数年前からのレトロブームに乗じて、注目を浴びた"ナポリタン"。2023年はさらに"進化したナポリタン"ブームが起きそうだ!
■新しい形のナポリタンって!?
早速だけど、"シン・ナポリタン"ブームってどういうこと? 答えてくれたのは、飲食トレンドリサーチャーの山口えりこ氏。
「ここ数年のレトロブームに乗じて、純喫茶のナポリタンがSNSなどで広まりました。
この流れで、若者や気鋭の店舗がコロナ禍でできた時間に、お手軽に入手できるもの、余った食材などで自己流の進化系ナポリタンを作り出しています。キーワードは"自由"。
ナポリタンと中華、ナポリタンとスイーツ、ナポリタンとアジアン、ナポリタンと和食......と、ボーダーレスな発想で続々登場。今年はそれらが縦動画、横動画で紹介されていくことで、広く知られると思われます」
では、実際にどんな進化系ナポリタンがあるのか、紹介してもらおう。
「まずは、ナポリタンラーメン。『カゴメ ナポリタンスタジアム2021』のグランプリに輝いた、富山の麺屋いく蔵の『氷見(ひみ)イワシ香る ナポらー麺』が有名です。
ケチャップとイワシだしが香るスープには富山・氷見産のシードルや山ぶどうジュースも使われていて、味わいに層と深みが感じられ、店主のこだわりがうかがえます。東京・日本橋にも支店があるので、ぜひ立ち寄ってみてください。
ほかに、ナポリタンつけ麺なるものも。東京・高田馬場、麺屋宗(そう)が期間限定商品として出していました」
というわけで、麺屋宗の店主に伺ってみた。
「2021年に出していた『富士トマトつけ麺』は、和牛のうまみとトマトのうまみを生かし、静岡・富士市のご当地グルメをインスパイアしたつけ麺です。備長炭炙りベーコンを使用し、レモンを麺に搾って味変可能という一品。とても好評だったので、今年再登場予定です。
さらに、富士トマトつけ麺をベースにバージョンアップさせ、より強くナポリタンを意識した『ナポリタンまぜそば=ナポまぜそば』も開発中です」
さらに、流れは居酒屋メシにも。山口氏が続ける。
「20代に人気のオシャレ居酒屋、東京・吉祥寺のオモウツボは、つまめるナポリタンをたくさん開発中のようです。シメメニューではなく、ポテトサラダ×ナポリタンやシュガートースト×ナポリタンなどの進化系メニューが今年登場予定です」
■家で作るシン・ナポリタン
続いては、おうちごはんのシン・ナポリタンをご紹介。
「コロナ禍から始動した、カゴメの公式サイト内の『令和のナポリタン開発部』などでレシピが紹介され、SNSで広がっている印象です。
特にオススメしたいのは、ナポリタンライス。
①ピーマン、タマネギ、ウインナーなどお好みの具材をオリーブオイルとニンニクで炒める。
②コンソメスープ、塩こしょう、ケチャップで味つけ。このとき、水分がなくなるくらいまで炒めるのがコツ。
③粉チーズとバターをあえてご飯と盛りつけ完成。チーズは「これ多すぎかも?」くらいでちょうどいいです。
ほかに、大人数のパーティなどで活躍しそうなのは、ナポリタン餃子。
①タマネギ、シイタケ、キャベツ、ニンニク、ショウガ、ニラ、ひき肉とウインナー、アクセントにセロリを細かく刻んで、ケチャップ4:醤油1の割合で味つけ。
②餃子の皮に包んで焼いて、ケチャップをディップして食べましょう。
こんな感じで、無限の広がりを続けているナポリタンの世界。今年はさらなる進化に注目が集まるかも。