使っているルウや具、トッピングを600人アンケート! 使っているルウや具、トッピングを600人アンケート!

おうちカレーのルウの定番、「バーモントカレー」が今年で60周年を迎える。これを機に、みんなの家のカレー事情をアンケート調査してみました!

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■みんなのおうちカレー教えて!

子供から大人まで広く愛されているおなじみのカレールウ「バーモントカレー」が今年で60周年を迎える。それを記念して、みんなのおうちカレーをアンケート調査。使っているルウや具について聞いてみた!

まず、具の肉は半数近くが豚肉を使用していることが判明。やはり東日本で圧倒的に豚肉の答えが多く、最も高かったのは群馬県で9割超え。牛肉は関西圏が多く、滋賀県で75%。京都府と兵庫県で66%という数字だった。

続いては、カレールウ。そのまま1種類だけ使うか、ブレンドして使うかの割合は7対3。

1種類使いの人気はバーモントカレーが中辛、甘口、辛口とワンツースリーを独占。4位のこくまろカレー(中辛)は「わが家のカレーはルウを混ぜ合わせて作っている」という声をヒントに開発されたようで、「コクのルウ」と「まろやかルウ」の2種類が、実はあらかじめブレンドされている商品なのだ。

一方、ブレンド派の意見を見てみると、1位はバーモントカレー(中辛)+こくまろカレー(中辛)と単品人気の上位をブレンドしたもの。2位はバーモントカレー(甘口)+バーモントカレー(中辛)とバーモントの甘辛口を作り出すという意見。

3位はバーモントカレー(中辛)+ゴールデンカレー(中辛)とカレー界をリードするハウス食品とヱスビー食品の看板商品を混ぜ合わせて黄金タッグ食いをするというものだった。

次は、薬味や調味料に対する調査。添え物の定番、福神漬けは4割程度、らっきょうは2割の使用にとどまった

「常備していないので、カレーのためだけに買わない」(神奈川県・38歳)と少し寂しい声も。

調味料では、ソースの使用も2割程度と低めだった。ソース文化圏の関西ばかり高いかと思いきや、1位は新潟県で66%。B級グルメ評論家の中川哲司氏がこう推論する。

「新潟県には地元民に長く愛される〝バスセンターのカレー〟という黄色いカレーがあります。もともとカレーにソースをかける文化は、小麦粉とカレー粉の黄色いカレーの味の物足りなさを補うためだったといわれています。新潟県の方にとっては、こうした時代の食べ方が今も根づいているのかもしれません」

ちなみに、カレーのトッピングに関しては、1位がチーズで6人に1人が回答。2位はとんかつ。3位には好き嫌いの分かれそうな納豆がランクインするという少々意外な結果だった。

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では、ここからは〝選手権〟ということで、カレー大好き〝カレー聖人〟3名たちのわが家カレーをオススメしてもらおう。

人気音楽ユニット、ホフディランの小宮山雄飛氏のレシピは【汁だく牛カレー】。イチオシポイントを教えてくれた。

小宮山雄飛 ホフディランのボーカル、キーボード担当。アーティスト活動の傍ら食のシーンでも活躍。カレーレシピ本『旨い!家カレー』(朝日新聞出版)も出版している 小宮山雄飛 ホフディランのボーカル、キーボード担当。アーティスト活動の傍ら食のシーンでも活躍。カレーレシピ本『旨い!家カレー』(朝日新聞出版)も出版している

「ゴロゴロの具ではなく、あえて牛バラの薄切りを使うことで、汁だく牛丼のような食感が出ます。仕上げに使うGABANのガラムマサラは通常・マイルド・ホットがありますが、辛さだけじゃなく香りもそれぞれ違うんです。手に入るものでよいですが、個人的にはホットの風味がめちゃめちゃ好きで、これをかけるだけでどんなカレーも本格的な香りになります」

〈材料〉(3~4皿分)
ジャワカレー中辛...90g(およそ半箱)
タマネギ...1個
牛バラ肉(薄切り)...300g
醤油...小さじ2
GABANガーリックパウダー...小さじ2
GABANガラムマサラ(ホット)...小さじ2
水...850ミリリットル

①鍋に水を入れて沸騰させる。

②沸騰したら、牛肉とスライスしたタマネギをゆでる(15分くらい)。

③丁寧にアクを取って、タマネギが透明になってきたら醤油とルウを入れて煮る(10分くらい)。

④仕上げにガーリックパウダーとガラムマサラを足して完成。

続いて、カレー店を経営する芸人かもめんたるの槙尾ユウスケ氏のレシピは【シャキシャキ野菜のベーコンエッグカレー】

槙尾ユウスケ かもめんたるとしてキングオブコント2013優勝。東京・三軒茶屋でカリガリマキオカリーを経営。人気メニュー「カリガリ超スパイスマキオカリー」の味を再現したレトルトカレーも販売中 槙尾ユウスケ かもめんたるとしてキングオブコント2013優勝。東京・三軒茶屋でカリガリマキオカリーを経営。人気メニュー「カリガリ超スパイスマキオカリー」の味を再現したレトルトカレーも販売中

「ポイントは、卵は少し半熟。野菜はシャキシャキ感が残る程度に炒めること。どんなルウとも合いますよ」

〈材料〉(1皿分)
ゴールデンカレー(中辛)...1/4パック
ベーコン...30g
卵...1個
キャベツ...1枚分
ニンジン...1/4本
ピーマン...1個
サラダ油...大さじ1
水...180ミリリットル

①具材を切る。ニンジン、ピーマンは短冊切り。ベーコン、キャベツはひと口大に。

②ルウを用意する。鍋に水を沸騰させ、火を止めてルウを溶かす。

③具材を炒める。フライパンにサラダ油を引き、ベーコン、ニンジン、ピーマン、キャベツの順に入れて炒める。最後に卵を溶いて流し入れ、半熟状態で全体に絡める。野菜はそこまで火を通しすぎないように気をつけること。

④ルウを入れる。用意しておいた②のルウをフライパンの中に流し入れ、少し混ぜて加熱する。

そして3人目、スパイス料理研究家の一条もんこ氏のレシピは【和風手羽元カレー】

一条もんこ 日本カレー協議会会長。年800食のカレーを実食。主宰のカレーとスパイスの料理教室「SpiceLife」は年間400回以上開催。大手企業レシピ監修、メディア出演多数 一条もんこ 日本カレー協議会会長。年800食のカレーを実食。主宰のカレーとスパイスの料理教室「SpiceLife」は年間400回以上開催。大手企業レシピ監修、メディア出演多数

「発酵調味料である醤油を使うことで味わいに深みが出て、和風だしと鶏肉とのうまみの相乗効果でよりおいしさがアップします。手羽元を使うことで骨からエキスが流れ出てよりコク深い味わいにもなります」

〈材料〉(2皿分)
ゴールデンカレー(中辛)...25g
鶏手羽元...6本
タマネギ...1個(くし形に切る)
醤油...小さじ1
サラダ油...大さじ1
和風だし...300ミリリットル
牛乳...100ミリリットル

①手羽元は骨に沿って切り込みを入れ、醤油で下味をつける。

②鍋にサラダ油を引いて、タマネギと手羽元にこんがりと焼き目がつくまでしっかり炒める。

③和風だしを加えて沸騰したらふたをして20分煮込む。

④いったん火を止めてからカレールウを加えて溶かし、再び加熱する。

⑤沸騰したら牛乳を加えて5分煮込んで完成。

皆さんもいつものカレーに飽きたらぜひお試しあれ!