植村祐介うえむら・ゆうすけ
ライター&プランナー。専門誌編集部勤務ののち独立。ニュース&エンタメ系、インタビュー記事執筆のほか、主にIT&通信分野でのB2Bウェブサイトの企画立案、制作、原稿執筆を手がける。
今年もGWが近づいてきた! カレンダーどおりなら、3連休と4連休の2連発! 去年のように「2日休めば9連休」とはいかないが、旅行に行くなら絶好の機会だ。
今こそ行くべき旅行先と、最新の節約テクニックを航空・旅行アナリストの鳥海高太朗氏に聞いてきた!
海外編に続いて「GWの予定がギリギリまで立てられない」「円安で予算的にちょっと......」という方のために、国内の激推し旅行先も挙げてもらった!
●福井県
「北陸新幹線の金沢-敦賀間の開業で、今、最も注目を集めているのが福井です。観光資源に恵まれているのに、特に関東からは遠く感じられ、いまいち注目度が低かった所。そこが北陸新幹線で最速2時間51分で結ばれるようになりました。
勝山市の『福井県立恐竜博物館』が昨年リニューアルオープンして、『めがねミュージアム(鯖江市)』『東尋坊(坂井市)』『永平寺(永平寺町)』など、近隣にも楽しめる所がいっぱいです。
また芦原温泉駅の『あわら温泉(あわら市)』もオススメです。そのほかにも石川県まで足を延ばして加賀温泉駅(山代温泉など)などで温泉を楽しむのもオススメです。なお東京からのアクセスは、JRの『eチケット早特14』を使えば、東京-福井で約3割引きになります」
●軽井沢町(長野県)
「日帰りでも良し、泊まっても良し、四季を通じて楽しめるリゾート地です。東京からは新幹線でわずか1時間ほど、クルマでも渋滞がなければ2時間半くらいという利便性もポイントです。
この時季はレンタサイクルで高原のサイクリングが何より気持ちいいです。立ち寄り所としては、日帰り温泉やさまざまなグルメスポット。またアウトレット『軽井沢・プリンスショッピングプラザ』は、軽井沢駅すぐそばで、クルマがなくても行けて、店舗数も多く、貴重な大型アウトレットモールです」
●盛岡市(岩手県)
「昨年、米ニューヨーク・タイムズが選出する『2023年に行くべき52ヵ所』に選出された盛岡市は、古くは城下町として栄え、現在は歴史的な建造物や個性的なショップが立ち並ぶ美しい町です。
『わんこそば』『冷麺』『じゃじゃ麺』という三大麺料理の名店が軒を連ね、グルメ愛好家もうならせます。そして何より"歩いて回れるコンパクトシティ"というのもポイント。新幹線で東京から2時間15分ほど、東北の遅い春を街歩きで楽しんでみては?」
●静岡市(静岡県)
「東京、大阪、名古屋の三大都市圏のいずれからも、新幹線、クルマ、共にアクセスの良さが魅力のグルメの町。
御殿場ICや御殿場プレミアム・アウトレットでは"半日レベル"の待ち時間があるハンバーグ専門店『さわやか』も、静岡市などの県央部、浜松市を含む県西部なら、タイミングによって短い待ち時間で入店できます。オススメは平日です。
また静岡といえば、目の前に広がる太平洋の海の幸も外せないところ。個人的には焼津港、清水港で揚がったマグロを味わえる『まぐろ専門店みなみ』がイチ押しです。
ほか、静岡おでん、浜松餃子もオススメ。また浜松市の『はままつフラワーパーク』では『浜名湖花博2024』を開催中。5月3~5日はたこ揚げ合戦を楽しめる『浜松まつり』も見ものです」
●北海道
「例年だと5月はまだ気温が低く、観光シーズンにはちょっと早い時季ですが、今年は降雪量が少ないため、雪解けは早そうです。観光客もそれほど多くないため、ホテルの値段も比較的リーズナブル。
航空券は、成田から新千歳に飛ぶスプリング・ジャパンであれば、GW中でも往復2万円程度から購入できます。野球ファンなら北海道日本ハムファイターズの本拠地『エスコンフィールド』を訪ねてみてはいかがでしょうか。
4月27~29日はオリックス・バファローズとの3連戦が組まれていますし、ゲームのないときでもボールパークの雰囲気は楽しめるはずです」
●ひたちなか市(茨城県)
「"映え"を狙うなら、イチ押しはひたちなか市の『ひたち海浜公園』です。美しいネモフィラの開花がまさにピーク、青い花が視界を埋め尽くす絶景が楽しめるはずです。
ただGW期間中は道路も渋滞し、駐車場も満車で入場待ちになります。駐車場のオープンは通常朝9時ですが、GWなど繁忙期は繰り上げになり、公式X(旧ツイッター)で告知されます。
その時間より早く到着し、人が少ないうちに園内を楽しみ、お昼は那珂湊などで海鮮グルメを楽しむのがオススメのコースです」
では、国内旅行で使える節約テクニックは?
「コロナ禍前から大きく変わったのは、タイムズをはじめとしたカーシェアの充実度合いです。必要なときに必要な時間だけ借りれば、効率的に観光できます。今回挙げた中では、福井が特に便利かと。観光スポットはクルマなら駅からすぐの距離ですし、複数の観光地を巡るのにも便利です。
なお、去年のGWは一部の観光地でレンタカーの奪い合いになるような状況も生まれましたが、今年はだいぶ落ち着いてきたようです。加えて北陸新幹線沿いの各駅周辺ではレンタカー店が増えているようなので、滞在中ずっとレンタカーを借りるのもありでしょう」
現地での食事や買い物でお得な情報はあるだろうか?
「ぜひ調べてほしいのが『地域通貨』です。既存のQRコード決済と提携したものも、オリジナルのものもありますが、中にはお会計が20%オフになるものもあります。旅先が決まったら、現地で地域通貨がないか下調べすることをオススメします」
人気の観光地では宿が取れないこともあるが、何か裏技はあるだろうか?
「大手ビジネスホテルチェーンの多くは、宿泊日のギリギリまでキャンセル料を取らないところが多くなっています。そのため"とりあえず"で予約をしていた人が、気が変わってキャンセルすることがよくあります。
ホテル予約サイトや宿泊料金比較サイトで『どこが安いか』を探すのも重要ですが、そうしたキャンセルによる"お宝案件"は公式サイトで見つかることもあります。『絶対、ここに行きたい!』という旅行先があれば、現時点で宿が取れなくても、繰り返しアクセスして空室を探しましょう!」
これらの情報を参考に、コロナ禍明け初のGW旅行を思い切り楽しもう!
●航空・旅行アナリスト鳥海高太朗
1978年生まれ、千葉県出身。食品会社勤務、城西国際大学観光学部助手を経て、2013年より帝京大学理工学部航空宇宙工学科非常勤講師。航空会社のマーケティング戦略を主研究に、各航空会社への取材およびリサーチを精力的に行なう。経済誌やトレンド雑誌などでの執筆に加え、テレビ・ラジオへの出演も多数
ライター&プランナー。専門誌編集部勤務ののち独立。ニュース&エンタメ系、インタビュー記事執筆のほか、主にIT&通信分野でのB2Bウェブサイトの企画立案、制作、原稿執筆を手がける。