マヨネーズに強いこだわりを持つリ料理研究家のリュウジ氏 マヨネーズに強いこだわりを持つリ料理研究家のリュウジ氏

2025年3月は、キユーピーのマヨネーズが誕生してからちょうど100年。それは日本で作られ、販売された"国産マヨネーズ"の100周年を意味する――なんとめでたい! 

ということで、週プレがマジで勝手にお祝い!「マヨをかけたら意外とうまかったもの」から「簡単にできるマヨレシピ」まで歴戦のマヨラーたちが語り尽くす!

料理の作り手から見ると、マヨネーズにはどんな魅力があるのだろうか。料理研究家のリュウジ氏に聞いてみた。【俺たちの「マヨ愛」を聞け!②】

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「マヨネーズの成分は、ほとんどが油です。ドレッシング以外で油がメインの調味料は珍しい。人間は油分をおいしいと感じる生き物なので、人々を惹きつけるのでしょう」

さらには酸味も特徴のひとつだが、料理する上ではメリットとデメリットがあるとリュウジ氏は言う。

「酸味が強いと、野菜の味をマスキングするように包んでくれるので、野菜嫌いの人にはいいですね。

しかし、それが強すぎると、素材の味を邪魔してしまうことがある。なので、料理に使うマヨネーズは、酸味が少ないメーカーのものを選んでいます」

そんな酸味の少ないマヨネーズを使ったオススメのレシピを、リュウジ氏に紹介してもらった。

「カニカマをほぐしてマヨネーズと塩、砂糖、牛乳を加えて混ぜる。それを酢飯にのせてのりで巻けば、『スシロー風カニサラダ軍艦』の完成です。軍艦巻きにしないで丼にしても、かなりいけます」

リュウジ氏が教えてくれたマヨレシピ「スシロー風カニサラダ軍艦」 リュウジ氏が教えてくれたマヨレシピ「スシロー風カニサラダ軍艦」

ほかにも卵かけご飯に足すのもオススメだという。

「小さじ1~2杯のマヨネーズを卵にかけて混ぜる。マヨネーズの油分がちょっと入るだけで濃厚さが加わり、すごくおいしい卵かけご飯になります。さらに塩と味の素を少々加えるのが、僕は好きですね」

リュウジ氏は、マヨネーズを自作した動画を投稿したこともあるが、好きが高じて、自らマヨネーズ開発に携わるようになった。

声優の安元洋貴氏と共同開発した「おたくのマヨ」が発売されたのは、昨年の3月のこと。それは、普段リュウジ氏が料理で使用するマヨネーズとは異なるコンセプトで作られたという。

「かけただけで、料理の味がガラッと変わってしまうようなマヨネーズを作りたかったんです。香辛料やベーコンが入っていて、ガーリックのパンチも利かせてあるので、ゆでたジャガイモやしょうが焼きなど、何にかけても合いますし、ご飯にかけるだけでうまい。そのまま飲んでもいけますし、まさに"禁断のマヨネーズ"です」

マヨネーズに強いこだわりを持つリュウジ氏だが、その用途は調味料としてだけではない。非常食としても有用だと提案する。

「生きるために必要なのは、カロリーです。マヨネーズはカロリーが高く、賞味期限が長いので、開封していなければ常温保存で何ヵ月も持つ。非常時に乾パンにつけてもいいですし、そのまま摂取もできるので、僕は棚にたくさん置いています」

さまざまな役割を果たすマヨネーズ。災害への備えのためにも、ぜひストックしておきたい。

■リュウジ(RYUJI)
1986年生まれ、千葉県出身。「今日食べたいものを今日作る!」をコンセプトにSNSに簡単でおいしいレシピを次々投稿。YouTubeのチャンネル登録者数が510万人を超える日本屈指の人気料理研究家

大橋史彦

大橋史彦

1977年生まれ。法政大学卒業後、編集プロダクションに勤務。2006年に中国に渡り、上海などで日本人向けフリーペーパーの編集に携わる。16年に帰国後は、ウェブメディアやビジネス誌での執筆、週刊誌での編集・執筆を行なっている

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