小山さんがソロキャンプ用に張ったテントと並べた道具。これくらいのシンプルさで十分 小山さんがソロキャンプ用に張ったテントと並べた道具。これくらいのシンプルさで十分
秋分の日も過ぎて行楽シーズンがやって来た! 気温も下がり、「ふらっとひとり旅でもしたいなあ」と思う季節だ! そこで5ジャンルの旅のプロにそれぞれの楽しみ方を教えてもらった! 今回はソロキャンプを紹介する。【この秋に必ず行っておきたい!男のふらっとひとり旅・ソロキャンプ編】

■非日常の場所で日常を送る楽しみ!

ここ数年、キャンプブームが続いているが、最近はひとりで泊まるソロキャンプも人気だという。

そこで、日本単独野営協会の小山仁(おやまひとし)代表にソロキャンプの楽しみ方を聞いた。

「キャンプをしたことのない人が、いきなりソロキャンプをするのはかなりハードルが高いと思います。ですから、まずは慣れている人と一緒に一度キャンプを経験したほうがいいでしょう。

また、友人や家族と行くグループキャンプとソロキャンプの間に『ソロコラボキャンプ』や『ソログループキャンプ』というものがあります。『○月×日にどこどこのキャンプ場』ということだけを決めて、それぞれひとりで現地に集まる。そして、例えば夜だけ一緒に飲む。そんなキャンプです。

ソロコラボだと、テントの張り方がわからなくなったり、火がおきなかったりしたときなど、知り合いに聞くことができるので安心です。ソロキャンプを始める前にソロコラボに参加するのもいいかもしれません。

また、キャンプにはテントや寝袋などの道具が必要ですが、それらを購入すると最低でも数万円はかかります。もし、ソロキャンプをやっている人が知り合いにいるのであれば、余っている道具がないか聞いて、それを借りるのもいいでしょう。

最近は道具一式をレンタルできるキャンプ場もあるので、そこを利用すれば手ぶらでソロキャンプも可能です。その場合は、事前に何が借りられるのかきちんと確認しておいたほうがいいでしょう。衛生的な問題で寝袋を貸し出していないところも多いです。

車で行くオートキャンプと違って、ソロキャンパーは荷物をリュックに入れてキャンプ場まで電車やバスで移動する人もけっこういます。東京・奥多摩のキャンプ場に行くソロキャンパーの多くはリュックひとつです」

リュックサックひとつにまとめられたソロキャンプ用の道具。これなら電車やバスでもキャンプに行ける リュックサックひとつにまとめられたソロキャンプ用の道具。これなら電車やバスでもキャンプに行ける
――キャンプ場に着いたら何をする?

「みんな好き勝手に過ごしています。たき火をして、お湯を沸かしてコーヒーを飲んだり、たき火でごはんを作ったり。ごはんを作るのが面倒だったら、コンビニ弁当を買っておいてそれを食べてもいいんです。家の中で食べるのと外で食べるのでは、同じコンビニ弁当でも味が全然違う気がします。お酒もバーなどで安いウイスキーを飲むと『うーん?!』となるのですが、外で飲むと同じ安いウイスキーでもおいしく感じます。

あと、パソコンやスマホで映画などをまとめて見ることもあります。普段の生活をキャンプ場でするだけでも、かなりリラックスできるんです」

――ソロキャンプで気をつけたほうがいいことは?

「キャンプ場のルールやマナーを守ることは大前提ですが、ソロキャンプに来ている人に話しかけないということも大事です。自分ひとりの時間を大切にしたいから、ソロキャンプに来ているので、むやみに話しかけないようにしましょう。

それから、キャンプ場にゴミ捨て場があるかどうかを確認するのは重要かもしれません。ゴミを持って帰るのはけっこう大変ですから、ゴミ捨て場があると帰りが楽になります」

小山さんがオススメするキャンプ場は下にまとめてあるので、ぜひ参考にしてほしい。

【日本単独野営協会・小山氏オススメのソロキャンプ場】
・神割崎(かみわりざき)キャンプ場(宮城県) 
海と森の景色がダブルで満喫できるキャンプ場

・千葉ウシノヒロバ キャンプパーク(千葉県) 
牛のいる牧場が併設してあり、牛を見て楽しむことができる

・スノーピーク ヘッドクォーターズ キャンプフィールド(新潟県) 
満天の星が魅力。スノーピークの道具がレンタルできる

(写真提供/小山仁氏、日本単独野営協会の公式X[旧Twitter]は【@tandokuyaei】)