「肉まん」や「あんまん」だけじゃない! 今年は「ピザまん」「カレーまん」を含めた"変わり種"中華まんにも注目だ! 何しろ急激に進化しているのだから!
■今年は概念を破った中華まんが誕生!
秋も深まり、中華まんの季節がやって来た!
コンビニのレジ横にあるスチーマーには、現在さまざまな商品が並べられている。その中でも今年注目なのが、大学いもやゆず胡椒(こしょう)などの変わり種中華まん""だ。
フードジャーナリストのはんつ遠藤氏が解説する。
「今、変わり種中華まんは、『いろいろな味や見た目を追求する』という方向に急速に向かっています。まず、ファミリーマートの『こんがりビストロまん』は正確に言うと中華まんではないですよ。
普通、中華まんは蒸すだけですが、ビストロまんは蒸した後に焼いています。しかも、具材が天面から飛び出している。もう中華まんの概念が変わってしまっています。
また、セブン-イレブンとローソンは、数年前からブームになっているサツマイモをテーマにした中華まんを出しています。それも、見た目を似せたり生地の色を紫にしたり、やる気を感じさせます。
カレーまんもローソンは、ビーフカレーで具材にもこだわっています。定番のピザまんも、大手コンビニ3社はセブン-イレブンが生地をもちもちにしてチーズを濃厚にしたり、ファミリーマートはチーズの伸びとソースのフレッシュ感にこだわったり、ローソンは全体的なバランスを重視したり、それぞれ微妙に方向性が違っていたりします。
中華まんの定番は肉まんですが、今、変わり種中華まんは、ものすごい進歩を遂げているんです」
ということで、はんつ遠藤氏、コンビニジャーナリストの吉岡秀子氏、『コンビニ・サラリーマン総研』の管理人で、Yahoo!ニュースエキスパート・クリエイターのキャプテン福田氏の3氏に、変わり種中華まんのベスト10を聞き、それを基に週プレ独自のランキングを作成した。
第10位は同率で3品ある。
まずは「カレーまん」(140円/NewDays)。
「価格が安くとにかくコスパが良い」(吉岡氏)
次は「高菜明太まん」(178円/デイリーヤマザキ)。
「ピリ辛で、ご飯のおかずのような具が楽しめる。電子レンジで温めるパック入りの仕様のものもあり便利」(吉岡氏)
最後は「とろ~りチーズのピザまん」(160円/デイリーヤマザキ)。
「完熟感のあるトマトソースとたっぷりのひき肉を合わせた優しい味わい。万人に愛される仕立て」(福田氏)
そして、第9位は「チーズピザまん」(158円/ミニストップ)。
「トマトソースはフレッシュ感がありながら、しっかりした深みも感じる。生地は適度にもちもちしている」(遠藤氏)
第8位は「とろーりチーズとトマトのピザまん」(160円/ローソン)。
「1年以上熟成させたチーズと、ポルトガルとイタリア産の酸味と甘みのバランスが良い完熟トマトを使用。具材のスパイシーさが特徴的。生地はふかふかで弾力がある」(福田氏)
第7位は「ビーフカレーまん」(150円/ローソン)。
「もっちりした口どけの良い生地に、ひき肉たっぷりの濃厚でスパイシーな本格ビーフカレーを合わせたハイクオリティなカレーまん。どっしりと食べ応えがあり、満足度が高い」(福田氏)
「ルーが、まるで高級洋風レストラン的な仕上がりになっている」(遠藤氏)
「他社がピザまんに力を入れている中で本格的なビーフカレーを使った点を評価したい」(吉岡氏)
第6位は「まるでお芋」(150円/セブン-イレブン)。
「焼き芋をイメージしたビジュアルが楽しいスイーツまん。弾力のある生地に、濃厚でコクがあるサツマイモ餡(あん)がピッタリとマッチしている」(福田氏)
「セブンプレミアムのアイスの大人気商品『まるで』シリーズにあやかったネーミングで、セブン-イレブンファンなら思わず手が出てしまうはず」(吉岡氏)
第5位は「おいもやさん興伸(こうしん)監修大学いもまん」(180円/ローソン)。
「サツマイモ菓子専門店が監修した大学いも入りのスイーツまん。2度揚げしたカリッと食感の大学いもと、濃厚な甘辛いタレを合わせた逸品」(福田氏)
「もともとローソンはスイーツ系まんを開発するのが得意。そこに焼き芋ブームを意識して、人気店とコラボした商品を出してきた。そのアイデアがすごい」(吉岡氏)
第4位は「もちふわ×とろ~り ピザまん」(160円/セブン-イレブン)。
「昨年は"ふわもち×とろ~り"だったが、今年は"もちふわ×とろ~り"と商品名が変わったくらい生地のもちもち感を前面に出しているのが特徴。チーズもより濃厚になり伸び感も良くなった」(遠藤氏)
「チーズの伸びが格段に向上。濃厚でスパイシーさのあるトマトソースと、『ぷにゅ』っとしたチーズがマッチして完成度が高い」(福田氏)
第3位は「のび~るチーズの濃厚ピザまん」(160円/ファミリーマート)。
「チーズの伸び具合が業界トップレベル」(吉岡氏)
「増量した熟成感のあるチーズが、イタリア産完熟トマトの濃厚かつフレッシュな味わいと見事にマッチ」(福田氏)
「チーズはまろやかでクリーミーで本当に伸びる」(遠藤氏)
第2位は「ゆず胡椒肉まん」(168円/ファミリーマート)。
「鮮烈なゆず胡椒の香りとピリ辛さがベストマッチの創意工夫に満ちた肉まん」(福田氏)
「豚肉のうまみ、タマネギや白ネギの野菜、クワイの食感が楽しめる肉まん。和風だしもほんのり香り、日本料理的な一品」(遠藤氏)
そして、第1位が「こんがりビストロまん とろーりチーズカレー味」(168円/ファミリーマート)。
「具材が見える驚愕(きょうがく)の進化系中華まん。生地を焼くことで香ばしい、もちっと食感を実現。20種類のスパイスの香りと辛み。焼きカレーのような印象」(福田氏)
「ふわふわ、もっちりが身上の生地を焼いて、中の具を見せた点が新鮮!」(吉岡氏)
「中華まんの概念を覆す生地。そこにキーマ的な濃厚かつ存在感のあるカレーと軟らかいチーズが加わっているのがすごい」(遠藤氏)
コンビニに行くと肉まんやあんまんに目がいきがちだが、実はピザまんやカレーまん、その他の中華まんも急激な進化を遂げていた。この秋はぜひ、変わり種中華まんを食べてほしい!
*価格は税込です *重さ、長さ(直径)は編集部調べです *地域、店舗により取り扱いのない場合、販売が終了してしまった場合があります。また価格が異なることもあります