男の夢か? はたまた心配だらけ? どこで出会った? 何歳のときに結婚した? 年収は関係ある?男の夢か? はたまた心配だらけ? どこで出会った? 何歳のときに結婚した? 年収は関係ある?

「独身貴族の夢」ともいわれる年下女性との年の差婚。その実態は、メリットだらけ? それとも不安や障壁がいっぱい? 実際の年の差夫婦(の男性のみ)に聞いてみた!

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■有名人の年の差婚が話題に!

お笑いコンビ・ハライチの岩井勇気(37歳)と18歳年下のタレント・奥森皐月(19歳)が〝年の差婚〟をしたというニュースが話題に。世の中の30、40代独身男性からは「夢がある」「勇気が湧いた」との声もちらほら。

だが、〝年の差婚〟は芸能人に限った話にあらず。一般アンケートにて、30、40代で奥さんが8歳以上年下の男性は意外と多くいた!

その中の80人に調査を行なったところ、30代での結婚が77.5%と多数だったが、40代でも12.5%と遅くとも十分にチャンスあり!! というわけで、〝令和の年の差婚〟のリアルを探ってみた。

まず、気になるのは「年の差を気にしない女性」の特徴。実際に年の差婚をした男性たちの声を聞くと。

「私と交際するまでは同世代と付き合っていたようですが、20代後半で、いざ結婚を考えたとき『10歳差までアリとした』と言っていました。私が大企業に勤めていて、同世代より多い収入を安定してもらえることが魅力だった部分はあると思います」(43歳・金融)

と、当然だが婚活に本腰を入れたタイミングで対象年齢を広げる女性は多いようだ。だが、婚活を強く意識する前の20代前半女性と結婚した男性からはこんな声も。

「妻には9歳上のお兄さんがいて、小さい頃から実家に年の離れた兄の友達が多く遊びに来ていて、恋したこともあったそうです」(38歳・IT)

「妻は小学生時代に子役をしていて、大人たちと話す機会が多い環境で育ったため、年上に抵抗がないようだった」(35歳・出版)

など、環境による「慣れ」をポイントとする意見も。以上について、パーソナライズ婚活サービス「ヒトオシ」などを展開する恋愛婚活ラボ所長・伊藤早紀氏が解説してくれた。

「年上男性とのコミュニケーションに慣れていれば、もちろん恋愛においても年の差の抵抗は感じづらくなります。一度でも年の差恋愛をしてしまえば『男女に年の差なんてあまり関係ない』と気づくケースも多い。そして、経済力や包容力の魅力を知るのだと思います」

一方でこんなパターンも。

「妻は女子校育ちで男性と話すのが苦手。23歳のときに人生初の彼氏ができて、それが僕でした」(40歳・通信)

このケースについて、元ホステスで現在は結婚相談所「エースブライダル」を運営する関口みなこ氏が解説してくれた。

「恋愛経験が極端に少ないピュアな女性も、自分の中のルールがフラットなため、意外とすんなりと年の差を受け入れるケースがあります。特に、男性は苦手でも好奇心旺盛で旅行や新しい物が好きなタイプが当てはまりやすいように感じます」

■どこで出会える? どう見抜く?

続いては年下の奥さんと出会った場所やきっかけを調査してみた。アンケート結果を見るとTOP3は「職場」「紹介」「合コン、飲み会」といわゆる定番が占めたが、「飲食店」「SNS」など、個人の力で出会いを獲得したケースも一定数存在した。

「行きつけのバーで飲んでいたらバーテンダーさんが気を利かせて会話をさせてくれました。最初はこんなおじさんと会話してもらって申し訳ないという気持ちでしたが、実はバーテンダーさんは彼女が年上好きだと知っていたと、後から聞きました」(44歳・公務員)

前出の伊藤氏はこう解説する。

「バーにひとりで来る女性は、人生経験豊富な人と話したり悩みを聞いてもらったりしたい方が多く、年齢差が有利に働くケースが少なくありません。

ちなみに20代でワイン・日本酒に詳しい女性は年上の男性とのお付き合い経験がある可能性大。女性が大学生時代に覚えるのはビール、カクテル、サワー程度なので、それ以外のお酒を好む場合はお付き合いした男性の影響が考えられます」

定番の出会いの場所・きっかけが上位を占めたが、バーで出会ったというケースも定番の出会いの場所・きっかけが上位を占めたが、バーで出会ったというケースも

また「SNS」について、前出の関口氏も解説を加えてくれた。

「外見に自信のない方はSNSやオンラインゲームがオススメ。共通の趣味を通して年齢も性別も関係なく仲良くなった後であれば、年の差や外見という壁も越えやすい。合コンやお酒の場を苦手とするインドアな年上好き女性が全国にいて、そういった方々と出会うことも可能です」

■ハラスメントに注意!! どうアプローチすべき?

