年を重ねていくごとに頼りたくなるサプリメント。気になるあの人はどんなものを飲んでいる? ここで発表してもらいました!
*紹介するサプリメントには第3類医薬品が含まれます。医薬品は用法用量を守って正しくお飲みください。効果は個人の感想です。
■大酒飲み芸人 薄幸(納言)
――酒飲みの薄幸(すすき・みゆき)さんが飲んでいるサプリは?
ミラグレーン錠です。
――効果のほどは?
まず、二日酔いになりづらい。飲んでるときも、気持ち悪くなりにくくなりました。きつねの淡路(幸誠)さんとヒコロヒーにもらったことがきっかけなんですけど、その日はおそらく20杯ほど飲んだのに、次の日スッキリ起きられたことから、飲み始めるようになりました。
――20杯!?
もう、ミラグレーンなしでお酒を飲む日がなくなりました。それくらい翌日の体調が優れるようになったんですよ。ほかの芸人さんにも飲み会中ミラグレーンをよくあげるんですけど、そこでの私の紹介から愛用するようになった芸人さんも多くいますよ。酒好き仲間ではそこそこ有名です。
■『最強大食い王決定戦2023』 優勝の大食いユーチューバー
河田大志(かわだ・だいし)/カワザイル
――大食いを職業とする方の欠かせないサプリメントなどあるんですか?
自分はFANCL(ファンケル)のカロリミットを飲んでいます。
――どのような効果があるんでしょう?
糖質、脂質を多く取りがちな人に適したサプリメントとなっていて、自分はまさに糖質、脂質を毎日のように過剰摂取をするため飲み始めました。
――効果のほどは?
まずは、毎日大食いをやっても体重の大きな変動はなくなりました。大食いの前に飲んでおくと、体の不調もなく毎日健全な体を保てるようになった印象です。
■美容&サプリ大好き芸人
大津広次(おおつ・ひろつぐ/きつね)
――取っているサプリメントを教えてください!
ヘム鉄、亜鉛、ビタミンB群、マグネシウム、クレアチン、リンゴ酢、プロテイン&オイコス(ヨーグルト)です。
――それぞれ、どんなことに効く印象ですか?
ヘム鉄はバイタリティがつく。やる気が湧いてくる。
亜鉛もバイタリティがつき、肌や髪の毛のトラブルの改善が目的。
ビタミンB群は風邪予防や粘膜のケア。疲労回復を目的としています。
マグネシウムは睡眠の質の向上。便通を良くして腸内環境をより良くするため。腸活の一環です。
クレアチンはトレーニング後の筋肉疲労の軽減に。
リンゴ酢は糖の吸収をおだやかにすることで、血糖値の急上昇を防止。ひいては肥満の防止にもなります。
プロテイン&オイコス。これは必須です。多くのトレーニーに愛されているオイコス。3ヵ月間トレーニングを続け、1日120gのタンパク質を意識して生活しているのですが、食事からだけだと難しいのでかなり助けられています。おかげで明らかに筋肉量は増えました。オイコスを食べた分だけデカくなれました。
――これだけサプリをたくさん飲む理由は?
体調が悪いという状況がとにかく嫌なので、そういう日を1日でも多くつくりたくないという意思からですね。飲み始めてからは、すこぶる体調がいいです。風邪もひきにくくなりましたし、ヘム鉄、亜鉛は如実に効果を感じます。最近のテーマは睡眠の質を上げることなのですが、マグネシウムもかなり活躍してくれています。
■新日本プロレスのドミネーター
グレート‐O‐カーン(GREAT-O-KHAN)
自然食品を好むので、サプリメントは基本的に飲んでおらん。が、健康の一環でプラズマウォーターを毎日1L飲んでおる。
――プラズマウォーターというのは?
プラズマ電子を水に溶かしたもので、人は電気信号で動いており、この電気がうまく伝わらなかったり、電気が弱まると細胞の入れ替わりに問題が起こる。この水を飲むと電気信号が細胞、ミトコンドリアまで伝わるようになり代謝、体調が良くなるのだ。
――飲み始めたきっかけは?
