今回の都知事選、自身の職業を「革命家」と名乗る人物もいる。
89年の参議院議員選挙に主権在民党から立候補した根上隆氏だ。
「私は都庁に73年に入り、田中角栄の金権腐敗政治を打破したい、私自身が総理大臣になって人事を刷新しなければならないと考えていました。
しかし、官僚機構はそんな甘いもんじゃなかった。真の革命家とは、誰もがおかしいと思っていることを変えること。私が都知事になったら議会を解散し、利権代表の議員を追放する!」
根上氏は意気込む。しかし、そもそも「革命家」というのは職業として成り立つのか? 素朴な疑問をぶつけると、こんな答えが返ってきた。
「これまで産業廃棄物処理の仕事や宝石商など、いろんなことをやってきたが、一般的な労働は避けようと考えてきた。M&Aをやって収入も得ているが、右翼でも左翼でも、多額のカンパをくれる人がいる。お金がないと生きていけない社会がおかしい!」
と、供託金はカンパで賄(まかな)ったことを明かした。
(取材/畠山理仁)
■根上 隆(64歳、無所属) 革命家、元中野区職員、主権在民党代表。中野区議選、参院選への立候補経験があるが、都知事選への立候補は今回が初。