1等・前後賞合わせて7億円のサマージャンボ宝くじと、同5000万円のサマージャンボミニが発売中だ(~8月8日)。とにかく当てたいぞ! そこで目をつけたのが、この2年間にジャンボ宝くじやロト6の1等が続出している、ある3つの売り場だ。果たして、何がそんな幸運を生み出しているのか!?
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■北相模総守護社の御朱印の力なのか!?
今年6月、神奈川県相模原(さがみはら)市にある宝くじ売り場「七福塩田(しちふくしおだ)店」で、ロト6の1等6億円が出た。実は、この売り場では2年前の2022年12月にもロト6の1等6億円が出ている。
また、同じく22年8月には七福塩田店から北北東に約2.8㎞の場所にある「上溝(かみみぞ)ダイエーチャンスセンター」で、サマージャンボ宝くじの1等・前後賞7億円が出ている。
さらに同年10月には、七福塩田店から南南西に約2.2㎞行った場所にある「中津(なかつ)マルエツチャンスセンター」でハロウィンジャンボ宝くじの1等・前後賞5億円が出ている。
なんと、この2年間に約5㎞のほぼ直線上にある3店舗の宝くじ売り場でジャンボ宝くじの1等が2本、ロト6の1等が2回出ているのだ。
そのため、この3店舗を結んだ線は「幸運ライン」と呼ばれ、一部の宝くじファンの間で"聖地"とされている。
なぜ、こんな短期間にジャンボ宝くじやロト6の1等が出ているのだろうか。
その秘密をこの3店舗を運営している「ワイエルシー」厚木支店の鈴木佳夫(よしお)支店長に聞いた。
「ジャンボミニなども含めると、この3年間で3つの売り場から30億円くらいの当たりが出ているんじゃないでしょうか。
その秘密ですか? 22年8月にサマージャンボの1等が出る前に、売り場の近くにある『亀ヶ池八幡宮』にお参りに行って御朱印をいただいてきたんです。そして、1等当せん後にそのお礼と次の高額当せんを祈願しに行ったら、10月のハロウィンジャンボで1等・前後賞5億円が出ました。その後もロト6で1等が2回出ていますから、私は亀ヶ池八幡宮の力ではないかと思っています」
では、亀ヶ池八幡宮とはどんな神社なのか。実際に行ってみることにした。
JR相模線の上溝駅から徒歩約20分。"北相模の総守護社"と呼ばれている由緒正しき神社が亀ヶ池八幡宮だ。"総守護社"という名前からかなりのパワーを感じる。
そして、鳥居をくぐると右手には、なんと金色に輝く「ゴールド神社」があった。宝くじの1等を続々と生み出すのは、このゴールド神社の力なのだろうか。
近くに行ってみると「交通安全祈願」と書かれたのぼりが立っていた。ん? 金運祈願ではなく、交通安全? よく見るとゴールド神社は、無事故無違反のゴールド免許にあやかって創建された神社らしい(ちょっと紛らわしい)。
気を取り直して、ゴールド神社を通り過ぎると、その奥にあったのが亀ヶ池八幡宮の社殿だ。そして、社殿に向かって右側に社務所があり、そこで鈴木さんが言っていた各店舗に飾ってある「福が授かるお稲荷様の御朱印」が売られていた。
これで、すべての謎が解けた!と素直に喜びたいところなのだが、北相模の総守護社である亀ヶ池八幡宮の力だけだとすると、七福塩田店や中津マルエツチャンスセンター以外の相模原の売り場からも1等が出ていいはずだ。きっと、ほかにも理由がある。
そこで相模原の歴史に詳しい相模原郷土懇話会会長の大貫英明(おおぬき・ひであき)氏に、七福塩田店や中津マルエツチャンスセンターの近くにパワースポットがないかを聞いた。すると......。
「中津マルエツチャンスセンターの近くには『八菅(はすげ)神社』があります。ここは神仏習合の聖地で、修験道(山伏)の拠点でした」
八菅神社のある八菅山は、大宝3年(703年)に修験道の開祖・役小角(えんのおづぬ)の来山が伝えられていて、八菅山を含む丹沢一帯が修験者の道場だったという。現在でも毎年3月に山伏装束の人たちが燃え盛る火の中を歩く『火渡り』が行なわれている。
役小角は呪術者だったというが、修験者たちの呪術的な能力が宝くじの当せんに大きく影響している可能性がある。
実際に行ってみると、八菅神社の入り口は中津マルエツチャンスセンターから徒歩約30分の場所にあり、ここから社殿に行くには約300段の階段を上るか、緩やかな坂道を遠回りして歩くことになる。もちろん緩やかな道を選んだ。
そして約20分歩いた所に社殿はあった。山中の静けさがちょっとだけ不気味だが、だからこそ1等が当たる雰囲気が漂っている。これで、すべての謎が解けた!と思いたいところだが、もうひとつ七福塩田店近くのパワースポットも知っておきたい。大貫さんに聞くと......。
「塩田の近くには鎌倉時代に開かれた『当麻山無量光寺(たいまさんむりょうこうじ)』があって......」
"当"という字が入っているじゃないですか! 1等の当たりじゃないですか!