人工物をあまり取りたくないと考え、すごく体に効く電気治療を受けているときにこの水も勧められたゆえだ。単純に水を多く飲むのはいいことで、電気治療も体に効くことは周知の事実じゃと思う。
ゆえにプラシーボ効果も発揮しておろうが、すこぶる体調、代謝が良く、ケガでプロレスの試合を欠場したことは一度もない。それどころかこの水を飲み始めてからチャンピオンにまでなった。
■86歳の史上最高齢 現役ボディビルダー
金澤利翼(かなざわ・としすけ)
――1日の食事とサプリメントを教えてください。
まず朝食に。
玄米ご飯(100g)、納豆(1パック)、味噌汁、MRP(プロテイン44g)、マルチビタミン、オメガ369(フィッシュオイル)。
そして昼食は玄米ご飯or十六穀米、MRP、マルチビタミン。
トレーニング前にパイナップル、ミックスナッツ(無塩)、MRP、ビタミンC(カプセル1000㎎)。
トレーニング後&夕食は。
玄米ご飯、MRP、マルチビタミン、ビタミンC。
就寝前にMRP。
このように基本は純日本食(穀物、納豆、味噌汁)をメインに、あとはボディビル選手として筋肉を維持するために必要な栄養素であるMRP、マルチビタミン、フィッシュオイル、ビタミンCなどをサプリで摂取しています。
私のコンセプトは生涯日本食が基本で、足りないものをサプリで補うようにしています。この食事を50歳から90歳(現役を目指す年齢)まで貫き、その後は行けるところまで長寿を目指したいと思っております。
■健康マニアAV男優 しみけん
僕は基本、食事から必要な栄養を取るようにしています。食事回数は1日だいたい4回(朝・昼・夕方・夜)、そのうち3回は"勃起飯"と呼ばれるモノ。夜は会食が多いので、朝・昼・夕方の勃起飯が体調管理のカギを握ります。ほぼ毎日同じメニューで10年以上。コツコツが勃(た)つコツです。
――では、まずその勃起飯を教えてください!
①ヨーグルト3種類+ハチミツ+ブルーベリー+食物繊維の粉
ヨーグルトは腸活に最適! しかも、違う種類のヨーグルトの菌を取ることで、お互いが鼓舞し合って効果が高まります。ハチミツと食物繊維は腸内細菌の栄養となります。ブルーベリーは抗酸化作用が強く、体がサビつくのを防ぐ作用があるといわれています。
②クルミ+カカオ99%のブラックチョコレート
クルミの脂質にはさまざまなビタミンやタンパク質が豊富に含まれており、男性ホルモンの源になります。これを1日7粒ほど。カカオのチョコレートはポリフェノールが豊富で、長生きする国でよく食べられているようです。
③オリーブ油
小さじ2杯をそのまま飲みます。不飽和脂肪酸が男性ホルモンの源に。
④ブロッコリー
AV男優やボディビルダーの必須野菜。特に、ジインドリルメタンは男性ホルモンのテストステロンを増強する働きを持っています。
⑤ビーツ
非常に栄養価が高い野菜として知られるビーツ。カルシウム、リン、カリウム、マグネシウムなどが豊富といわれています。
⑥トマトとニンジン
抗酸化作用と血液サラサラを狙って。
⑦アボカド
アボカドに含まれる不飽和脂肪酸は男性ホルモンの源に。
⑧カボチャ
ボディビルダーがよく食べているのを見て、体にいいんだと思い食べるように。
⑨納豆
ムチンは精力アップに働きかけますし、腸内環境を良くします。
⑩鶏胸肉とサーモン
高タンパクで、筋トレ民の必須の食べ物ともいえる鶏胸肉。サーモンはアスタキサンチンが疲労回復に効果的。
⑪ゆで卵
天然のバイアグラといわれるほど栄養価が高いです。
⑫ブラックコーヒー
1日4杯から5杯ほど飲みます。ポリフェノールとクロロゲン酸を摂取。
――サプリはどんなものを?
