今回の都知事選、シンプルな公約で勝負する候補もいる。

2012年に続く都知事選出馬となった一般社団法人理事長の五十嵐政一氏は、前回同様の主張を展開する。

「カジノ! カジノ! カジノ! それしかないの!! 羽田空港のそばにカジノを造って外国人を呼べば、景気対策、雇用も生まれる!

一番大事なのは、日本人は絶対カジノに入っちゃダメ! 外国人だけをメンバーにするの!」

マレーシアで長年ビジネスをしてきた五十嵐氏は、同国との友好関係もアピール。夫人同伴の記者会見では、「マレーシア国王から推薦状をもらう」との仰天プランを明かし、イスラム圏との共存共栄も訴えた。

だが、筆者が「日本での推薦者は?」と質問すると、

「日本の推薦者はいないの」

とマレーシアの国旗をパタパタと振りながら回答。

絶叫調の演説、そして絶妙の間まは、もはや“話芸”の域に達している。

(取材/畠山理仁)

■五十嵐政一(82歳、無所属)一般社団法人役員。外国人専用カジノの誘致を訴える。都知事選は2012 年に続き2回目で、前回は9位(最下位、3万6114票)。