今、白黒のスイーツがブームになっているという。しかも、バレンタインデーに向けてさらに盛り上がっているのだ。そこで、コンビニで味わえるモノクロスイーツのベスト10を3人の専門家と選んだ。流行を先取れ! *価格は税込です。地域・店舗により取り扱いのない場合があります。また、価格が異なることもあります
■モノクロスイーツブームは景気回復の証し!?
今、シンプルな白黒の見た目の〝モノクロスイーツ〟がブームになっているという。
フードジャーナリストのはんつ遠藤氏が解説する。
「韓国で流行していたものが、昨年くらいから日本にも上陸しました。これまでカラフルなものが〝映(ば)える〟ということで話題になっていたのですが、それが飽和状態になって、逆に白と黒のシンプルなものが目立つし、映えるようになったのです。実際、大手コーヒーチェーン店の『スターバックス』などでは、昨年のハロウィンの時期に真っ黒なブラックチョコレートケーキや、ブラックキャラメルソースを使ったフラペチーノを販売しました」
遠藤氏によると、スイーツ業界ではすでにモノクロスイーツは定番になりつつあるという。そして、このモノクロスイーツが大ブレイクするのが、今年のバレンタインデーだというのだ。
「バレンタインデーには、好きな人やお世話になっている人にチョコを渡す習慣がありますが、このブームに乗って、モノクロスイーツを贈る人も増えるのではないでしょうか。
また、1980年代のバブル景気時代にはモノトーンファッションがはやりました。景気の悪い時代に地味なモノトーンははやりませんが、今、株価上昇など日本経済が上向き傾向になっていることも、モノクロスイーツブームと関係があるのかもしれません」
ということで、日本経済の回復も祈って、はんつ遠藤氏、コンビニジャーナリストの吉岡秀子氏、元コンビニ推進アイドル(仮)で女優の城内彩花(きうちさやか)氏の3人にオススメのコンビニモノクロスイーツを聞いた。そして、それをもとに週プレ独自のBEST10を作成した。なお、今回はバレンタイン直前ということもあって、茶色のチョコなども広くモノクロスイーツに入れている。
第10位は3品ある。まずは「生チョコワッフル」(240円/ファミリーマート)。
「ココアワッフル生地に生チョコ入りホイップと生チョコ入りクリームが包まれていて、2個入りで240円。食べ応えがあり、男性に喜ばれるスイーツだと思います」(吉岡氏)
同じく10位は「チョコ羊羹(ようかん)」(140円/ファミリーマート)。
「まさかのチョコとようかんの組み合わせ。しかし、両者がしっかりとタッグを組んでいて、チョコの味わい、ようかんの味わいが、それぞれきちんと楽しめる」(遠藤氏)
もうひとつの10位は「もちぷよ(北海道産生クリーム入りミルククリーム)」(113円/ローソン)。
「見た目はシンプルだけど、皮のモチモチ感がたまりません。また、中身のクリームが意外とさっぱりしていて、食感と味のバランスが絶妙です」(城内氏)
9位は「北海道十勝産小豆使用 豆大福」(170円/セブン―イレブン)。
「和菓子専門店の味に近い仕上がり。塩加減と甘さのメリハリが利いていて、抹茶に特に合いそう」(遠藤氏)
8位は「北海道マスカルポーネ使用ティラミス」(328円/ファミリーマート)。
「ティラミスは、モノクロスイーツでは定番ですが、この商品は表面に花のようなデコレーションがしてあって、見た目がかわいいんです。今後はこうしたデザイン的に工夫したものが多くなってくるのではないでしょうか。ちなみに『マスカルポーネ』とは、フレッシュチーズの一種です」(吉岡氏)
7位は「北海道十勝産小豆使用 白玉クリームぜんざい」(313円/セブン―イレブン)。
「モチモチの白玉にホイップクリームとつぶあんの相性が抜群です。甘さも控えめで、最後まで飽きずに食べられます」(城内氏)
「最近のコンビニのパッケージは、すごくカラフルになっているんです。そんな中でモノトーンの商品はすごく目立ちます。本来なら白玉の上にピンクのクリームなどをあしらってもいいですが、あえてやっていないのは、モノクロを意図しているんじゃないでしょうか」(吉岡氏)
「中のショコラクリームが本当に濃厚で、しかもとろけます」(城内氏)
「シンプルゆえに『シュークリームがおいしいと、そのコンビニのスイーツはすべておいしい』とも言われるくらい、作るのが難しい商品です。これは、味もさることながら、見た目のインパクトも衝撃的です。チョコ商品が増えるバレンタインシーズンに向けて打ち出してきた〝勝負スイーツ〟ではないでしょうか」(吉岡氏)
5位は「白玉クリームぜんざい」(308円/ファミリーマート)。
「まず、ホイップクリームが硬くなくて柔らかい。白玉はそれだけで食べてもおいしい。北海道産の小豆を使ったつぶあんが適度な存在感を出している。ひとつひとつがきちんと作られていて、全体的に甘さが控えめです。そのため、高級な和菓子を食べているように思えます」(遠藤氏)
「カップを黒にしたことで、高級感を感じます。ボリュームがあり見た目のインパクトが強烈です」(吉岡氏)
4位は「ふんわりココアシフォン」(399円/セブン―イレブン)。
「ココアの香りが際立つシフォンケーキです。さっぱりとしたクリームとの相性も抜群でした」(城内氏)
「399円とちょっと高めの価格ですが、けっこう大きいので食べ応えはあると思います。それから、上から見ると真っ白ですが、横から見ると白黒で、〝モノクロスイーツ〟を感じられる商品だと思います」(吉岡氏)
3位は「濃厚なめらかショコラケーキ」(228円/ファミリーマート)。
「『ザッハトルテ』というオーストリアのウィーン発祥のチョコレートケーキがあるんですが、目をつぶって『ザッハトルテです』と出されて食べさせられたら、思わず『そうなのか』と思ってしまうくらいの味です。それが228円。これは、すごい商品だと思いました」(遠藤氏)
「これはご褒美スイーツです。開けた瞬間のどっしりとした見た目と、食べたときの濃厚でなめらかな口当たりがチョコレート好きを満足させる一品です」(城内氏)
2位は「クリームたい焼きチョコ」(178円/ファミリーマート)。
「そのまま食べてもいいんですが、電子レンジで温めると中のチョコがトロトロになってさらにおいしい。そして、よりおいしく食べるには、フライパンなどで表面を少しだけ焦がして、パリパリにしてみてください」(遠藤氏)
「売り場でのインパクトはすごいです。フォルムのユニークさから、並んでいるのを見ると鮮魚売り場と間違えそうです(笑)」(吉岡氏)
「その名のとおり、メチャクチャふわふわしています。〝溶ける〟という表現がピッタリです。断面もしっかりと白黒で、モノクロスイーツの王者の風格がありました」(吉岡氏)
今年、バレンタインにチョコをもらえなかったとしても、大ブームになるモノクロスイーツを食べて、日本の景気の回復を祈ろうではないか!