VITAS(バイタス)というメーカーの「シトルリン+アルギニン」を取っています。血管拡張が狙いで、勃起に訴求。
プロテインもVITASのキウイフルーツ味を好んで1日4回ほど飲みます。朝食後、おやつ、トレーニング後、寝る前に1回20?30gほど。
その他、マルチビタミン&ミネラル、コエンザイムQ10、α-リポ酸、オメガ369、新ビオフェルミンSプラス錠、カルシウム&マグネシウム、ビタミンDなども取っています。
■サプリメントのメリット、デメリット
サプリメントのメリットなどを、米国内科・老年医学専門医の山田悠史先生に聞いた。
「一番のメリットは不足している栄養素があればそれを簡単に補えるということだと思います。ただ、それ以外に追加で効果をもたらすかについてはほとんどわかっていないのが事実で、『老化を防ぐ』『膝が良くなる』といった世間でよく見られる効果というのは残念ながら科学的に十分な裏づけはありません。
ただし、サプリメントを飲みたいという思いが強い人にとっては精神的に落ち着く、安心感を与えられるというメリットは大きそうです。加えて、飲むデメリットも比較的少ないという点で、飲みたい気持ちが強い人のサプリメント摂取をあえて止めるものではないかもしれません。
ただし、食事から十分摂取できている場合に、サプリメントを取りすぎることで、過剰摂取になってしまい、かえって健康リスクが増加する場合があるので、注意が必要です。また、海外から輸入されるような国内でその使用が許可されていないサプリメントは、その摂取自体に健康リスクがあるかもしれません」
以上に留意して、各有名人が飲んでいるサプリメントについて解説を加えてもらった。
「薄幸さんが飲んでいるミラグレーンは、漢方薬に含まれる成分やビタミン、タウリンなどが配合されたサプリメントのようです。お酒を毎日飲む方は、ビタミンB1などが欠乏しやすいので、そうしたビタミンの不足を補う効果はあるでしょう。
しかし、日常的なお酒の過剰摂取自体が肝臓の病気やがんのリスクを増加させることにほぼ間違いはないので、サプリメントを信頼しすぎて、過剰飲酒しないようにしてください。
河田大志さんが飲んでいるカロリミットには、ブラックジンジャー由来の成分などが含まれ代謝を促進する効果が期待されているのだと思います。しかし、その実際の効果についてはやや過大広告になっている懸念があり、こちらも過信して暴飲暴食しないよう注意しましょう。
大津広次さんが飲まれている鉄剤は、鉄の不足がある場合に貧血などの改善効果が期待できますが、過剰に摂取し続けた場合には逆に肝臓などに障害を受けるリスクもあります。
マグネシウムは、便通をよくする効果が期待できます。基本的には吸収されにくいミネラルですが、過剰摂取には心臓の不整脈などのリスクがあり、腎臓の機能が衰えている方も注意が必要です。
グレート-O-カーン選手のように大きな持病がなく、食事摂取を人並みにされていて、特別な事情がなければ"補う"意味合いのサプリメントを飲まないのは自然で、むしろバランスのいい食事摂取につながるメリットがあります。プラズマウォーターに関しては『信じる者は救われる』といったところでしょうか。
金澤利翼さんが取られているフィッシュオイルには、一定量の摂取により、心臓血管の病気のリスク低下の可能性が指摘されています。
プロテインは筋肉の増強のサポートにつながる効果が期待できますが、動物性プロテインの過剰摂取は尿路結石症のリスク増加との関連が知られています。摂取量は食事のタンパク質と合わせて、体重1㎏当たり1日2gまでを目安にするといいでしょう。
また、多くの人が飲んでいると思われる、ビタミンのサプリメントですが、ビタミンEの取りすぎと死亡リスクの増加との関連が指摘されていたり、妊娠中にビタミンAを過剰に摂取すると、胎児の奇形性が増えることが報告されているので注意が必要です。たかがビタミン、されどビタミンととらえましょう。
最後にしみけんさんですが、
『食事から必要な栄養を取る』という考え方は健康な食事の選択、ひいては健康へのメリットにつながる可能性が高いと感じます。特定のアミノ酸の血管拡張への効果は十分にはわかっていないと思いますが、心が元気になり不安のないことは、夜の元気にもつながるのかもしれません」