30代、40代、50代......。少しずつたるみ、衰えていく体に戦々恐々とする日々。そんな後ろ向きな毎日を打破するべく、日本一美しく、ちょっぴりSな現役薬剤師・福井セリナが、あなたの体のお悩みを解決します! 第85回のテーマは「夏バテにいい漢方」です。

【今週のお悩み】今年の夏、暑すぎませんか!? 通勤だけでもどっと体力を奪われて、夏バテしかけてます。まだまだ続くこの夏、できれば元気な状態で乗り越えたいです。何かいいお薬、ありませんか?(40歳・会社員)

* * *福井セリナ

毎日、本当にうだるような暑さですよね。外に出るだけで刻々と体力を奪われていく感じ......。毎日通勤をしているみなさんには、本当に頭が下がります。

■夏バテのきっかけは「胃腸の弱り」

私は普段、都内の漢方専門薬局のお仕事もしているのですが、漢方の世界では夏バテのきっかけを「胃腸の弱り」ととらえます。

胃腸は体が栄養を吸収する器官であり"エネルギーの根幹"です。つまり、ここが弱ってしまうと栄養をうまく吸収できず、体全体が弱ってしまう。これが夏バテです。

漢方の世界に「脾は燥を好み湿を嫌う」という言葉があります。これは、「脾(=消化器官)は乾燥を好み湿気を嫌う」という意味。日本の夏の高温多湿な気候は、まさに胃腸の天敵と言えるんです。

一方で、秋に向かうにつれて空気が乾燥していくので、胃腸が元気を取り戻して食欲が湧いてきます。「食欲の秋」と言われるのも納得ですよね。

とにかく、夏バテ解消の鍵は「胃腸を元気にすること」! そこで今回は、胃腸を整えてくれる漢方を2つ紹介します。

福井セリナ

■夏バテにおすすめの漢方はこの2つ

・清暑益気湯(せいしょえっきとう)

普段は体力もあって元気なのに、夏になったら突然元気がなくなった"THE 夏バテさん"に!

夏バテで食が細り、体重が減りはじめてしまった人には特におすすめです。
だるさや食欲不振など、夏バテ症状全般をケアしてくれます。

福井セリナ

・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

普段から体力がなく、疲れやすかったり、お腹を下しやすい人にはこちら。

夏バテに限らず、普段からもっと疲れにくい体質をつくりたいと思うなら、数ヶ月継続してみるのもあり。体質に合って効果を感じるなら、さらに継続してもよいお薬です。

これらの漢方はドラッグストアでも売っていますが、本気で体質や食欲不振を改善したいなら、漢方専門薬局でカウンセリングを受け、体質や状態に合った漢方をオーダーメイドしてもらうのが一番です。

この夏、皆さんはどこにお出かけしますか?この夏、皆さんはどこにお出かけしますか?

<今週の教訓>夏バテ対策は、胃腸から。おなかを整えてくれる漢方は試す価値アリ!

●福井セリナ(ふくい・せりな)
1994年5月23日生まれ 新潟県出身
○慶應大学薬学部卒で現役薬剤師のタレント。都内の調剤薬局に勤務しながら、タレント活動やコラム執筆などマルチに活動している。文化放送『カラフルブーケ』パーソナリティーを務める。漢方薬局「太陽堂」アンバサダー
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