30代、40代、50代......。少しずつたるみ、衰えていく体に戦々恐々とする日々。そんな後ろ向きな毎日を打破するべく、日本一美しく、ちょっぴりSな現役薬剤師・福井セリナが、あなたの体のお悩みを解決します! 第83回のテーマは「長引く咳」です。

【今週のお悩み】1週間ほど前に軽い夏風邪を引いていて、体調は回復したのですが咳だけがいつまでも続いています。咳がとまらなくなり、電車内や職場でコロナやインフルだと思われて周りの人に嫌な思いをさせていそうです。市販の咳止めも飲んでみたんですが、全然おさまりません......(39歳・会社員)

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長引く咳、地味にツラいですよね。

市販で売っている咳止めは、咳を出す生理現象をつかさどっている神経を鈍らせたり、気管支を拡げる作用によって咳を鎮めるものが一般的です。

これは、一時的に咳や痰の症状を和らげることを目的とした「対症療法」なので、じつは咳や痰が慢性的に続く場合は根本的に改善できないことが多いんです。

西洋薬の市販薬を飲んで効かないときは、漢方薬で咳が出ない体質作りを試みるのがおすすめ!

漢方はそれぞれの体質や症状に合わせて選ぶことが大切なので、解説していきますね♡

■乾いた咳が出るとき(コンコンとした咳、声がしがれるなど)

・麦門冬湯(ばくもんとうどう)
発作のように突然激しく咳が出たり、風邪のあと乾いた咳が長引いている人向け。
声がしわがれたりする人にもおすすめです。
体力が平均的もしくはちょっと最近疲れていて弱っているときでも使えます。

・滋陰降火湯(じいんこうかとう)
麦門冬湯に適応する人の中でも、特に夜ベットに入った後やお風呂に入った直後など、身体が温まっている時に咳が出る人に。

漢方のお勉強♡漢方のお勉強♡

■湿った咳が出るとき(痰や鼻水も出る)

・小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
痰や鼻水を伴う咳が続いている人にはこちらがおすすめ。ハウスダストなど隠れたアレルギーで咳が長引いていることもあるので、一度アレルギー検査をしてみるのも手かもしれません。

いろんなお薬を試しても効果が出ないときは、肺炎や喘息など隠れた疾患が隠されていることも。放っておかずに受診しましょう。

<今週の教訓>咳止め薬が効かないときは、漢方を試す価値アリ! 咳のタイプ別に選んでね♡


●福井セリナ(ふくい・せりな)
1994年5月23日生まれ 新潟県出身
○慶應大学薬学部卒で現役薬剤師のタレント。都内の調剤薬局に勤務しながら、タレント活動やコラム執筆などマルチに活動している。文化放送『カラフルブーケ』パーソナリティーを務める。漢方薬局「太陽堂」アンバサダー
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