大きな疑問としては、待っているだけでは年の差婚は実らなそうだけど、どうやって距離を詰めていけばいいのか?ということ。

「当時、相手が大学生だったため、ふたりきりで会うことも控えていました。年上OKだと知ったのも、彼女の友達も含めて飲んでいるときに『ひと桁差は年の差とすら感じない』という発言が聞けたから。誘うお店も、気さくな店員さんがいる飲み屋のカウンター席など、オープンな環境で距離を縮めるよう心がけました」(35歳・不動産)

と、年の差があるからこその配慮は必要そう。前出の関口氏はこう語る。

「強引に距離を詰めようとするのはハラスメントになりかねないため、特に今の時代は厳重注意。会話などでもガッついた姿勢は見せず、相手の意見を肯定しながら話を聞いてあげることに集中しましょう。

『でも』『いや』と否定から入る会話をした途端に〝説教おやじ〟となり、恋愛対象から外れるので、何かを教えたいという善意だとしても我慢するのが得策です」

会話だけでなく、オンラインのコミュニケーションにも注意が必要なようだ。

「妻に私と出会った当初の印象を聞いたら『LINEでおじさん構文を使わない珍しい40代』ということでした(笑)。絵文字を使わないのと、長文を送らず短文でちょこちょこやりとりしていたのが彼女にはちょうどよく、ふたりきりのデートが実現しました」(46歳・飲食)

ちなみに、年の差婚に成功している男性の年収を見ると、最も多いゾーンは「400万~600万円」。特別なお金持ちだけが年下女性からモテているわけではないため、豪華なデートでなく、態度や言動が重要といえそうだ。

■破局せずにゴールインするための心得は?

いざ交際に至ってからも、結婚に至るまでは年の差恋愛ならではの落とし穴がありそう。まずはケンカ。

「最初は何を言われても『年下でカワイイ』と思えていても、付き合って時間がたつと年の差があることを忘れてしまいがち。

ある日、口論になったとき、妻に泣きながら『私が悪いと思うけど、それがひと回り下の人間に対する態度?』と言われ、別れの危機に。それ以来、頭に血が上っても『年下相手に、何を本気になってるんだ』と自分にツッコミを入れるようにしています」(37歳・経営)

上から目線でケンカしてしまいそうだが、意外とケンカは少ないようだ上から目線でケンカしてしまいそうだが、意外とケンカは少ないようだ

実際にアンケート結果を見ても、年の差夫婦は「ケンカが少ないと思う」が7割近くと優勢。大人げのある接し方をキープできる男性でないと、結婚前に破局してしまうかも? また、同棲後も油断禁物。

「家賃の分担を決める際が気まずかったです。それまでのデート代などはすべて自分持ちでしたが、部屋も広くなるのに家賃も全額出すのはさすがにキツく......。共働きで同世代と結婚したほうがいいのではと考えてしまいました」(40歳・プログラマー)

「当時22歳だった妻が僕の部屋に住み始めたのですが、それまで実家暮らしをしていたため家事や料理が想像以上にヘタ。この先の結婚生活が不安になりました」(39歳・アパレル)

経済面だけでなく、家事も料理も面倒を見るくらいの寛容さが必要なのかも。

■年の差婚は天国? 地獄?

最後に、年の差婚ライフを楽しむ声、そして、まあ大変なこともあるよ、などの声をご紹介! アンケートの結果、年の差婚のメリットは1位「若さによる美貌」、2位「子づくりに焦らない」、3位「知らない文化に触れられる」という結果に。

「32歳のとき、21歳の妻と結婚。当時ほどのピチピチ感はなくても、今、自分が40代になりましたが相手は29歳と十分若い。同世代の友達と家族連れで集まるときも、自分の妻だけ輝いていると感じます」(41歳・商社)

「妻の性欲がどんどん強くなっていて、受け身でいても相手からしかけてくるのでセックスレスにもならず楽です。子づくりも焦る必要がなく、もっとセックスライフを満喫したいので、結婚して5年たちますが、まだコンドームを着けてしています」(35歳・広告)

というある意味予想どおりの年の差夫婦らしい声が多数。ただ、一方でこんな声も。

「白髪やシミなど、自分の見た目がわかりやすく老化していく中、妻はまだ〝いい女〟でいる。不倫をしないか心配で、束縛しそうになる自分が情けないです」(46歳・銀行)

と、若く美しい妻ゆえの不安がついて回るという声も。だが、アンケートを見ると、浮気の心配を「したことがない」と答えた人が68.75%と多数を占めた。

「妻が社会人になりたてで、普通はこれから合コンなどを楽しむというタイミングで結婚してもらってしまったという罪悪感がある。多少遊んでもらっても構わない」(37歳・自動車メーカー)

「妻は同世代の男性とよく深夜まで飲んでいるが、自分と年齢が違いすぎてライバル視や嫉妬という感情が起こらない」(43歳・経営)

と、このように、年の離れた妻に任せているという余裕を見せる意見が多かった。もしかすると、問題はそれよりもジェネレーションギャップから生まれるこんなシーンなのかも。

「妻に誘われてナイトプールに行った際、彼女がプールの中で自撮りをし始めて、僕はなんとなく抱きついてじゃれ合っていました。後日、彼女がその動画をSNSに自慢げにアップしていて大焦り。仕事関係者や妻の親が見たら大変と、急いで消してもらいました」(41歳・IT)

「帰宅後、僕はテレビドラマを一緒に見たいのに、妻はスマホでYouTubeばかり見ています。のぞいてみたけれど、何が面白いのかさっぱりわからず。このままだと、会話のネタすらない老後を迎えてしまいそうで怖いです」(35歳・運送)

最後に、前出の関口氏からこんな総括が。

「女性から〝若さ〟という価値をもらうためには、男性からも相応の努力が必要となります。対等に長い人生を楽しむための肉体的努力、相手の価値観に寄り添う精神的努力など、自分磨きも怠らないことが重要です」

メリットもデメリットもいろいろありそうな年の差婚。あなたはどう思いました!?