高温の中での運転を可能にする「鍋つかみドライビング」の再現写真(提供:Yasukoさん) 高温の中での運転を可能にする「鍋つかみドライビング」の再現写真(提供:Yasukoさん)
「10年に一度の猛暑」といわれる今年の夏。全国各地で40℃に近い高温が観測され、今も厳しい残暑が続いている。しかし、暑いのは日本だけではない。今年は世界的に「観測史上最も暑い」といわれており、そもそも世界には最高気温が40℃台後半、時には50℃を超える国も多い。そんな超猛暑国に暮らす皆さんに、その国ならではの暑さ対策の数々を聞いてみた!【「40℃超え」の国々に学ぶ、猛暑生存戦略・アメリカ】

■鍋つかみで運転!

アメリカ・ラスベガスの夏は40℃を超えるのは当たり前。ラスベガスから程近い、世界で最も暑いともいわれるデスバレー国立公園では、今年7月に54℃(!)が記録された。

ラスベガスで働くなおみさんは、日本との暑さの違いを指摘する。

「(ラスベガスは)かなりあっついです! 夏は37℃くらいだと普通、40℃だと少し暑いねっていう感じなんですが、今年は47℃になる日も多かった。こっちの人は『乾燥機の中にいるような感覚』とよく言いますね。ただ、湿度の高い日本よりも、気温の割には過ごしやすいかもしれません」

夏でも涼しいサンフランシスコから灼熱(しゃくねつ)のラスベガスに引っ越してきたYasukoさんは当初、あまりの暑さに「鍋つかみ」を取り出したことを教えてくれた。

「ラスベガスの夏の暑さにはすごく驚いて、車の運転に鍋つかみを使ってました。とにかく車内のモノが熱くなるんです。ハンドルはもちろん、シートベルトのバックルや窓に触れると『アチっ』とやけどしそうになります」

さらに、衝撃の猛暑エピソードをなおみさんが教えてくれた。

「職場の同僚がある日、お料理に使うボウル(ステンレス製)を車の後部座席に置いて運転してたら、そこに日光が当たり続けて突然ボウルの内側のほこりか何かが燃え出したそうです。慌てて火を服で叩いて消したって言ってましたね。

ただ、『意外!』というより『まあそうなるよね~』という感じですね(笑)」

日本でも、猛暑日に車でボウルを運ぶ際にはどうか気をつけてほしい。