、ぜひご覧ください。

ほかに有名な兎といえば、子供の頃に何度も何度も絵本と映画を見たピーターラビット。しかし、同級生が「ピーターラビットソン」と言い間違えて以来、いかつい革ジャンをまとって巨大なバイクを爆音で走らせる脳内イメージが本来の物語を上書きしてしまいました。ピーターの家族の誰かがパイにされるホラーな場面しか思い出せないので、これを機に読み返します。

実家のどこかにあるだろうシルバニアファミリーをまた飾るのもありですね。兎の一家は全員持っているはずです。シルバニアファミリーという名前がマフィアっぽくカッコいいので、味わいのあるレイアウトで飾ります。

ほかにもバッグス・バニーやロジャー・ラビットなどを思い出しますが、一番影響を受けた兎は『ヴェルヴェティーン・ラビット』。心が芽生えるぬいぐるみの物語で、私のモノが捨てられない性格はこの作品のせいだと思っています。敬意を表し、2023年はノー断捨離でいきます!

●市川紗椰
1987年2月14日生まれ。米デトロイト育ち。父はアメリカ人、母は日本人。モデルとして活動するほか、テレビやラジオにも出演。著書『鉄道について話した。』が好評発売中。今年の抱負はボールペン習字(1年ぶり6回目)。公式Instagram【@sayaichikawa.official】

『市川紗椰のライクの森』は毎週金曜日更新!