30代、40代、50代......。少しずつたるみ、衰えていく体に戦々恐々とする日々。そんな後ろ向きな毎日を打破するべく、日本一美しく、ちょっぴりSな現役薬剤師・福井セリナが、あなたの体のお悩みを解決します! 第74回のテーマは「休肝日」です。
【今週のお悩み】ほとんど毎日お酒を飲むのですが「休肝日」ってやっぱり必要ですか? 設けるとしたら、どのくらいの期間ですればいいのでしょうか? お酒が好きなので、いつまでも美味しく飲んでいられるよう、体に負担をかけない飲み方がしたいです。(48歳・会社員)
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私もお酒をこよなく愛しているので、相談者さんの気持ちがよ~くわかります。いつまでも健康的にお酒を楽しみたいものですよね。
肝臓には主に「代謝」「解毒」「胆汁の生成」「エネルギーの貯蔵」という4つの働きがあります。生きていくためにとても大切な役割を担っているのですが、お酒を毎日飲むとアルコールを分解する「解毒」の割合が大きくなり、他のタスクが疎かになってしまいます。
私たちも働きすぎると不眠になったり、心身が弱ってしまうことがありますよね。それとまったく同じで、肝臓もオーバーワークになると脂肪肝やアルコール性肝炎になってしまいます。さらに進行すると肝硬変になり、最終的には死に至ることも......と、かなり危険なんです。
■「適度な飲酒量」って1日どのくらい?
厚生労働省の資料によると、適度な飲酒量は1日平均純アルコール量で20gとされています。「ビールのロング缶(500ml)1本」や「ウイルキーのダブル(60ml)1杯」がちょうどそのくらい。
「そんなの毎日オーバーしてるよ!」という人は要注意です。「休肝日」を設けて、肝臓の解毒部門をお休みさせてあげましょう。
■まずは週1~2日の休肝日を設けよう
そもそも休肝日とは、厚生労働省によると「週に1日以上飲酒しない日を設けること」を推奨するために作られた造語。
なのでまずは週1~2日、飲まない日をつくってみましょう。
それに慣れてきたら、週3日にチャレンジ! お酒は脳を興奮させる作用があるので、毎晩飲む人は眠りが浅くなりがち。休肝日を定期的に設けると「眠りの質が良くなった」と実感する人も多いようです。
さらに肝臓の解毒部門では疲労物質の分解もおこなっているため、お酒を飲まなければアルコールんの分解に割かなくていい分、体に溜まった疲れを癒すこともできます。
週3日がクリアできたら、今度は2週間お酒ナシで生活してみましょう。「体が軽くなった」「いつもよりぐっすり眠れた」といった明らかな実感が出てくると思います。
肝臓のダメージが進行すると、もう美味しくお酒が飲めなくなってしまうかもしれません。そう思えば「少しは労らないとな」という気持ちになりますよね。
<今週の教訓>休肝日をまずは週1~2日でいいから取り入れて!お酒の喜びをいつまでも♡
●福井セリナ(ふくい・せりな)
1994年5月23日生まれ 新潟県出身
○慶應大学薬学部卒で現役薬剤師のタレント。都内の調剤薬局に勤務しながら、タレント活動やコラム執筆などマルチに活動している。2022年4月より文化放送『カラフルブーケ』パーソナリティーを務める。
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