「......あって、その境内には弁財天が祭られています。弁財天は鎌倉にも『銭洗(ぜにあらい)弁財天(宇賀福[うがふく]神社)』がありますが、弁財天は金運を呼ぶといわれています」
金運を呼ぶなら、間違いないじゃないですか!
当麻山無量光寺は、七福塩田店から徒歩約30分の場所にある。弘長元年(1261年)に一遍上人(いっぺんしょうにん)が草庵(そうあん)を設けたのが始まりといわれている。そして、このお寺の隅には小さな弁天池があり、橋の先にある小さな祠(ほこら)が弁財天だ。
本当にひっそりとたたずんでいるため、弁財天があると知らなければ、見逃してしまう可能性もある。でも、それだけ貴重だということだ。だからこそ貴重な1等を当てる力があるということではないだろうか。これで、本当にすべての謎が解けた!
そう。相模原「幸運ライン」は、亀ヶ池八幡宮、八菅神社、当麻山無量光寺のトリプルパワーによってつくられたものだったのだ。
「......塩田はね」
あ、大貫さん!
「平安時代から塩田郷があって、この地域の中心的な場所だったんです。いや、平安時代以前、古墳時代から続く集落があったんですよ。
パワースポットかどうかはわからないけれど、塩田には日本最古ともいわれている旧石器時代の住居跡で国指定遺跡の『田名向原(たなむかいはら)遺跡』がありますから」
ええーっ!
田名向原遺跡(史跡田名向原遺跡公園)は、七福塩田店から当麻山無量光寺に行く途中の県道48号線沿いにある。1989年から発掘調査が行なわれ、97年に旧石器時代(約2万年前)の建物跡が発見された。ほかにも同じ遺跡群から検出された縄文時代の竪穴住居の復元建物や古墳時代の小円墳の移築古墳なども公開されている。
これは石器時代からこの地区で人が暮らしていたという証拠だ。今回訪れたどの寺社よりも古い建築物なのだ。
ということは、この田名向原遺跡も含めた4つのパワースポットが、宝くじの1等を生み出しているということか。
■幸運パワーが今、相模原に集まっている!
開運芸人の小杉まりも氏が解説する。
「私は多いときには週に3回くらい相模原に行きます。その理由は、今、相模原に運気がじわじわ集まっているからです。
まず、相模川の水源は富士山です。富士山は言わずと知れたパワースポットです。富士山のパワーが入った水が流れています。そして、その相模川の河原でBBQをする人が増えました。BBQを楽しもうという気持ちが、いい運を持ち込んでいるんです。
また、相模原にはリニア中央新幹線の駅が建設予定です。最近は野外フェスなども多く開催されています。こうした街の活気もいい運を呼び込んでいます。
さらに、そこに日本最古の遺跡があるとなると、運気は倍増します。実は私は、相模原の八菅神社のある愛川町(あいかわまち)で何回か妖精を見たんですよ。誰も信じてくれませんが、それだけ神聖でパワーが集まっている場所だということです。
運気には波があるので、相模原は今、その波が最高潮に達しようとしている時期なのではないでしょうか」
相模原市の本村賢太郎(もとむら・けんたろう)市長にも最近の高額当せんに関してコメントを求めてみた。
「相模原の地で、皆さまが大きな『夢』をかなえられていることを大変うれしく思います。
来年2月には、相模原市政施行70周年を記念する図柄の宝くじが発売される予定ですので、"幸運の女神がほほ笑むまち"相模原でぜひ宝くじを購入していただき、その手でチャンスをつかんでください!」
小杉氏によれば、来年2月の相模原市政70周年記念宝くじの発売に向けて運気が上がっていくという。
ということは、今度のサマージャンボや年末ジャンボが狙い目だ。1等を当てるためには、神奈川・相模原幸運ラインのどの店で買うのか? そして、どの寺社や遺跡に祈願に行くのか? その選択が大きく左右するだろう。もちろん、全部の売り場と寺社を巡ってもいい。
運気が集まっている相模原で、目指せ億万長者! サマージャンボ1等・前後賞合わせて7億円を手に入れるのは君かもしれない。